2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:04:36.33 ID:
kG4fL74F0
小鳥「おはようございます」
律子「こ、小鳥さぁん!」
小鳥「ピヨっ!?」
小鳥「そんなに慌ててどうしたんです?」
律子「プロデューサー殿が、プロデューサー殿がぁ……!」ウルウル
小鳥「プロデューサーさんが?」
P「小鳥さん」
小鳥「あ、おはようございます」
P「辞書の集団が根負けしてたので交通整備しておきましたよ」
P「キーボードの端まで歩いて行ったのであとで見てください」
小鳥「」
律子「プロデューサー殿は一体どうしちゃったんですか……?」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:06:24.17 ID:
kG4fL74F0
高木「むう、あれが噂に聞く『不眠不休』……」
律子「知っているんですか社長!」
不眠不休―― その源流は遥か古代に遡る。人類が誕生した古来より畏怖と尊敬の対象であった不老不死。その恐ろしさ美しさにあやかって多くの者が不眠不休という偉業に挑戦してきた。かの皇帝ナポレオンも不眠不休という説があるが、学者の間でも意見が別れている。
小鳥「つまりどういうことです!」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:08:15.02 ID:VFfHfjvx0
なんかワロタ
死ぬだろ
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:08:48.06 ID:
kG4fL74F0
高木「言ってしまえば彼の頑張りすぎだ! いいかげん休ませなければ!」
律子「いったい何日眠ってないんですかあの人は……」
小鳥「とにかく、さっさと休ませましょう……」
小鳥「ってあれ? プロデューサーさんがいない……」
高木「い、いかん! いまの彼はなにをしでかすか分からんぞ!」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:10:23.97 ID:
kG4fL74F0
春香「あ、プロデューサーさん」
P「春香?」
P「う、うわぁぁぁぁ!!!」
春香「ど、どうしたんですか?」
P「く、来るな! 鳥人間め! また俺を閉じ込めに来たのか!」
春香「え? え?」
P「赤信号は嫌だぁぁぁぁ!!」ペシッペシッ
春香「い、痛い! 痛いです! ネクタイで叩かないで!」
P「うわぁぁぁぁぁ!!」ダダダダダ
春香「ああっ! どこ行くんですか!」
律子「は、春香! プロデューサー殿を見なかった?」
春香「あ、あっちの方へ」
律子「ありがとう!」ダッ
春香「なにがどうしちゃったんですか……?」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:13:50.61 ID:
kG4fL74F0
P「千早! 助けてくれ!」
千早「どうしたんです?」
P「鳥人間が見解を大きくしたんだ! このままじゃ柑橘類が!」
千早「??」
P「ああ千早! お前も背中が二つになってる!」
千早「おいコラ」ゴスッ
律子「プロデューサー殿ぉ!」
律子「ち、千早! プロデューサー殿をいじめないで! 彼はいま錯乱してるの!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:14:54.61 ID:
kG4fL74F0
千早「え? 」ゲシッ
千早「そうだったんですか?」バキッ
律子「逃げる前に回収しないと……!」
P「うわあああああ!!」
千早「あ」
律子「ああ! 待ってくださいプロデューサー殿!」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:15:59.02 ID:
kG4fL74F0
響「あ、プロデューサー。ランニングしてるのか? 偉いぞ!」
P「あ、響……」
イヌ美「わんわんお」
P「イヌ美もいるのか……」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:18:25.64 ID:
kG4fL74F0
響「ランニングにしては随分慌ててたけど、どうしたの?」
P「あ、ああ、実は……」
イヌ美『右目からイヤホンが凝固してるぞ』
P「ひっ!?」ビクゥ
響「?」
イヌ美『金属製の手袋が通報を隠したから、もうお前は手首を増やせないな』
P「あ、あああ、ああ……」
響「プロデューサー? なんだか様子が変じゃないか?」
イヌ美『方位磁石が風を作ってる内に四角を蒸発できるか?』
P「あああああ!! 電気カマキリの靴磨きにはなりたくなぁぁぁぁい!!」
P「ああ、ああああ、うあああああ!!!」
響「ひぃぃ!?」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:19:10.27 ID:
