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【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】【前編】

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1594223305/


1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 00:48:25.58 ID:xyo68LAY0
・シャニマスのSSです。二次創作や解釈違いを敬遠される方はブラウザバックを推奨します。

・途中提示される選択肢からPの行動を安価で決定してお話を進めていく形式です。

・エンディングにたどり着いたら、また最初からスタートします。n週目にはない要素がn+1週目に現れることがあります(n≧1)。

・選択肢による行動のとり方次第では、特定のアイドルでも異なったエンディングがあり得ます。

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 00:50:26.89 ID:xyo68LAY0
ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 00:53:56.52 ID:xyo68LAY0
~駅前~

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 00:54:44.12 ID:xyo68LAY0
選択肢>>6

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:02:57.69 ID:5KSMn7yN0
2

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:06:21.85 ID:xyo68LAY0
P(急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!)

P(少し小走りで向かうか……!)タッタッタッタッ

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:15:34.50 ID:xyo68LAY0
~事務所~

P「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、っ……はぁっ、ぁあっ」

P「つ、着いた……」

P(日ごろの運動不足がたたってしまった……)

P(が、しかし!)

P「涼しい~~」バタリ

P(なんだか事務所に人の気配もしないし、玄関だけど座っちまうか)

P ハァッハァッ

P(……い、息が上がったままだ……)

P(もう少し身体を動かしたほうがいいのかな?)

P「あ……」


「――なんだ、変質者かと思ったらあなたでしたか」


P「あ、ああ。おはよう円香」ハァハァ

円香「ハァハァいいながら挨拶しないでもらえますか? 不快極まりないので」

P「ご、ごめん……」

P「駅前から走ってきたもんだから、こんなになっちゃって」

円香「いい年した大人が街中で走っちゃうなんて……あなたはドラマの主人公か何かなんですか? ミスター・ヒーロー」

P「いい年っていったってまだ20代だからな」

円香「もう20代、の間違いでしょ」

P「うう……涼しい部屋に早く入りたかったんだよ。よいしょっと」

P「いま事務所には、円香1人か?」

円香「ええ。不幸にも」

円香「だから玄関から息を荒げた人物の気配がしたときは通報する準備をして向かいましたよ」

P「すまない……それは怖かったよな」

円香「……冗談だっての」ボソッ

P「え?」

円香「ひとりごとです。お気になさらず」

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:23:50.22 ID:xyo68LAY0
P「ひ~か~りあつ~めて~ひ~びけとお~くへ♪」カチャカチャ

P「む~す~んだ~き~ず~な~し~んじて~♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」

円香「それは……」

P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」

円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」

P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」

円香「最低」

P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」

円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」

P「わかった。そうするよ」

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:29:16.58 ID:xyo68LAY0
透「あ、樋口。来てたんだ」

円香「うん……って、これから一緒にレッスンあるでしょ」

透「あれ、そうだったっけ」

円香「じゃああんたなんでここに来たの」

透「ふふっ、ひみつ」

円香「……何それ」

透「樋口、ちょっとそこでジャンプしてみてよ」

円香「は? なんで」

透「小銭欲しくて」

円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」

円香「いくら必要なの?」

透「あ、くれるんだね」

円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」

透「150円」

円香「ジュース1本ぶんくらいだけど」

透「うん。それでいい」

透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」

透「財布、忘れちゃってて」

円香「いい加減学びなさいよ」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 01:35:42.33 ID:xyo68LAY0
透「コーヒーの匂いがする。もしかして、プロデューサーいる?」

円香「……いる」

透「うわ、樋口、すごい顔」

円香「話しかけたいならそうすれば?」

透「そうだね。そうする」


透「プロデューサー、おはよ」

P「お、透か。おはよう」

透「コーヒー、淹れてるんだね」

P「ああ、見ての通りな」

P「飲むか?」

透「いや、いらない。熱いの苦手っていったでしょ」

P「はは、そうだったかもな」

透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」

P「いや、そんなことはないと思うけど」

透「……」

P「透?」


1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?

