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奏「CPのプロデューサーさんってチャーミングよね」文香「……ダメですよ」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1634384818/

1 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:46:58.91 ID:UKU7eEeE0
注意事項

・武内Pもの

・武内Pもの


加蓮「CPのプロデューサーってかっこいいよね」凛「」

莉嘉「Pくんってかっこいいよね!」美嘉「」【※武内Pもの】

早苗「CPのプロデューサー君(武内P)ってかっこいいじゃない」楓「どやぁ」

藍子「CPのプロデューサーさん(武内P)ってかっこいいですね」未央「」


上記四つの別Ver.です
別に続いているわけではないので読む必要はありません

2 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:47:51.02 ID:UKU7eEeE0
奏「あら、何がダメなの?」

文香「……奏さんがおっしゃる通り、兄さま(※)はたいへん魅力的な方です」


 ※ふみふみは武内Pの妹(のような存在)である。古事記(おきてがみ)にもそう書かれている。

   武内P「姉を望んだ末路」

   武内P「ホモのショックで記憶が」

   武内P「魔神が生まれた日」

   武内P「ノンケの証明」

   武内P「神崎さんが反抗期になってしまいました……」

   武内P「私にマーキングしたい?」

   千夜「お前を監視する」武内P「?」

   武内P「脳が破壊される?」

   武内P(これは……脅迫状?)文香(あれは……ラブレター!?)


文香「人一倍真面目で責任感が強い事は兄さまの長所ではありますが、年頃の女性の悪ふざけに対処するにあたっては短所にもなりえます」

奏「ふぅん? 年頃な女性の私が、どんな悪ふざけをすると考えたのかしら?」

文香「それは……普段から奏さんが口にしているコトを」

奏「普段から私が口にしているコト、ねえ? ごめんなさい、ちょっと思い浮かばないからもっと具体的に言ってくれない?」

文香「で、ですからっ。兄さまに、く……くち……」

奏「ほら、教えてよ文香。貴方の愛らしい唇で、私の耳元に“口づけ”という言葉を囁いて……」

文香「~~~~~っっっ」

奏「ふ、フフフフフ」

文香「か、からかったのですか!?」

奏「ご、ごめんなフフフ。今の貴方、耳まで真っ赤でとっても可愛らしいわよ文香。ありすより可愛いわ」

文香「いえ、この世で一番可愛いのはありすちゃんです」キッパリ

奏「アッハイ」

奏「……けどね、文香。私だけを警戒しても意味がないわよ。しょせん私はプロデューサーさんとは別のプロジェクトの人間。普段から私たちよりそばにいて、私と同じぐらい――――ううん、それ以上に情熱的な子たちに囲まれているんだから」

文香「またそう言ってからかうんですか。CPの皆さんは奏さんみたいに兄さまをからかって遊んだりしません。凛さんは少し暴走しかねませんが、そこは未央さんが止めてくれるでしょう」

奏「へえ、未央が止めるんだ。止めてくれるかもね、他人の暴走は」

文香「……? それは、どういう意味でしょうか」

奏「この間のコトなんだけど――――」





鷺沢文香
http://i.imgur.com/Z8HVcqs.jpg

速水奏
http://i.imgur.com/Q32r7Qg.jpg

3 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:48:46.72 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



未央「プロデューサー、プロデューサー。ちょっといい?」

武内P「はい、なんでしょうか」

未央「手を前にかざしてちょうだい♪」

武内P「は、はぁ。こうですか」

未央「おお~。やっぱプロデューサーの手のひらって大きいね。クラスの男子と比べて一回りは違うや。それに――」


ギュウッ


武内P「……」

未央「うわっ、分厚い! なんて肉厚霜降りジューシー! 私の手とは全然違うんだ」

武内P「あの……本田さん」

未央「うん、なに?」ニギニギ

武内P「この手の握り方は、その……あまりよろしくないのでは?」

未央「え?」

武内P(私に手のひらを重ね合わせると、そのまま自然と指を絡ませる本田さんに驚いてしまい、注意するのが遅れてしまいました)

武内P(これはいわゆる――――)

未央「………………あ」

武内P(――――恋人握りの一つです)

未央「そそ、そっかー! これも恋人握りになるよね!? いやさ、恋人握りって隣り合った二人が腕を絡ませながらっていうイメージが強いけど、正面から指を絡ませるのも恋人握りになっちゃうかアハハハハハハッ」

武内P「あの……気がついてもらえたのなら、離してもらえると」

未央「うん? あ、うん! そうだね。そうだね……」ニギニギ

武内P「……本田さん?」

未央「へえ、ふぅん? これが恋人握りの感触かあ。指と指の隙間すら埋められて――――なんだか、スゴく幸せな気持ち」

武内P「……っ」

未央「どうかした、プロデューサー?」

武内P「いえ……なんでもありません。恋人握りが気に入ったのはわかりましたが、それは将来、そういった相手としてください」

未央「……将来の相手と?」

武内P「そうですね、将来の相手と」

未央「……うん、わかった!」


ニギニギ、ニギニギ


武内P「……本田さん?」

未央「ん、どうしたのプロデューサー?」





本田未央
http://i.imgur.com/4ZW82rq.png
http://i.imgur.com/roe4ZHb.jpg

4 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:49:24.71 ID:UKU7eEeE0
武内P「なぜ離してくれないのですか?」

未央「ふふ、な~に言ってるのプロデューサー? さっきプロデューサーが自分で――――あ」

武内P「?」

未央「うわあっ!!?」

武内P(突然硬直したかと思うと、本田さんは転げるのではないかと心配になる勢いで飛び下がってしまいました)

未央「違う違う! 今の無し! 勘違い、勘違いしただけだから!」

武内P「あの……いったい何の事でしょうか?」

未央「わかんないならそのままで! もし後でわかってしまったら――――うん、まあ。や、優しくしていただければ」

武内P「は、はい。ところで本田さん、先ほど気になる事を言っていましたが……」

未央「やめて! 詮索しないで! あの時の未央ちゃんはどうかしてたんです!」

武内P「いえ、多分本田さんが触れてほしくないと思っている、その少し前の事だと思います」

未央「え? また私何かやっちゃいました?」

武内P「私の手がクラスの男子より大きいという話をされた事です。私は人の手の大きさを気にする事はあまり無かったため、本田さんがどうしてクラスの男子の手の大きさを知っているのか、少し気になりまして」

未央「ああ、なんだそんなコトか。今日クラスで男子たちが腕相撲をやってたから未央ちゃんも混ぜてもらったんだ」

武内P「腕相撲に混ざった?」

未央「うん。いやあ、学生の時もそういうコトやってたけど、男子って中学と高校じゃ体つきが全然違うんだね。ノリノリで参加して相手と手を組んだけど、記憶にある男子の手とまったく違って驚いちゃった」

武内P「……」

未央「あれ、どうしたのプロデューサー」

武内P「本田さん……少し確認したいのですが、それ以外にクラスの男子の体に触れる事はありますか?」

未央「へ? 男子の体にさわるなんてコト、そうそう――――肩叩いて挨拶したり? バカやった男子の背中をバシバシ叩いたり、ポージング合戦してる柔道部員とラグビー部員の腹筋にパンチしてみたり……まあ、けっこう」

武内P「本田さん……貴方にそのような気持ちが無い事は知っていますが、男に勘違いさせるような事をしてはいけません」

未央「か、勘違い!? いや、アレはその場の流れでやましい気持ちなんてまったく無かったし、みんな笑ってたよ!」

武内P「本田さん以外に、そこまで頻繁に彼氏でもない男の体に触れる女子はいますか?」

未央「えっと……まあ、クラスに一人か二人ぐらい?」

武内P「思春期の男子は、本田さんが思っている以上に単純です。自分に気軽に触れてくれる同年代の女子というだけで胸がいっぱいになります。本田さんが相手となればなおさらです」

未央「な、なおさらって……いや、確かに未央ちゃんは魅力あふれるアイドルですけど……別にそのぐらいで」

武内P「本田さんの誰とでも気軽に仲良く話せるのは取り柄です。しかしボディタッチはこれから極力減らしていきましょう。男の手を握るなど厳禁です。なぜ握手会があるのかというと、それだけ男は異性の手……それも憧れのアイドルの手を握れる事を幸せに感じるからです」

未央「そ、そうなんだ。ごめんなさいプロデューサー。私ちょっと不用心……うん?」

武内P「いえ、わかっていただけたのならば、これから気をつけてもらえれば……どうかしましたか?」

未央「いや、えっと……うん、間違いない」

未央「プロデューサーさあ……未央ちゃんと恋人握りした時、しばらく固まってなかった?」

武内P「え……?」

5 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:50:04.48 ID:UKU7eEeE0
未央「固まったよね!? 私に手を握られるがままだったよね!?」

武内P(確かに私は本田さんに手を握られ、しかもそれが恋人握りであったため驚きで硬直してしまいましたが……それがどうしたのでしょうか?)