kG4fL74F0
律子「ああ、見失った!」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:20:21.54 ID:
kG4fL74F0
P「うう、あああ……」
P「このままじゃ鉛筆がコンセントを枯らしてしまう……」
貴音「あなた様? なにを呟いているのです?」
P「た、貴音!」
P「頼む! 日の光を返してくれ!」
貴音「えっ///」
P「麦畑が実るまでには間に合わせるから!」
貴音「そ、そんな急に申されましても///」
P「このままじゃ俺はどうにかなってしまいそうだ……」
貴音「わ、わかりました」モジモジ
貴音「そこまでも申されるのであれば、わたくしも心を決めます」
貴音「あなた様の、伴侶となりましょう……///」ギュ
貴音「……あなた様」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:21:41.17 ID:
kG4fL74F0
律子「……結局、彼はそのまま何処かへ消えてしまった」
律子「同時期に消えた貴音との噂を最近耳にするけど、いまとなっては真相はわからない……」
律子「それ以上に世間を騒がせているのは、もうひと月も形を変えない満月の方……」
律子「二人ともどこへいってしまったの?」
おわり
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:24:27.82 ID:
kG4fL74F0
ホントすいませんでした
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:25:50.39 ID:d8HZKTHj0
謝らなくていいから続けたまえ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:29:02.04 ID:VFfHfjvx0
え?何?きこえない
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:31:21.75 ID:
kG4fL74F0
P「という夢を見たんだ」
律子「……」ギュ
P「律子?」
律子「プロデューサーは、きっと疲れてるんですよ」
律子「お願いですから、休んで下さい」
P「でもなぁ、この企画書仕上げたいし……」
律子「……」ギュウウ
P「い、痛い! 分かった、分かったから!」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:43:55.70 ID:
kG4fL74F0
翌日
P「結局、休むことになってしまった」
P「うーん。アイドルのみんなが頑張ってるのに」
P「プロデューサーが休んだりしていいものなのだろうか」
P(……とりあえずみんなの予定だけでも確認しておこう)
P「あ、律子のやつ今日休みになってる」
P「プロデューサーが揃って休むのは不味いよなぁ……」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:49:01.48 ID:
kG4fL74F0
765プロ
P「おはようございまーす」
春香「あれ? 今日は休みって聞いたんですけど……」
P「いやぁ、みんなの事を思ったらとても休んでなんかいられなくて」
春香「プロデュサーさん……」
P「春香……」
春香「ちゃんと休まないとダメですよ!」
P「えっ?」
春香「律子さんから聞きました! 変な夢を見たんですよね?」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:52:22.01 ID:
kG4fL74F0
春香「疲れてる証拠です! ただでさえ働きすぎなんですから」
P「夢くらいで大げさな」
春香「そんな事ありません! ほらソファーを使って」グイグイ
P「お、押すな押すな……」
春香「今日は私たちでなんとかしますから」
P「うーん……」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 00:57:33.65 ID:
kG4fL74F0
数時間後
P「んあ!」
あずさ「おはようございます。プロデューサー」
P「……おはよう? もしかして俺寝てました?」
あずさ「はい~」ナデナデ
P「あずささんの膝で?」
あずさ「はい~」ナデナデ
P「なんか、スイマセン……」
あずさ「良いんですよ」
あずさ「日頃から働きづめなんです」
あずさ「たまには、ゆっくり……」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:02:58.25 ID:
kG4fL74F0
P(あずささんの膝枕は素晴らしいな)
P(まるでこの世の物とは思えない心地よさだ)
雪歩「プロデューサー? お茶をどうぞ」
P「ありがとうな」
雪歩「隣、失礼しますね」ストン
P「お?」
雪歩「?」
P「雪歩とゆっくりお茶するのって、珍しい気がする」