選択肢>>12

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 02:17:36.68 ID:vuCU5hBDO
3

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:13:58.77 ID:xyo68LAY0
P「アイスコーヒーなら好きなのか?」

透「まあ、嫌いじゃないけど」

透「……」

透「……そういうことじゃない」

P「?」

透「いいや、向こうでスマホいじってるね」

P「あ、ああ……」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:16:37.16 ID:xyo68LAY0
円香「何話してたの?」

透「ううん、特には」

円香「……そう」

透「やっぱここでスマホでもいじってようかなって」

円香「飲み物」

透「?」

円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」

透「あ」

透「ふふっ、忘れてた」

円香「もう」

透「じゃ、買ってくる」

円香「いってらっしゃい」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:21:49.23 ID:xyo68LAY0
P「よ~し、じゃあ仕事すっか」

円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」

P「わ、わかったよ。ごめんな」

円香「……」

ガチャ

P「お、誰か来たのかな」

タタタタタ

小糸「お、おはようございますっ!」

P「小糸か。おはよう」

円香「おはよ」

小糸「はいっ、プロデューサーさんおはようございます」

小糸「あ、円香ちゃんもう来てたんだ」

円香「浅倉ももう来てる」

小糸「そうなんだ? どこにいるの?」

円香「いまは飲み物買いにいってる」

小糸「あ、そうなんだね」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:31:25.20 ID:xyo68LAY0
ガチャ

タ、タ、タ、タ

雛菜「やは~おはようございます~」

小糸「ひ、雛菜ちゃん! おはようっ」

円香「……」

P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」

雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も~」

雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」

P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」

円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ

P「そ、それは言うなって……」

雛菜「あは~プロデューサーと円香先輩、なかよし~って感じ~?」

雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し~ってする~」

P「ひ、雛菜、近いって……」

円香「あの!」

P「わっ」

円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」

P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」

雛菜「うんっ、またあとでね~プロデュ~サ~」

円香「ふんっ」ムスッ

小糸「ぴゃっ……ま、円香ちゃん、怖い……」

円香「別に怒ってないから」ナデナデ

小糸「ふわぁぁ、……って、子どもじゃないんだから!」

雛菜「みんなしあわせ~って感じみたいだね~」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:34:39.16 ID:xyo68LAY0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢>>18

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:34:42.59 ID:vuCU5hBDO
あーやっぱり間違ってたか

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:35:17.04 ID:xyo68LAY0
選択肢(再安価)>>20

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 11:36:33.14 ID:m7Lzg+Pg0
3

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:02:35.00 ID:xyo68LAY0
P(休憩がてらはづきさんと話すか)

P(昼休みになったら話しかけてみよう)


はづき「んっ、あぁあぁ~」

P「ははっ、お疲れ様です。コーヒーでも淹れましょうか?」

はづき「あ、お願いします~」

P「今日はデスクワークなんですね」カチャ

はづき「ええ、そうですね」

はづき「ありがたいことにこの283プロも忙しくなってきてるわけですけど」

はづき「忙しくなったぶん、こうしてプロデューサーさんと何気なく会話するのも久々な気がしますね~」

P「そうかもしれないですね」コポポポ

はづき「そういえば、思ったんですけど」

はづき「プロデューサーさんとnoctchillのみんなの距離感って、なんだか不思議なものを感じるというか」

P「え、そうですか?」

はづき「はい。あ、別に変な意味とかじゃないですよ」

はづき「ただ、こう、どこか隠れた絆を感じるといいますか」

P「……俺のプロデュースがうまくいってる証拠ですかね」ドヤッ

はづき「ふふっ、いまのプロデューサーさんの顔、いい感じにうざいですね~」

P「そ、そうですか……」

はづき「冗談ですよ~」

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:10:42.94 ID:xyo68LAY0
P「まあ、何というか、良い意味で新鮮さはないですね。懐かしい感じというか、昔から知っていたような……」