武内P(――と、考え込んでいると)

未央「いやあ、意識させちゃった! 人一倍真面目なプロデューサーに勘違いさせっちゃったなあ!」

武内P「!!?」

武内P(これは……勘違いされている!? 私が硬直した理由を驚きではなく、本田さんに恋人握りされた嬉しさからだと!)

武内P「違いま――――っ」

武内P(いや、否定していいのでしょうか。本田さんは今たいへん嬉しそうです。同年代の男子だけではなく、年上の大人まで魅了できたと自尊心が満たされているのでしょう。この自信はアイドルとしても女性としても重要な事)

武内P(何より……突然の恋人握りに固まってしまった理由は、決して驚きのみではなかったわけで)

未央「ふ、フフフフフフ」

武内P(否定していいものか迷っていると、そんな私のうろたえる態度を見て本田さんは確信を得てしまいました)

未央「あ~あ! その気が無いのにプロデューサーを魅力しちゃったなぁ! 未央ちゃんってば罪な女!」

武内P「ちが……違うんです」

未央「うん、わかっているから。大丈夫だよプロデューサー! 未央ちゃんにあてられちゃったプロデューサーがヤキモチを妬かないように、クラスの男子とボディタッチなんかもうしないから!」

武内P「……………………はい。ボディタッチをしないでくれるのならば、それで結構です」

未央「ところでプロデューサー。唾を付けるって言葉……あるよね?」

武内P「……? ええ、それが何か?」

未央「時々うちの事務所のお姉さま方が話してるんだ。プロデューサーは良物件だから唾つけといたらって」

武内P「……はい?」

未央「既にかえ姉さまに唾つけられてるじゃない、っていうオチで終わる定番ネタだけど……つけられてないよね、かえ姉さまに」

武内P「つけられていませんっ!」

未央「そっかー、良かった良かった! じゃあこれで未央ちゃんが無事にプロデューサーに唾を付けたわけだね!」

武内P「……え?」

未央「んっふっふ。10年後ぐらいに未央ちゃんが、そろそろ結婚しようかな~って考え始めた時にプロデューサーがまだ独身だったら、未央ちゃんが結婚してあげるよ♪」

武内P「そ、それはどうも……ありがとうございます?」

武内P(何と言っていいかわからず……ただ、嬉しそうに笑う本田さんがあまりに幸せそうだったため、何故かお礼の言葉を口にしていると――)

奏「果たしてその程度で……唾を付けたことになるのかしら?」

未央「はやみん、いつからそこに!?」

6 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:50:42.29 ID:UKU7eEeE0
武内P(――いつからそこにいたのか。入口のドアに背中を預けた速水さんがたたずんでいました)

奏「プロデューサーさんが深刻な顔をしながら、貴方にクラスの男子に思わせぶりな態度をとるなって注意した辺りからね」

未央「こ、これはこれは。恥ずかしいところを見られてしまって恐縮です。ところで聞き捨てならぬコトを未央ちゃんは耳にしましたが?」

奏「ええ。貴方がプロデューサーさんに唾を付けた気になっているようだから、それはどうかしらと言ったわね」

未央「何をおっしゃるはやみん。プロデューサーは私の恋人握りで胸がドキドキで、私以外の男にそんなコトをするなって独占欲まで見せてくれたんだよ」

武内P「そのような事は言ってませんし、見せていません」

奏「唾を付ける……それって誰かのモノにならないようにしつつ、自分がその気になったらすぐに自分のモノにできるようにしておく……そんな感じの意味でしょ?」

未央「まあ多分、そんな意味だよ」

奏「プロデューサーさんは私たちと違って大人だもの。クラスの男子ならともかく、恋人握りしたコトで胸がいっぱいになって、何日たってもあの子のことが頭から離れない……そんなに初心《うぶ》じゃないわ」

未央「た、確かに……っ」

奏「本当に唾を付けたいのなら……文字通り、唾を付けないとね」

武未央『……っ!!?』

奏「やり方がわからないのなら、見せてあげもいいわよ」

未央「プロデューサー! ここは私に任せて逃げて!」

武内P「頼みました本田さん!」

奏「あ……」


ダダダダダダダダダッ


奏「ただの冗談なのに、本気にして逃げるだなんて」

未央「いや、逃げなかったらエラいコトになってたでしょ!? キスまではいかなくても、プロデューサーにしなだれかかるまではする気だったでしょ!?」

奏「ん、まあそのぐらいわね」

未央「こやつは……っ」

奏「あら、プロデューサーさんと恋人握りした人に責められたくはないんだけど?」

未央「あ……まあ、それはその……ね? 知らずにやってたからセーフってコトで」

奏「アウト」

未央「しっかし、そうだよね……あれぐらいじゃプロデューサーに唾つけたことにはなんないよね」

奏「……未央?」

未央「プロデューサーが悪い女に引っかからないためにも、ここはパッションである未央ちゃんが絶対特権を主張すべきでは……?」

奏「未央? みおー?」

未央「ごめん、はやみん! あーちゃんとあかねちんに絶対特権の歌い方を教えてもらわなきゃいけないから、私ちょっと行ってくる!」

奏「あ……」


ダダダダダダダダダッ


奏「……また私何かやっちゃいました?」

7 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:51:19.64 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「――というコトがあったのよ」

文香「」

奏「未央は基本的にストッパーだけど、油断してたら――」

文香「わーたーしだけの特権! 特権! 特権! 特権! 特権! です♪」

奏「文香!?」

文香「たーのしそーうに話したーり うーで組んだーり♪」

奏「落ち着きなさい文香! その曲はパッション以外が歌ったら重すぎるから禁止されているでしょ!」

文香「で、ですが……おきてがみ(黒歴史)が書く私と菜々さん、それに李衣菜さんはパッション寄りなので許されるのでは?」

奏「許されるわけないでしょ。でもそうね、文香が絶対特権を主張するほど積極的になったら、プロデューサーさんも目を真ん丸と見開いて喜んでくれるわよ」

文香「……それは喜ぶではなく、驚くと表現するのではないでしょうか」

奏「驚きながらも喜んでくれるわよ、きっと。けど……そうねえ。絶対特権を主張しようにもね……」

文香「……?」

奏「プロデューサーさんにはもう彼女がいるんだったわ」

文香「……!!」

奏「それも五人も」

文香「……!!?」

奏「あれは確か、プロデューサーさんとLiPPSについて話していた時に――」

8 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:51:57.42 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「それで美嘉の反応が面白くって仕方なくてね、ついつい私も加わっちゃったの」

武内P「あの……もう少し手加減を」

奏「手加減、ねえ? プロデューサーさんが代わりにからかわれてくれるっていうのなら考えるわ」

武内P「……」

奏「あら、酷いしかめっ面。LiPPSの四人に――美嘉も加わるから五人にかしら? ともかく私たちと触れ合える機会と聞いてその反応はどうなのかしら」

武内P「あ、いえ……貴重な機会だという事は重々承知しているのですが……想像しただけで胃が」

奏「そうね、いきなり五人全員は無理でしょうから、まずは私が……うん?」


ダダダダダダダダダッ


奏「何の音かしら?」

武内P「こちらに向かって来ているようですが……」


ガチャッ、バタン!