雪歩「そうですか? でも、今日はゆっくりできますね」
P「そうだな、こういうのも悪くない」
雪歩「ずっとこうしていたいですね……」
雪歩「ずっと……このままで……」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:11:10.12 ID:
kG4fL74F0
P「色んな奴があつまってちょっとしたお茶会になってしまった」
P「休むように言われたとしても、これ以上仕事場でくつろぐのも問題だよな」
P「そろそろ書類をば……」
小鳥「あ、その書類ならもう終わりましたよ?」
P「ホントですか? いやぁなんだかすいません」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:11:56.48 ID:
kG4fL74F0
小鳥「気にしないで下さい」
小鳥「プロデューサーさんはいつも頑張ってるんだから、たまには役に立たせてください」
P「ありがとうございます」
P「えーと、じゃあこっちの書類は」
小鳥「それも終わらせてありますよ」
P「え?」
P「じゃ、じゃあこれは……」
小鳥「それもです」
P「こ、これは」
小鳥「やっておきました」ニコ
P「……」
P(俺の案件なんだけど……)
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:18:37.25 ID:
kG4fL74F0
伊織「ねぇ、書類なんて持ってどうしたの……?」ヌッ
P「い、伊織か。後ろから声を掛けないでくれ」
P「びっくりするだろ」
伊織「ねぇ、今日は休みだったんじゃないの?」
伊織「書類なんて持って、仕事でもする気なの……?」
P「伊織?」
伊織「ダメよ、仕事をしすぎると人は定規になってしまうの」
P「は、はあ?」
やよい「そうですよ、だからプロデューサーは仕事をしちゃダメなんです」
やよい「ずーっと休んでないとダメなんです」
P「やよいまで何を……」
美希「休んで」
亜美「休まないと」
響「休まないの?」
P「お、お前等までどうしてしまったんだ!?」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:25:06.88 ID:
kG4fL74F0
P「ちょ、ちょっと休憩に……」
ガチャ
貴音「あなた様? どこへ行こうというのです?」
P「そりゃあ、休憩に……」
真「嘘はダメですよ? また外回りに行く気なんですね?」
真美「兄ちゃんは油断するとすぐ働こうとするんだから……」
律子「ほんと、ダメな人……」
P「り、律子!」
律子「ダメじゃないですかプロデューサー殿……」
律子「黙って出て行っちゃうようなプロデューサーはちゃぁんと繋いでおかないと」ジャラ……
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:26:18.31 ID:
kG4fL74F0
P「や、やめろ! やめてくれ!」
P「俺を外に出してくれー!」
P「俺に仕事をさせてくれー!」
P「閉じこめられるのはいやだああああ!!!」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:31:48.76 ID:
kG4fL74F0
P「という夢をみたんだ」
律子「……それが何か?」カリカリカリカリカリ
P「えっ?」
律子「そんな作り話したところで、休みなんてもらえませんよ?」カリカリカリカリカリ
P「別にそんなつもりで言ったつもりは……」
律子「心底どうでもいいです」カリカリカリカリカリ
律子「それよりほら、プロデューサー『殿』の仕事が遅い所為で」クイッ
P「?」チラッ
P「う、うわあ!? なんだこの書類の山は!」
律子「自業自得でしょう? これは徹夜必至ですね」カリカリカリカリカリ
律子「そうですね、軽くみても……」カリカリカリカリカリ
律子「7日は徹夜しないとダメですね」
おわり
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:32:47.88 ID:
kG4fL74F0
即興って難しい
拙くて申し訳ない
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:33:06.90 ID:+8qH6FD80
怖い
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/22(水) 01:41:31.30 ID:mQ70+D7W0
なんなんだこのホラーは序盤と合わせて読むと倍怖い、乙
元スレ:
律子「徹夜7日目のプロデューサー殿」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1345561422/
双海真美(CV:下田麻美)
日本コロムビア (2015-07-08)
売り上げランキング: 24
高橋源一郎テイストやな