はづき「あ、それです」

はづき「旧知の仲、みたいな感じがあるんですよね~」

はづき「透さんとか」

P「透ですか」

P「確かに、初めて会った気はしないんですよね」

P「ただ、それもあんまりはっきりとはしてなくて」

はづき「ドラマですね」

P「そういうロマンチックなものなんですかね、これって」

はづき「透さんがプロデューサーさんに向ける視線っていうのが、アイドルとプロデューサー、とは少し違う感じがするんですよ」

はづき「何かに期待しているような、一方で何かを不安に感じているような」

はづき「そんな感じですかね~」

P「アイドルが不安を抱えてるなら、俺がケアしてやらないとですね」

はづき「がんばってくださいね~」

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:18:32.19 ID:xyo68LAY0
はづき「あ、それから」

はづき「円香さんとは、どうですか? いつも色々言われてるみたいですけど」

P「あ、はは……ええ、いつも厳しいことを言われます」

P「でも、確かに最初の頃は本当に攻撃する意図で言っていたように思えるんですが」

P「最近はそうでもないっていうか、今更接し方を変えられないからとりあえず慣れてるほうで話してるみたいな感じはありますね」

はづき「あ、そうなんですね~」

はづき「それに甘んじちゃうプロデューサーさんは、ひょっとしてMなんですか?」

P「い、いえ、そういうわけでは……ないと思います」

はづき「別にプロデューサーさんがMでも私は軽蔑しませんから安心してくださいね~」

P「これはどうも……」

はづき「そう思うと、円香さんのあの接し方というのは、可愛らしさを感じますね」

P「……そうなんですよ」

P「本人がいたらまた罵倒されそうなんで言えないんですけど、最近はあの態度が少し可愛く思えてきて」

P「なんていうか、ひねくれた子どもを温かい目で見守る感じですかね」

P「正直イラッとくることもありますけど、この子はそういう接し方の中で何か見つけていくのかなって」

P「そう思うようになりました」

はづき「これは愛ですね~」

P「ちょっ、からかわないでくださいよ」

はづき「ふふっ、ごめんなさい」

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:21:12.69 ID:xyo68LAY0
P(昼休みははづきさんと話した)

P(なんだか、自分のプロデュースするアイドルを見つめなおすいいきっかけになったかもな)

P(よし、楽しく過ごせたぞ)

P(って、俺に言ってどうするんだろうな)

P(……あいつらが帰ってくるのを待つか)

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:30:16.51 ID:xyo68LAY0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

円香「お疲れ様です」

P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」

円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるとあり得ないくらい不快ですね」

P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

円香「……そんなこと言ってないし」ボソッ

円香「……チッ、そうだ」

P(し、舌打ち……)

円香「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.透に応える。
2.円香に応える。
3.2人とも断る。

選択肢>>28

29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:50:04.06 ID:xyo68LAY0
では>>30

30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 12:53:13.14 ID:qXGCrnZR0
2

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 15:41:18.20 ID:xyo68LAY0
P(透には悪いが、ここは円香に応えることにしよう)

P「ああ、時間ならあるぞ」

円香「わかりました。それでは、私は事務所に残りますね」

P(透に連絡しておこう)

P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』

P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』

P(これで、よし……)

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 15:49:25.52 ID:xyo68LAY0
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「また今度、ね」

P「すまん。頼む」

透「いいよ、別に」

透「それじゃ、私は帰るから」

小糸「あっ、透ちゃん待って!」

雛菜「やは~私も透先輩と帰る~」

雛菜「あれ~? 円香先輩は帰らないの~?」

円香「うん、私は用事があるから、少しここに残る」

雛菜「そっか~、じゃあね~。ばいば~い」フリフリ

小糸「ま、まま、またね! 円香ちゃん」

透「もしかして別件って……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

小糸「そ、そうだね」

円香「……」


P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と円香の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(気まずいな……)