李衣菜「えええぇぇ~ん! プロデュえも~ん! みくちゃんに怒られちゃったあ~!」

武内P「多田さん? 前川さんと何かトラブルがあったのですか?」

奏「貴方たちがケンカをするなんて日常茶飯事だけど、今日はちょっと様子が違うようね。何があったの、のび太君?」

李衣菜「グスッ……プロデューサーって、結婚してないし彼女もいないよね?」

武内P「……? ええ、そうですね。それが何か」

李衣菜「みくちゃんとの話で、プロデューサーは仕事が恋人ってタイプだよねってなって」

武内P「ええ」

李衣菜「――で、プロデューサーの仕事は私たちのプロデュースだから、一番デビューさせるのに四苦八苦した私たちアスタリスクが恋人だって気がついて」

武内P「……ん?」

李衣菜「でも私はプロデューサーと付き合っていないから、みくちゃんが私に隠れてプロデューサーとにゃんにゃんしてるのかなって思って」

武内P「……」

奏「……」

李衣菜「それでみくちゃんに『プロデューサーと隠れてにゃんにゃんしてるの?』って訊いたらものスゴい勢いで怒られたんですよ! 酷くないですか!?」





多田李衣菜
http://i.imgur.com/tiWJW0N.png
http://i.imgur.com/koJRtqY.png

9 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:52:43.42 ID:UKU7eEeE0
武内P「……多田さん」

李衣菜「わかってくれますかプロデューサー!?」

武内P「……もう一度、怒られてきてください」

李衣菜「ロック!?」

武内P「前川さんの怒りは正当なもので、怒られたのにそれを理解できていないのは問題があります。今後のためにも、もっとしっかり怒られてください」

李衣菜「や、ヤダヤダヤダ! みくちゃん毛が逆立っててめっちゃ怖かったもん! ほとぼりが冷めないで会えば爪とぎにされちゃう!」

武内P「……わかりました」

李衣菜「ホッ」

武内P「代わりに私がお説教させてもらいます」ゴゴゴゴゴゴゴッ

李衣菜「ひぇっ!?」

奏「……ッ!」

奏「待って二人とも。私気がついてしまったわ」

武内P「速水さん……?」

李衣菜「え、何々? 殺し屋みたいな雰囲気のプロデューサーをどうにかできる内容?」

奏「思ったんだけど李衣菜。考え方が逆なんじゃない?」

李衣菜「逆? 逆って何が?」

奏「別にみくとプロデューサーさんは付き合っていないんでしょ」

李衣菜「うん。しっかり者だけど実は抜けている同士で、相性は結構いいと思うのに」

奏「アスタリスクのどちらかがプロデューサーさんと付き合っていて、なおかつみくが付き合っていないのなら――残された答えは?」

李衣菜「……私……だと……?」

武内P(なん……だと……?)

李衣菜「ご、ごめんなさいプロデューサー!」

武内P「いえ、あの……謝られる事では――」

李衣菜「私プロデューサーの彼女なのに、彼女らしいコトこれまでしてあげなくて、ごめんなさい!」

武内P「……え?」

李衣菜「えっと……でも……私付き合ったコトこれまで無くて……どうしていいかわからないし……」

李衣菜「プロデューサー! 私は何をすればいいんですか!?」

奏「ふ、ふふふ」プルプル

武内P「落ち着いてください多田さん。多田さんは私と付き合うまでの経緯が記憶にありますか?」

李衣菜「そりゃあもちろんありますよ! シンデレラプロジェクトに選ばれて、デビューがいつになるか不満だったみくに巻き込まれてストライキして、何故かみくちゃんと組んでデビューさせてもらった日々を!」

武内P「それはプロデュースの記憶です!」

李衣菜「プロデューサー……仕事でしか愛を伝えられないの、治していこうね。私も付き合いますから」

武内P「優しげに言わないでください……」

10 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:53:23.44 ID:UKU7eEeE0
奏「あら、でも気になることがあるわ」

武内P「速水さん……お願いです、これ以上かき乱すのは――」

奏「凛とアーニャから聞いた話だと、シンデレラプロジェクト内でプロデューサーさんが特に苦労したのは確かにアスタリスクだったけど……ニュージェネレーションズとRosenburg Engelも同じぐらい苦労したんじゃないかしら?」

李衣菜「!!?」

武内P「そうですね……ラブライカは新田さんが、キャンディアイランドは双葉さんが、そして凸レーションは諸星さんがまとめてくれましたが――」

李衣菜「浮気……ですか?」

武内P「え?」

李衣菜「それも五股……さらに学生の蘭子ちゃんにまで手を出すだなんて!」

武内P「待ってください! 待ってください! どうしてそうなるのですか?」

李衣菜「あの……今さら別れろ、なんて言いません。四人ともプロデューサーさんと別れるとなったら、とても悲しいでしょうから」

武内P「……そうですね。付き合った覚えの無い、倍は歳の離れた男から別れを切り出されたら、恐怖と混乱で悲しくなるでしょう」

李衣菜「でもこれ以上人数は増やさないでくださいよ! あとちゃんと皆平等に可愛がってください!」

武内P「え、ええ。ちゃんと平等にプロデュースしたいと考えています」

李衣菜「ほら、そうやって仕事で愛を伝えようとする! はぁ……まったくプロデューサーってば」





李衣菜「私がついていないとダメですね!!」

11 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:54:05.02 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「――というコトがあってね。気のせいかその日以降、李衣菜がプロデューサーさんに後方彼女面をするようになったような」

文香「」

奏「文香……貴方のなんちゃってパッションじゃ、クール属性なのにクール要素が一番薄いあの子に敵わないわ」

文香「いったい……いったいどうすれば」

奏「そうねぇ……もっと積極的になったらどう? こんなに大きなモノを持ってるんだし」


ムニュッ


文香「――――――――――――――――――――」

奏「これは……スゴい感触ね。これで私より小さいって嘘ついてない?」

文香「――な、ななな、何を!?」

奏「……いいわね、その初心な反応。なんだか私、文香とならそっちの道に進んでもいいかも」

文香「ひいぃっ」

奏「ふふ、ごめんなさい。文香の反応があまりに可愛らしいから」

文香「はぁ……はぁ……そういった冗談は止めてください。そもそも体を使った誘惑など、兄さまに通じるはずがありません」

奏「そう? 効果はあったように見えたけど」

文香「かなで……さん? まさか……兄さまに……私の兄さまに……」

奏「ストップ、ストップ。怖いわよ文香。したのは私じゃなくてね――」

12 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:54:42.08 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



コンコン、ガチャ


奏「失礼しま――――なに、これ?」

かな子「か、奏さん!? こ、これは違うの!」

武内P「~~~~~」

奏「違うって言われてもね、かな子。この状況って、どう見てもそうでしょ?」

かな子「そ、それはそうかもしれないけど……」

武内P「~~~~~」

奏「……取り合えずかな子。どいてあげたら?」

奏「このままだと彼、貴方のおっぱいと太ももに挟まれて窒息しちゃうから」

かな子「え……? プロデューサーさん!? プロデューサーさんしっかり!?」ギュウッ

武内P「~~~~~っっっ」ジタバタ

奏「いや、だからどかないと。締め付けを強くしてどうするの」

かな子「はっ!?」

武内P「げほっ……ごほっ……ふうぅ」

かな子「だ、大丈夫ですかプロデューサーさん!?」

武内P「え、ええ。少し意識が遠のきかけましたが、今は大丈夫です」

かな子「よ、良かった~。ごめんなさい、私のせいで……」

武内P「この通り私は大丈夫なので、どうか泣かないでください」

奏「……それで、何があったの? まさか昼間っから事務所で、それも担当アイドルに窒息プレイを強要していたわけじゃないしょ」

武内P「それが……私もなぜ、このような事になったのかわからないのです」

奏「……かな子?」

かな子「わ、私が悪いんです。プロデューサーさんが疲れていたから……電車で聞いた話を実践してみようなんて考えてしまって」

武奏『電車で聞いた話?』

13 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:55:24.81 ID:UKU7eEeE0
――

――――

――――――――



ガタン、ゴトン。ガタン、ゴトン。


かな子(今日の予定は17時から打ち合わせだから、このままだと30分前には着くかな? ここで共演者のプロフィールを再確認して、事務所に着いてからは――)