円香「あの」

P「うぉわっ!」

円香「うわっ、びっくりした」

円香「女子高生相手に何キョドってるんですか? アイドルのプロデューサーともあろうお人が」

円香「もしかして、女の子と手をつないだこともなかったりして。ミスター・童貞」

P「……言ってくれるな。久々にキレちまったよ……」

円香「あ、そういうのいいんで」

P「そ、そうか」

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 15:51:34.88 ID:xyo68LAY0
円香「……」

円香「……さすがに今のは言いすぎでした」

円香「ごめんなさい」

P「いや、いいんだって。いつもの円香だろ」

円香「……何それ」

P「それで、話って、なんだ?」

円香「……いま、この事務所に私たち以外の人はいますか?」

P「いないな」

円香「じゃあ別にいいか。いえ、他の人にはあまり聞かれたくないので」

P「安心しろ。聞き耳立ててるやつはいない」

円香「……」

36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:02:56.53 ID:xyo68LAY0
P「……ソロでの仕事を増やして欲しい、か」

P「円香からそういった提案があるとは、正直意外だったよ」

P「まあ、プロデューサーとしては、アイドル業に積極的になったのは嬉しいぞ」

円香「ええ、まあ……」

P(相変わらずの態度ではあるが)

P「一つ、聞いてもいいか?」

円香「なんでしょうか」

P「noctchillとして活動することに嫌気がさしたとか、そういうのはあるか?」

P「一応、聞いておきたくてな」

円香「そういうのはないです。別に」

P「なら良かった。お前ら仲良しだろうし、いらん心配だったかな」

P「それにしても、ソロの仕事、ね」

P「具体的にこうしたいっていうのはあるのか?」

円香「特には……あ、いえ、そうですね」

P「?」

円香「役者、とか」

P「お、……おお! そうか! 円香はそういうのがやりたいのか」

円香「ええ。演技を少し磨きたいですね」

P「いやぁ、なんだか、こう、ようやくプロデューサーとして円香に接することができたみたいで嬉しいよ」

円香「何を言ってるんだか。あなたは最初から私のプロデューサーでしょう?」

P「それもそうだな。いや、嬉しくてつい、な」

P「わかった。そういうことなら、頑張って仕事を見つけてみよう」

P「ただ、無理はさせたくないし、とりあえずいまの段階では円香はあくまでもアイドルとして売り出していくというのはOKか?」

円香「はい。それは大丈夫です」

P「そうか。まあ、あくまでもアイドルだから、こういうのがNGとかあったら、円香からも言ってくれよ。もちろん、事務所として、あるいはプロデューサーである俺として事前に設定することもあるけどさ」

円香「わかりました。どんだけ心配性なんですか。あとおせっかい」

P「だって……だって、なあ……」

円香「ニヤニヤしててキモい」

P「うぐっ、女子高生に言われると刺さるな……」

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:07:13.30 ID:xyo68LAY0
円香「それでは、帰りますので」

P「ああ、気をつけてな。仕事が片付かなくて送っていってやれないが」

円香「この時間なら気にする必要もないでしょ。もしかして、優男アピールですか? それなら遠慮しておきます」

P「はは、そうか。わかった。じゃあな」

円香「ええ」

タッタッタッ

ガチャ

バタン

P「……」

P「円香も変わった……な」

38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:11:16.02 ID:xyo68LAY0
P(それから、円香の要望どおり、俺は円香に役者としての仕事がまわってくるよう努めた)

P(もちろん、円香自身もオーディションに参加しながら)

P(そうして、チョイ役ではあるが仕事がくるようになった)

P(円香もそれを淡々とこなしている)

P(俺は素直に感心していた)

P(円香が仕事を楽しんでくれればいいな、と思った)

P(態度は相変わらずだけど)

P(新人役者の円香としての仕事には、俺もマネージャー的な役割でついていった)

P(自然と、円香と過ごす時間は長くなっていった)

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:21:40.95 ID:xyo68LAY0
~事務所~

P「円香、円香はいるか?」

円香「連呼しなくても……ここにいますが、何ですか」

P「脇役だが準レギュラー的な仕事だぞ!」

円香「……そうですか」

P「ああ!」

円香「受けますので、その仕事。はい、もういいでしょ」

P「わかった! それじゃ先方にはそう連絡しておくよ!」ダダダ

円香「全く……ミスター・高燃費」

雛菜「あは~、円香先輩、ニヤニヤしてて気持ち悪~い」

円香「なっ! 何言って……」

雛菜「な~んて、ニヤニヤしてるのはうそ~」

円香「っ!」

雛菜「でも、なんかしあわせ~って感じの顔だった~」

円香「気のせいだから。ほんと」

雛菜「え~? そうかなぁ」

円香「そうなの」

雛菜「じゃあ、そういうことにしといてあげるね~」

円香「……ったく」

40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:29:36.36 ID:xyo68LAY0
雛菜「あ、見てみて~」

円香「何?」

雛菜「いま雛菜が読んでる雑誌にね、ほら」

円香「……浅倉」

雛菜「そ~透先輩が載ってるんだ~」

雛菜「こうしてみると、透先輩ってやっぱかっこいいし綺麗~」

円香「はいはい、よかったわね」

雛菜「え~なんか円香先輩感じわる~い」

円香「感じ悪くて結構」

雛菜「でもね~」

雛菜「透先輩って、最近はアイドルの仕事よりも1人の仕事のほうを楽しみ~にしてる感じがするな~」

雛菜「円香先輩もそうだよ~」

雛菜「雛菜はね、そういうの、少し寂しいな~って思ったり~」

円香「……別に私は」

雛菜「やは~。先輩たちがnoctchillを避けてるとかいうつもりじゃないから安心して~」

円香「!」

雛菜「雛菜はね、雛菜がしあわせ~って思えることだけでいいの。noctchillのみんなでお仕事するのはしあわせ~」

雛菜「先輩たちがそれぞれソロで仕事してても、2人ともしあわせ~に思ってるなら、別に雛菜はしあわせ~って感じ」

雛菜「ちょっと寂しいけどね~」

円香「……ありがと」ボソッ

雛菜「ん~?」

円香「ううん、なんでもない」

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:38:31.72 ID:hSWD7z19O
~某市街地、雑誌の撮影~

P「透はこの雑誌によく呼ばれるようになったよなー」

透「ふふっ、イェーイ」

P「円香に続いて透も……徐々にソロでの活動が増えてきているな」

透「ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」

P「あそこって?」

透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」

P「あぁ、ジャングルジムのあったところな」

透「! そう。行きたいな」

P「わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」

透「うんっ」

42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:42:32.57 ID:hSWD7z19O
撮影後。

P「ジャングルジムは……」

透「使用禁止、って書いてあるね」

P「危険だから撤去するってことなのかな」

透「……」

P「登りたかったか?」

透「うん……」

P「それは、残念だったな」

P「まあ、でも、せっかく来たんだ。いい天気だし、そこのベンチに座ってゆっくり休まないか?」

P「あれなら、アイス買ってこようか? すぐそこにコンビニあるし」

透「……一番高いやつ」

P「え?」

透「アイス。そのコンビニで一番高いやつ買ってきて。それ食べたい」

P「……本当にいいのか?」

透「いいから。早く買ってきて」

P「わかった」

43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:45:49.68 ID:hSWD7z19O
P「おまたせ」

透「一番高いやつは?」

P「お望みどおり、ほれ」ドカッ

透「……」

透「……ふふふふっ、な、なにこれ……」プルプル

P「だから、一番高いのを買ってきたんだ」

P「1リットルアイスな」

透「あははははっ、や、やられたよ、プロデューサー」

P「ああ、正直、俺も笑いをこらえるのが大変だった」

P「どうする? 食うか? 一応普通のアイスも買ってきたけど」

透「ううん、いい。腹いせにそれ全部食べてやるから」

P「無理するなよ」

44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:48:32.43 ID:hSWD7z19O
透「んん゛~」