男子A「その雑誌なに?」

男子B「知らね。表紙がシンデレラプロジェクトだから買った」

男子C「お前シンデレラプロジェクト好きだよな」

男子B「基本全員推せるからな。まあ一番は卯月ちゃんだけど」

かな子(あ、私たちのファンなんだ。あの雑誌は私たちの特集を組んでくれたところのはず。私たちを理由に雑誌を買ってくれて、嬉しいなあ)

男子B「やっぱり卯月ちゃんだよ卯月ちゃん。あの笑顔を見ていると心が満たされて幸せになる時と、胸が締め付けられて切なくなる時があって……ホント好き」

男子C「卯月ちゃんの笑顔……ああ、良いよな」

かな子(うん、良いよね)

男子A「俺は智絵里ちゃんかな。あの下手に触れたら壊れてしまいそうな儚げな存在! もう尊くて尊くて、守ってあげたいというか、独占したいというか、俺だけのモノになってほしくって……」

男子B「ヤバい奴の考えじゃん! まあでもわかるわ」

男子C「気持ちはわかるな。でもヤバい奴だオマエ」

かな子(ほ、本当にそういう考えの人っているんだ。怖いな……でもちょっとわかるかも)

男子A「はあんっ!? じゃあオマエはどの子がいいんだよ?」

男子C「……かな子ちゃん」

かな子(……私!?)

男子A「えっ!? かな子ちゃんってオマエ太ってんのがいいのかよ」

かな子(うっ……)

男子C「いや、別に太ってないだろ。健康的な範囲だろ」

男子B「あれで太っている扱いはかわいそうだ」

男子C「っていうか智絵里ちゃんは確かにカワイイけど、下手に触れたら壊れちゃうんじゃないかって不安になるぐらい華奢じゃん? そんな子の隣に並べば、たいていの女はデブって見えるだろ」

かな子(二人とも……ありがとう)

男子A「うん……まあ太っているは言い過ぎだよな。智絵里ちゃんほどではないけどカワイイし」

男子C「それに一度さ……握手会で握手してもらったことあんだよ。白状するけどカワイイ上におっぱいが大きいからって理由だったけど……ハァ、マシュマロみたいに可愛かったなあ」

男子B「マシュマロってオマエ……」

男子A「女子への表現にマシュマロってありかな?」

かな子(そ、そんな! マシュマロみたいだなんて――私そんなに可愛くないよ!)





三村かな子
http://i.imgur.com/9EfJ90Z.jpg

14 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:56:26.22 ID:UKU7eEeE0
男子C「手がすべすべしてて……柔らかくて……あとお菓子みたいな甘い匂いをしてるし……ああ、声も柔らかくて甘かったなあ……」

男子C「それにあの太もも……きっとかな子ちゃん、彼氏が落ち込んでたり疲れたりしてたら、あの太ももで膝枕してくれるんだぜ? どんな疲れも一発だろ!」

男子A「ああ、あの太ももか!」

かな子(……!?)

男子B「シンデレラプロジェクトの誰に膝枕してほしいかっていうのなら、大本命の卯月ちゃんを除けばかな子ちゃんだな!」

かな子(……!!?)

男子C「膝枕……」

男子A「ああ……膝枕」

男子B「……膝枕」

かな子(ど、どどど、どうしたの!? 突然私の太ももの話で三人とも妙なテンションになったかと思ったら、今度は急に落ち込んじゃって)

男子A「一度でいいからしてほしいよなぁ……」

男子B「アイドルに、なんて贅沢は言わないからさ……」

男子C「疲れも不安も何もかも癒してくれるんだろうな……膝枕」

かな子(す、すごく膝枕に憧れてる……っ!!)

かな子(そうなんだ……男の人って、そんなに膝枕してほしいんだ)


『あの太ももで膝枕してくれるんだぜ? どんな疲れも一発だろ!』


かな子「……」

15 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:57:05.64 ID:UKU7eEeE0
――

――――

――――――――



コンコン、ガチャ


かな子「失礼します」

武内P「お疲れ様です、三村さん」

かな子「お疲れ様です、プロデューサーさん。17時からの打ち合わせ前に一つ……プロデューサーさん?」

武内P「はい、どうしましたか?」

かな子(エナジードリンク特有の強すぎる甘い匂い。それと体臭を消すスプレーの匂いもする)

かな子(目にクマがあるのに、眼はギラギラしていて……これって――)

かな子「プロデューサーさん……昨日はお家《うち》に帰りましたか?」

武内P「……すみません、匂ってしまいましたか? 肌着とシャツは変えたのですが」

かな子「そういう理由じゃありません。顔つきとかエナジードリングの匂いとか、そういった理由です」

武内P「ああ、臭かったわけではないのですね。良かった」

かな子「何が良いんですか? 良くないですよね」ジーッ

武内P「……今のは言葉の綾です」

かな子「まったく……そんなに疲れているのに考えるのは、周りに匂いで迷惑をかけていないかなんですか?」

武内P「職業柄年頃の女の子と接する機会が多いため、髪と髭、特に匂いには気を遣うようにしているもので」

かな子「そういう気遣いは嬉しいんですけど、お世話になっている人が無理をしている方が私たちは辛いんですよ」

武内P「面目次第もありません……」

かな子「もう……」


『それにあの太もも……きっとかな子ちゃん、彼氏が落ち込んでたり疲れたりしてたら、あの太ももで膝枕してくれるんだぜ? どんな疲れも一発だろ!』


かな子「……」

かな子「ぷ、ぷりょでゅうさあ↑さん。ちょっとこっちにキテください」

武内P「はい。打ち合わせ前に何か確認する事がありましたか?」

かな子「こ、ここに座ってください」

武内P「はい」

かな子「……」パンパンッ

武内P「……?」

かな子「……」パンパンッ

武内P「あの……三村さん?」

かな子「ど……どうぞっ!」

16 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:58:17.93 ID:UKU7eEeE0
武内P「……?」

武内P(私が隣に座ると、三村さんは無言で自分の太ももを叩き始めたかと思うと、手を広げて何かを紹介するように手を広げました)

武内P(自分の太ももを紹介しているワケがないので……これはいったい何なのでしょうか?)

武内P「……ッ!」

かな子(今の反応! 気づいてくれ――――)

武内P「……」パンパンッ

かな子「……え?」

武内P「……」パンパンッ

かな子「あの……プロデューサーさん?」

武内P「はい、何でしょうか」パンパンッ

かな子「何を……しているんですか?」

武内P「三村さんが紹介してくれた、血行が良くなる運動を実践してみたのですが……方法が間違っていたでしょうか?」

かな子「ま、間違ってますよおぉ!」

武内P「これは失礼しました。どのようにするのが正しいのでしょうか?」

かな子「いえ、間違っているのはそこじゃなくてですね。ハッキリ言えない私が悪いんですけど」

武内P「……?」

かな子「ええっと……プロデューサーさんは徹夜明けで疲れていますよね?」

武内P「疲れているといえば疲れていますね。一周回って疲れを感じ取れない状態ですが」

かな子「そんな疲れを癒す必要がありますよね?」

武内P「ええ、もちろんです」

かな子「でも忙しくてそんな時間が取れない。でも短時間で癒される方法が男の人にはあるんですよね?」

武内P「え、あるんですか? そんな方法が、男には?」

かな子「え、無いんですか?」

武内P「え?」

かな子「え?」

武かな『……』

武内P「……少し話を整理させてください」

かな子「は、はい」

17 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:58:53.00 ID:UKU7eEeE0
武内P「三村さんは私の今の様子を見て、気を遣ってくれているのですよね?」

かな子「そうです! だから私ができるコトを――――その、私でいいのかは不安があるんですけど……今日はちょっと、自信がつく出来事があったので、プロデューサーさんにしてあげたいと思いまして」

武内P「ああ、そういう事でしたか。でしたら間違いありませんね」

かな子「……え?」

武内P「三村さんは周りの人への思いやりがある人です。そんな貴方が私に気を遣ってしてくれようとする内容は、きっと疲れている私を癒してくれる事でしょう」

かな子「ほ、本当にそう思いますか……?」

武内P「もちろんです。不甲斐ないところもあったとは思いますが、もう一年以上三村さんをプロデュースしてきたんです。三村さんはそういう優しい女性だと、私は誰が相手でも断言できます」

かな子「プロデューサーさん……」

かな子「そ、その……本当は恥ずかしいんですけど……プロデューサーさんに、そこまで言ってもらえたら……私も勇気を出してみます」

かな子「怖がってばかりだと……見えない景色もあるんですから」

武内P(三村さん……大人しくて控えめなところは変わっていませんが、緒方さんと一緒に勇気を出せるようになった)

武内P(私はこれからも彼女たちのために頑張らなければなりません。そう、今回のような無理をして心配をかけないようにしなが『というわけで、どうぞ。膝枕です』…………え?」

かな子「さ、さあっ」パンパンッ

武内P「……」

かな子「わ、私の太ももは太いから、プロデューサーさんの頭がのってもきっと大丈夫ですから!」パンパンッ


『短時間で癒される方法が男の人にはあるんですよね?』


武内P(……あそこでもっと、違和感を覚えておくべきでした)

18 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 20:59:46.28 ID:UKU7eEeE0

武内P(これは困りました。アイドルに膝枕をしてもらうなど、プロデューサーとして許されません)

武内P(かといって断ろうにも、三村さんは疲れている私への完全な善意で、恥ずかしさを我慢しながら申し出てくれています。しかも勇気を出す後押しを私がしたわけで……これを断るのも、プロデューサーとして許されません)

武内P「膝枕……膝枕」

武内P(もう何年してもらってないでしょうか? それに三村さんの太ももならたいへん気持ち――――じゃありませんっ!?)

かな子「……?」

武内P(いったい私は何を考えているのか。ここに来て麻痺していた疲れが押し寄せてきて……ダメです。もうこのまま、あの柔らかい太ももに身を任せて、眠りにつきたい。しかし……それは)

かな子「あの……プロデューサーさん」

武内P「三村さん。さすがにコレは……」





かな子「私じゃ、イヤですか……?」





武内P「…………………………お言葉に甘えて、よろしいでしょうか」

かな子「は、はい! どどどうぞ、つまらないモノですが」

武内P(私の煮詰まった頭では、三村さんを傷つけずに説得できるわけがないと理解してしまいました)

武内P(この後の事は、休憩してマシになった頭で考えるとしましょう)

武内P「失礼します」

かな子「……っ」

武内P「―――――――――――――――――――」

武内P(これは……すごく、すごく柔らかい)

武内P(太ももとはこんなにも柔らかいモノだったでしょうか?)

武内P(それに加えてこの甘い匂いと、人肌の温もり。安心感に包み込まれていきます)

武内P(段々と……考えるのが……おっくうに……)

かな子「あの……どうでしょうか、プロデューサーさん」

武内P「……10分」

かな子「……え?」

武内P「お願いです……10分だけ……このま……ま…」

かな子「プロデューサーさん……?」

武内P「スゥー……スゥー……」

かな子「眠っちゃった……それだけ疲れてたんだ」

かな子「……良かった、気に入ってもらえて。ふふ」

19 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:00:31.56 ID:UKU7eEeE0
――

――――

――――――――



かな子(もうそろそろ10分たつけど……)

武内P「スゥー……スゥー……」

かな子(もう少しだけ休んでほしいな……けどこのあと重要な話とかがあって、10分が本当にギリギリの可能性もあるよね)

武内P「……ん」

かな子(プロデューサーさんの寝顔……いつもは怖いぐらいしっかりとしているのに、眠っている時はこんな風に緩んで……知らなかったな)

かな子「……」

かな子「仮眠は確か、15分が一番良いんだよね? ならもう少しだけ……あ」


カタンッ


かな子(携帯落としちゃった。この部屋の置時計は……ここからじゃ見えないや。やっぱり携帯が必要だね)

かな子(プロデューサーさんが起きないように、揺らさないように……うん、これなら届く――――)


ムニュウ


かな子「」

かな子(胸に……何かが当たっています。携帯を取るために屈《かが》んだ私の胸に、何かが当たっています。吐息を感じます)

かな子(わ……わ……私……まさか今、とんでもないコトをしちゃってるんじゃ!?)

武内P「ん……?」

かな子(起きないで! お願いだから起きないでプロデューサーさん! どうしよう、どうしよう! 今急に動いたら、プロデューサーさんが起きちゃうし、けど動かないと――っ)

武内P「スゥー……スゥー……」

かな子「ん……っ」

20 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:01:10.22 ID:UKU7eEeE0
かな子(吐息が胸に当たって……恥ずかしくって、くすぐったくて……しかも私、男の人に胸を押し当てて……いったい何てコトを私はっ)

かな子(と、とにかく。ここはゆっくり動いて――)

武内P「ん……んんっ」

かな子「ひゃんっ」

かな子(だ、ダメっ! くすぐったいですってプロデューサーさん! 鼻をこすりつけないで!)


ギュウッ


武内P「……っ!?」

武内P(な、何が起きて!? 息が……柔らかいモノが押しつけられて……とにかくどか――)


ガシッ


かな子「ひぃんっ」

武内P(この声は……三村さん!? なぜ、何が起きているのですか!? 相手が三村さんである以上、力づくでどかしてケガなどさせるわけにはいきません。しかし――)

かな子「だ、ダメです……動いちゃ……んんっ」

武内P「~~~~~っっっ」

武内P(今どんな体勢なのかわかりませんが、三村さんが全力で私の頭を抑え込んでいる!? なぜ!?)

武内P(まだかろうじて息はできますが……)シュコー

かな子「や、や……やめ……っ」

武内P(空気栓から漏れるような音を立てて呼吸するたびに、三村さんからの締めつけが強くなり……だ、誰か助け――)


コンコン、ガチャ


奏「失礼しま――――なに、これ?」

かな子「か、奏さん!? こ、これは違うの!」

武内P「~~~~~」

21 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:02:01.42 ID:UKU7eEeE0
――

――――

――――――――



かな子「……というワケなんです」

武内P「申し訳ありません……仮眠明けで混乱してしまい、三村さんに失礼な事を」

かな子「いえいえ! 私のドジから始まったコトで、プロデューサーさんは悪くないんですから!」

武内P「し、しかし……混乱していたとはいえ、私は……私は」

奏「まあ、うん。プロデューサーさんは悪くはないわね。役得ではあるけど」

武内P「……っ」

かな子「……役得?」

奏「……本気で言ってる? 膝枕だけでも他の男が羨《うらや》むのに、そのうえ貴方の胸に顔をうずめて恥じ入らせたのよ」

奏「困り果てているように見えるプロデューサーさんだけど……ねえ、本当は嬉しかったんでしょ?」

かな子「そ、そんなはずありませんよ。そうですよね、プロデューサーさん?」

武内P「……………………三村さん、そろそろ打ち合わせの時間では?」

かな子「……あ」

武内P「まだ慌てる時間ではないので、考えをまとめながらゆっくりと向かってください。場所は3階の〇△ルームです」

かな子「はい、行ってきます! それとプロデューサーさん、本当にすみませんでした。奏さん、私行ってくるから」

奏「ええ、行ってらっしゃい」


ガチャ、ガタン


奏「……」

武内P「……」

奏「答えなかったわね」

武内P「……デリケートな内容ですので」

22 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:02:33.94 ID:UKU7eEeE0
奏「女の子に自信は必要よ。特にかな子は心無い中傷を言われるコトが多いんだから、素直に『たいへん素晴らしいものでした。これからもお願いしたいぐらいです』って言ってあげればいいのに」

武内P「そこまでは考えていません」

奏「どこまでは考えたの?」

武内P「……あの、この辺りで許してもらえないでしょうか」

奏「そう言われてもね。ここまでいじくれる機会はそうそう無いし……何をさせてくれたら私は見逃すのかしら」パンパンッ

武内P「……速水さん」

奏「どうしたの?」パンパンッ

武内P「なぜ……太ももを叩いているのですか?」

奏「わかっているクセにどうして訊くの?」

武内P「どうか……それ以外の方法でお願いします」

奏「それ以外の方法……か。わかったわ」

武内P「わかっていただけましたか!」

奏「ええ」ニッコリ

奏「担当しているアイドルには膝枕してほしいけど、よそのアイドルはいらないというワケね」

武内P「……違います……違います…」

奏「あ、でもこの理屈だとCPの子は膝枕できるのよね。手始めに凛とアーニャに教えなきゃ」

武内P「……速水さん」

奏「ん、何かしら?」

武内P「ぶしつけなお願いなのですが……膝枕を、お願いしても……いい…でしょうか」

奏「え、あの真面目で堅物なCPのプロデューサーさんが、女子高生に膝枕をお願いするの!?」

武内P「はい……ですから、この事はどうか」

奏「ええ、わかってるわ。凛やアーニャはもちろん、他のCPの子には話さないって約束するから。はい、というわけでどうぞ」パンパンッ

武内P「……失礼します」

奏「ふふ」

23 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:03:47.68 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「――というコトがあったのよ」

文香「」

奏「しかし膝枕……アレは良いわよ。してあげている間、あの大きな体のプロデューサーさんがしおらしくてね。独占欲と征服感が満たされるの」

文香「」

奏「体が触れ合っている状態だから、私の一挙一動に警戒するプロデューサーさんの反応が伝わってきて楽しかったわ」

文香「な……な……なんて……コトを」

奏「うん、まあ格好の機会だからといってやりすぎたわね。怒ったプロデューサーさんに押し倒されても文句は言えないわ」

文香「兄さまはそのようなコトなさいません! そ、それに! 体を使った誘惑はしていないと言っておきながら、奏さんもしっかりとしているじゃないですか!」

奏「かな子に比べたらした内に入らないでしょ。あの柔らかそうな太ももと、こぼれそうなオッパイで挟み込むなんて、ねえ?」

文香「かな子さんがまさか、そこまで大胆なコトをするなんて……」

奏「挟み込んだのは事故だけど、かな子が自分から膝枕を言い出すなんて確かに意外よね。文香、貴方も少し見習ったら?」

文香「……今度、ありすちゃんとりあむさんに練習させてもらいます」

奏「しかし文香の兄さまは大したものね。無自覚のまま男を勘違いさせる行動を振りまく未央に、無邪気に後方彼女面する李衣菜、さらには肉の暴力とすら言えるかな子の猛攻に耐えるだなんて。私たちが把握している以外にも、きっと色んなアプローチを受けて、そして耐えてるんでしょう」

文香「……あの人は、本当に立派な人ですから。どんな状況でどのような理由があろうとも、決して未成年のアイドルに手を出してくれな――んんっ。出す人ではありませんから」

奏「そうね。本当に大人として、社会人として、プロデューサーとして立派だとは思うわ。けどね……いくらなんでもココまで耐えると、尊敬より疑念を抱く人種もいるのよ。悲しいコトに」

文香「疑念……? まさか、兄さまが隠れて未成年のアイドルに手を出してるのではと、疑う人がいるのですか?」

奏「いや……そっちじゃなくてね。いい、文香。落ち着いて聞いてね」

24 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:04:37.75 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ


武内P「……」

???「……」

奏(この二人の組み合わせ……遠目でも目立つから様子を見に来たけど、ただならぬ雰囲気ね)

奏(方や身長一九〇超の筋肉質の大男。方や身長一五〇と少しの可憐な女の子。そんな二人が無言で相対している)

武内P「……っ」

???「……ふふ」

奏(見ていておかしいのは、小柄な女の子が明らかに相手を圧倒しているコトだけど……まあプロデューサーさんは誰が相手でも基本的に受け身だからそれはいいとして、問題は二人の組み合わせよね)

奏(プロデューサーさんがこの子を怒らせるなんて、結構珍しいコトじゃないかしら?)

武内P「……あの。そろそろ用件を教えてもらっていいでしょうか」

武内P「佐久間さん」

まゆ「……CPのプロデューサーさんに、一つ伺いたいことがあるんです」

武内P「……私に答えられることでしたら」





まゆ「NTRについて、どう考えていますか?」





武内P「……」

奏「……」

奏(……気のせいかしら。ただならぬ雰囲気に似合わない、変な質問が聞こえたような気が)

武内P「……すみません。今何とおっしゃいましたか?」





佐久間まゆ
http://i.imgur.com/c8pmHJ8.png
http://i.imgur.com/Z0dyXpg.jpg

25 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:05:27.19 ID:UKU7eEeE0
まゆ「まゆは、CPのプロデューサーさんがNTRについてどのような見解をお持ちなのか、質問しました」

奏(気のせいじゃなかったか……)

武内P「……NTRとは、寝取られの事ですよね?」

まゆ「はい、そうです。ココでは相思相愛の二人だったのに起きてしまうNTRについて話してもらえれば」

武内P「……佐久間さんの意図はわかりませんが、私でよければ」

奏(答えるんだ。いや、答えなきゃいけないか。今のまゆからは、尋常ならざる圧というか“スゴ味”がある)

武内P「正直に言いますと、私はNTRというモノに詳しくありません。仲睦まじい二人の仲が引き裂かれるだけでも辛いのに、その様子を楽しむのが理解できないものでして」

まゆ「同感です。幸せな二人がいるのなら、そのまま二人は手と手を取り合いながら歩み続けてほしいと私も思います」

武内P「寝取る側、寝取られる側。どちらに感情移入するかで楽しみ方が違うと熱心に語られた事がありますが……はい、私にはどうも合わないようです」

まゆ「それを聞いて安心しました。すみません、こんな質問をしてしまって」

武内P「いえ、確かに驚きはしましたが、このぐらいでしたら」

奏(やわらいだ表情でお礼を言うまゆに、プロデューサーさんも緊張がほどけたようだった)

奏(――まゆが何故こんな質問をしたのか、まだその意図がわかっていないっていうのに)

まゆ「あ、それと良ければもう一つ質問させてもらっていいでしょうか?」

武内P「ええ、何でしょうか」

まゆ「NTRが嫌いなのに、どうして――」





まゆ「まゆの脳を破壊しようとするんですか?」





武内P「」

奏「」

26 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:06:09.35 ID:UKU7eEeE0
まゆ「教えてください、CPのプロデューサーさん♪」

武内P「あの……脳が破壊されるとは、いったいどういう……」

まゆ「ご存じないんですか? 大切な人を寝取られると、頭がグチャグチャになって吐き気と目まいに襲われるんですよ。まゆは身をもって体験している最中なのでよくわかるんですよ」ニッコリ

武内P「……なるほど。それは……お気の毒様です。しかし、私は佐久間さんの脳を破壊した心当たりが無いのですが」

まゆ「宅飲み……そのままお泊り」

武内P「……?」

奏(……あっ)

まゆ「イベントの下見と称したデート、部屋で二人っきりの打ち合わせ、出張で同じホテル」

武内P「…………っ!?」

まゆ「男同士、密室、二人きり……う、うう」

武内P「ま、待ってください佐久間さん! まさか貴方は、私とまゆPが……っ」

まゆ「どうして……どうして仲睦まじい二人を引き裂くようなマネをするんですか!? しかもノンケだったまゆのプロデューサーさんを、そっちの道に引きずり込もうとするだなんて!」

武内P「誤解です! 彼と私はたんに仲の良い同期というだけです!」

奏(盛り上がってきたわね。恋愛映画は苦手だけど、こういうのは“アリ”よ)

まゆ「そんなコト言ったってまゆは騙されません! まゆがなかなか入れない家に、先に入り込んだだけでは飽き足らずお泊りまでして! ホテルだって同じフロアに泊まるなんて許しません!」

武内P「それは男同士の気安い関係で、ホテルにいたっては同じフロアなら例え異性でも問題無いではないですか」

まゆ「例え同性同士であっても、片方が同性愛者なら話はまったく違うじゃないですか!」

武内P「私は異性愛者です!」

まゆ「……え?」

武内P「あの……そこを驚かれると、私としては悲しいのですが」

まゆ「ご、ごめんなさい。まゆはてっきり、CPのプロデューサーさんは同性愛者だとばかり」

武内P「確かに私に恋人はいませんが……」

まゆ「で、でも! というコトはまゆとプロデューサーさんの関係を邪魔したりしないというわけですね?」

27 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:06:47.93 ID:UKU7eEeE0
武内P「……」

まゆ「……ん?」

武内P「その……彼の友人としては、未成年の女の子と付き合うようなマネは止めなければなりません」

まゆ「……え?」

武内P「また会社の同僚としても、担当しているアイドルに手を出す事を止めないといけません」

まゆ「……は?」

武内P「私としては二人の仲を邪魔をするつもりはありませんが、アイドルとプロデューサーとしての関係を逸脱するようでしたら――」

まゆ「……寝取るんですか?」

武内P「いえ、寝取りません」

まゆ「まゆの脳を、破壊するんですか?」

武内P「いえ、破壊しません」

まゆ「ではまゆとプロデューサーさんの仲を応援してくれるんですよね?」

武内P「いえ……応援は、できま――」

まゆ「 や っ ぱ り ホ モ じ ゃ な い で す か ! ! 」

奏「ぶほぉっ」

武内P「さ、佐久間さん!? 落ち着いてください、声が大きいです! あとホモではなく同性愛と表現してください!」

まゆ「これが落ち着いていられますか! 同性だからと油断した相手に近づいて、そのまま食べようとするだなんて! ホモにはホモの仁義とか、ノンケには手を出さないっていう流儀は無いんですか!」

武内P「ですから、私は同性愛者ではありません。まゆPをそういった目で見ていませんし、これからも無い事を約束します」

奏(ま、マズい。いい加減止めた方がいいんでしょうけど……お、お腹が痛すぎて……)プルプル

まゆ「……本当ですか?」

武内P「ええ、本当です」

まゆ「……ではノンケである証拠を見せてください。CPのプロデューサーさんがノンケだとハッキリすれば、まゆも安心できます」

武内P「……ノンケである証拠ですか。あの……何をお見せしたら納得していただけるでしょうか」

まゆ「え、そんなの簡単じゃないですか」

武内P「悪魔の証明を簡単と言われましても……」

まゆ「だってCPのプロデューサーさんの周りには昔から楓さんに美嘉ちゃん、今はさらに凛ちゃんに卯月ちゃんに未央ちゃんがいるじゃないですか♪」

武内P「……え?」

まゆ「小さい子が良いという困った好みでも、小梅ちゃんと幸子ちゃんがいますし、年上好きなら菜々さんがいます」

武内P「……ん?」

まゆ「CPのプロデューサーさんほど真面目な方がアイドルと付き合ってくれるのなら、まゆのプロデューサーさんにとってもいい機会になるので助かります」

武内P「あの……」

28 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:07:38.14 ID:UKU7eEeE0
まゆ「はい、どうかしましたか?」

武内P「何か誤解されているようなのですが……私はいくらか信用されるようになったとは思いますが、それはプロデューサーとしてです」

まゆ「……んん?」

武内P「そして私がプロデューサーとしての立場を忘れて彼女たちに求愛しようものなら、その信用は一瞬にして崩れ去り私を蔑むでしょう」

まゆ「……はあ?」

武内P「何より私は、彼女たちアイドルをそのような汚れた目で見てはならないと律しています」

まゆ「……つまり?」

武内P「佐久間さんの望む形では、私はノンケを証明でき『 や っ ぱ り ホ モ じ ゃ な い で す か ! ! 』ちが……違います!」

まゆ「何が違うんですか! もし敵だったらまゆだって勝てるかどうかわからない人たちに大勢囲まれて、毎日色んなアプローチをかけられていながら自分を律せるだなんて、そんなの女に興味が無いからに決まっているじゃないですか!」

武内P「あ、アプローチ……?」

まゆ「あ、あれだけ色んなスゴいコトをされているのに、アプローチされている認識が無いんですか……? これは、やっぱりホモ」


フラ、フラフラ


武内P「佐久間さん? 佐久間さんしっかり」

まゆ「同性であるコトを口実に、肩が触れ合うように寄り添い……まだまゆが出来ていないコト、してもらえていないコトを……二人っきりで」

まゆ「行き過ぎた友情は……やがて愛情に至り、友情という名の信頼は愛欲に引き裂かれ……」

まゆ「まゆの……まゆのプロデューサーさん……なのに……よりによって……男の人に取られ……あ、嗚呼―――――――――脳が」

まゆ「脳が……破壊、され――」


バターンッ


武内P「佐久間さん!? 佐久間さーーーーーんっ!!!」

奏「これは……救急車ね」

29 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:08:30.78 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「――こうしてまゆは脳を破壊され、病院送りになったの」

文香「な、なんと……まゆさんが入院した経緯にそのような事情があったなんて」


 ※ 武内P「脳が破壊される?」 で脳が破壊されてしまったまゆを書いています。


奏「まゆの体調は回復したんだけど……問題はまゆがロビーに響き渡る大声で、プロデューサーさんをホモだって言ってしまったコトでね」

文香「……? どうしてそれが問題になるのですか」

奏「真に受けてしまった男の人たちがいるのよ」

文香「……え?」





キュートA『見ろ! これが真実だ!』

キュートA『我々の武内Pはノンケのフリをしてホモを煽り、イラムラしたホモに無理矢理されたいと願っている!』

キュートA『つまり武内Pを押し倒そうとして抵抗されても、それはこっちを煽るための演技にすぎない! 力づくで無理矢理される事を望んでいるんだ!!』

キュートB『やはり俺たちがアニメで教わった武内Pはすべてアイドルに都合のいい妄想だったわけか!!』

キュートC『そうだ!! ノンケどもは騙せても!! 俺たち真の男(♂)は騙されないぞ!!』

キュートD『しかしグリシャ。よく武内Pがノンケのフリをしている事がわかったな』

グリシャ(キュートA)『いいやまだ証拠はつかめていないんだ』

キュートD『……? ではなぜ真実がわかった』

グリシャ『なぜなら俺はシャニPホモ説を生み出した努社長を、そして“THE iDOLM@STER”を信じている!!』

グリシャ『俺たちは選ばれしタチ!! 武内P親衛隊だ!!』


うおおおおおおおおおおおおおぉぉ!!!


奏『』





奏「なんだか騒がしい会議室があったから覗いたら、復権派がうおってたわ」

文香「……え???」

30 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:09:21.89 ID:UKU7eEeE0
奏「時々いるじゃない。スカートが短い女の子に対して誘ってたんだろって叫ぶオヤジ。アレと同じようなモノだと思うけど」

文香「ま……待ってください。会議室で見たというコトは、その人たちは346の人たちなんですよね? 社内にそんな危ない考えを持った人たちが、それも複数で兄さまを狙っているんですか!?」

奏「アレには私も驚いたわ。すぐにプロデューサーさんに教えようと思ったけど、ちょっとそれは思いとどまってね」

文香「ど、どうしてですか!? 兄さまより体格のいい人は346にはいませんけど、複数で! それも不意を突かれたら兄さまといえど!」

奏「落ち着きなさいよ文香。ねえ、考えてもみて」

奏「貴方の同僚、それも複数人が貴方のコトを同性愛者だと思い込んで、さらに無理矢理されたがっていると信じ込んでいる――――そう聞かされて、まともな日常を送れる? 今までのように職場に顔を出してくれる?」

文香「そ、それは……そうですが……このままでは、兄さまの貞操が……」

奏「私だって手は打ってないわけじゃないのよ。ちひろさんと常務には伝えているから、この問題はじきに解決――――文香、聞いてる?」

文香「兄さまが……兄さまが……不器用だけど真面目で優しくて、私のような暗い女にも暖かく接してくれて、兄と呼ぶコトを許してくれる兄さまが……当たり前という顔をしながら、誰かのために頑張り続けるという当たり前ではない生き方をする……そんな私の、尊い兄さまが……ケダモノたちの手によって穢され……」

奏「ねえ、文香。だいぶ拗《こじ》らせたコトを言っているけど落ち着いて聞いて。例の変態たちはセクハラ相談員が所属と名前も把握していて、既に警告――」

文香「……奏さん。私、行ってきます」

奏「行くって貴方、どこに行くのよ」

文香「兄さまのところへ」

奏「……うん、まあ兄さまに落ち着かせてもらいなさい。さっきの話は伝えたらダメだからね」

文香「はい。兄さまの耳にそのような穢らわしいコトを入れたりしません」


タタタタタタタタタッ


文香(兄さまを……兄さまを守らなければ。しかしどうやって? 兄さまを守ろうと私が立ちふさがっても、荒れ狂う獣が相手では為す術もなく突き飛ばされてしまうでしょう)

文香(力で対抗するのは不可能。いえ、そもそも力で上回るコトができても、彼らはいったん大人しくなるだけで、こちらの隙を伺い続けるかもしれません)

文香(もっと根本的な解決を……彼らの誤解を……兄さまが同性愛者で、男の人に無理矢理されるコトを望んでいるという都合の良い妄想を否定しなければ)

文香(そのために私ができるコトは……何か……何かあるはず)

文香(考えないと。私が兄さまのためにできることを……っ)


『文香が絶対特権を主張するほど積極的になったら、プロデューサーさんも目を真ん丸と見開いて喜んでくれるわよ』

『そうねぇ……もっと積極的になったらどう? こんなに大きなモノを持ってるんだし』

『かな子が自分から膝枕を言い出すなんて確かに意外よね。文香、貴方も少し見習ったら?』


文香「……」

31 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:09:58.27 ID:UKU7eEeE0
タタタタタタタタタッ


武内P「ん……?」

文香「に、兄さま……ぁ……っ」

武内P「鷺沢さん? 息が切れるほど走って、何かありましたか?」

文香「……申し訳……あり、ません……兄さま。私が……私がもっと早く勇気を出せたら……こんなコトには……」

武内P「……鷺沢さん、一度落ち着きましょう。何か思いつめているように見えます」

文香「お、落ち着くわけにはいきません。落ち着いたら――――もう二度と、こんな勇気は出せません」

武内P「え……?」

文香「兄さまの間違った風聞を正すには、もうこれしか――――いえ、これ以外にもあるかもしれません。兄さまのためという大義に乗じて、このようなマネをする私をどうか許してください」

武内P「鷺沢さん、いったい何が―――――――ッ!!?」


ズキュウウゥン!!


武内P「……ッ」


――再三に渡る“積極的になれ”という忠告。

――口づけを連想せざるを得ない相手との長時間の会話。

――兄さまと慕う武内Pに迫る予想外の危機。


チュウッ


武内P「……!?」


チュ、チュルウウウウゥ、チュッ


武内P「……!!?」


――それらが一つに結び付き、文香を突き動かした!

――白昼の廊下で!! 口づけを!!


文香「んっ……兄さま……兄さま!」

武内P「」


ザワ、ザワザワ


 こうして武内Pの同性愛疑惑は否定され、貞操は安全になった――――――――――わけではなかった。

32 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:10:47.50 ID:UKU7eEeE0
※ ※ ※



奏「……やったわね」

文香「や……やってしまいました」

奏「人にはダメと言っておきながら、自分はするだなんて。それも白昼堂々と」

文香「ほ、他の人がいるコトに気づきませんでした……というより、兄さましか見えていなかったもので」

奏「……まあ明らかに様子がおかしい文香を見送った私にも非はあるけど……まさか、まさかね。あの奥手な文香がこんなコトをしでかすなんて、夢にも思わないから」

文香「きょ、恐縮です」

奏「まあインパクトが大きすぎて同性愛疑惑は否定されたけど……プロデューサーさん、かえって今の方が危ないんじゃない?」

文香「どうやら……私の行動が他の人に火をつけたようですね」

奏「この前なんて莉嘉が不意を突いてキスしようとしてたから。背が届かなくて未遂だったけど」

文香「あと2センチ……危ういところでした」

奏「これからどうするの文香?」

文香「……決まっています」

奏「あら、腹が据わっているとは意外ね。どうするのか教えてくれる?」

文香「もっともっと、積極的になります。兄さまが私以外の女性を見向きもしないようにしてみせます」

奏「……それは」

文香「難しいコトはわかっています。でも……不思議と今は勇気が湧いてくるんです。兄さまと唇を重ねた日から、心臓が薪をくべられたように熱いんです。私の体中に血を巡らせ、力をみなぎらせてくれます」

奏「そっか……強くなったわね、文香」

文香「はい。私も身をもって知りました」





文香「恋は人を強くするコトを」



~おしまい~





もう何も恐くない
http://i.imgur.com/GcWBUmq.jpg

33 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:11:25.69 ID:UKU7eEeE0
最後まで読んでいただきありがとうございました。
遅くなりましたが9月の限定ちゃんみお・まゆ、プラチケのリフレイン李衣菜奉納SSになります。

 遅くなった原因
  教えて! アルクェイド先生

これ以上担当は増やすまいと心に決めていましたが、ついに今回のまゆに心を折られました。
これで限定が来たら出るまで回すアイドルが11人。
私の財布はちひろさん。

これからスタマスとヒノカミ血風譚をメルブラと並行しながらやります。
さらに女神転生Ⅴと64のためにSwwitchを購入(お店で定価)するので、次の投稿はしまむークリスマス限定奉納SSになると思います。

34 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:12:09.34 ID:UKU7eEeE0
これまでのおきてがみ(黒歴史)デース!


【モバマスSS】凛「プロデューサーにセクハラしたい」

加蓮「CPのプロデューサーってかっこいいよね」凛「」

未央「貴方の視線」

楓「私たちも」美嘉「プロデューサーに」小梅「…セクハラしたい」

莉嘉「Pくんってかっこいいよね!」美嘉「」【※武内Pもの】

武内P「襲われました…」卯月「へそ下辺りが満たされました♪」

早苗「CPのプロデューサー君(武内P)ってかっこいいじゃない」楓「どやぁ」

凛(五体投地)「お願いだからやらせてください」武内P「」

島村卯月の性教育【※武内Pもの】

武内P「これは……私の抱き枕?」

藍子「CPのプロデューサーさん(武内P)ってかっこいいですね」未央「」

武内P「渋谷さんがお神酒を飲んだら……」凛「プロデューシャー♪」

武内P「女性は誰もがこわ……強いですから」

美嘉「アタシは――――処女だから」武内P「」

まゆ「ムリヤリ凸凹×……するんですよね?」モバP「」

蘭子「汝が望む豊かな乳房のため、儀式を行っている!!]武内P「」

武内P「私がロリコンで熟女好きのホモ?」

まゆP「ホモになるぞ!」武内P「その手がありました……ッ!?」

武内P「絶対にアイドルに手を出したりしませんッ!!」

武内P「眠る私に口づけをしたのは」

武内P「パッションな皆さんとの平穏な日常」

楓「初めましてお義母様」武内P「」

幸子「孕まされてお腹がパンパンです♪」武内P「」

武内P「私が童貞ではなかったせいで」

武内P「私の愛が重い?」

武内P「姉を望んだ末路」

武内P「桃太郎」

35 : ◆SbXzuGhlwpak 2021/10/16(土) 21:12:53.02 ID:UKU7eEeE0
モバP「輝子が魔王になってしまった」輝子「Welcome to this crazy Time!!!」

武内P「私をドキドキさせたい?」小梅「……うん」

楓「つまり私が彼女ということですね!」武内P「え?」

武内P「素直じゃないプロポーズ」

武内P「まゆのお悩み相談室?」まゆ「はぁい」

武内P「島村さんが私の?」卯月「お気に入りですよね!?」

茜「さいきっく・おいろけビーム!!!」武内P「!!?」

武内P「ホモのショックで記憶が」

武内P「魔神が生まれた日」

武内P「ノンケの証明」

仁奈「ノンケの気持ちになるですよ!」武内P「!?」

武内P「神崎さんが反抗期になってしまいました……」

【モバマス】楓「恋と呼ぶのでしょう」

武内P「私にマーキングしたい?」

千夜「お前を監視する」武内P「?」

武内P「脳が破壊される?」

千夜「お前のモノを測る」武内P「?」

凛「……」まゆ「……」【セ〇クスしないと出られない部屋】

武内P(これは……脅迫状?)文香(あれは……ラブレター!?)



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元スレ: 奏「CPのプロデューサーさんってチャーミングよね」文香「……ダメですよ」
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