透「あ゛~」

P「どうした?」

透「頭痛い……」

P「まあ、あれだけアイス食ったらな……」

P「腹壊さないか心配だ」

透「そのときはプロデューサーにおなかさすってもらう」

P「なっ」

透「してくれないの?」

P「……透は、いいのかよ」

透「ふふ、変なの。私がお願いしてるのに」

P「わかった。じゃあ、痛くなったら言ってくれ」

透「うん、そうする」

45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 16:56:32.26 ID:hSWD7z19O
透「樋口」

P「?」

透「樋口、最近ソロでの仕事増えたよね」

P「それは透もだろう」

透「でも、樋口が一番仕事してる」

透「テレビでも時々見るようになった」

P「まあ、まだまだ駆け出しとはいえ役者もやってるわけだからな」

P「そのために個別にそのためのレッスンやオーディションを受けてるよ」

P「あいつも成長したよ……あ、こう言ってたって円香には言うなよ。何言われるかわかったもんじゃないし」

透「言わないよ。いや、なんていうか」

透「なんで樋口が自分からソロで仕事するようになったのかな、って」

透「樋口って、私が心配でアイドルになったようなものでしょ」

P「それは……、あいつもこの世界の仕事が楽しくなってきたとかじゃないのか?」

透「それがないとは言えないけど、でもどうかな」

透「他に理由がある気がする」

P「そう、なのか?」

透「うん。私の勘」

P「透と円香は付き合い長いから妙に信憑性があるなそれは」

46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 17:08:29.57 ID:hSWD7z19O
透「はあ……」

P「どうした。でっかいため息なんてついて」

透「んー」

透「ジャングルジム、登りたいなって」

P「使用禁止だしそれは……」

透「「てっぺん」、目指したくて」

P「……」

透「今はまだ、登ってる途中だけど」

透「今度こそ、目が覚めないうちに、登りたい」

透「それで、もう一度一緒に……」

P「透?」

透「ねえ、プロデューサー」グイィッ

P「う、うわぁっ」ヨロッ

P(って、近っ!)

P(透に胸倉を掴まれるような形でひっぱられ、いまにも唇が触れてしまいそうなくらいに顔が向き合っている)

P(透の綺麗な顔立ちから、目が離せない。透の視線から、逃れられない)

P(捕獲されたような、そんな感じ)

透「プロデューサーは、さ」

P(透の吐息を感じる。声に熱を感じる)

透「いま、目の前に誰が見えてる?」

P「そんなの、透に決まって……」

透「そういうことじゃなくて、ね?」

透「……答えて」

P「……」


1.「円香が見えてる」
2.「透が見えてる」
3.黙秘する。

選択肢↓2

48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 17:11:07.96 ID:ar3jQIoYo
3

49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:04:34.28 ID:hSWD7z19O
P「……」

透「……」

P「……」

透「……なんで」

透「なんで、答えてくれないの」ポロ

透「どうして……」

P「透……」

透「グスッ……やっぱ、駄目なのかな」


透「……僕、待ってたんだけどな」


P「!」

透「帰るね。今日はもう無理みたい」

P「と、透!」

透「……」

透「……さよなら」

P「……」

51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:10:23.02 ID:hSWD7z19O
数日後。

~ドラマの撮影所~

P「……」

P(透……)


透『……僕、待ってたんだけどな』


P「……」

「――ぇ、――いてます?」

P(あの子は……)

「ちょっと!」

P「っ! あ、ああ、すまん――」

P「――円香」

円香「だから、もう撮影終わったって」

P「え? 早くないか?」

円香「普通だと思います。どっかの誰かさんがぼーっとしていただけかと」

P「あ、あはは……そう、かもな。しっかりしないとな、俺」

円香「まったく……」

52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:17:05.73 ID:hSWD7z19O
円香「何か気にかかることでもあったんですか」

P「お、円香もとうとう俺に気を遣ってくれるようになったのか……!」

円香「……しくった。やっぱり今のナシで」

円香「会話が続かないからと言って、あなたに優しくするような言い方をしたのを全力で後悔しています」

P「はは、それでも、会話が続くようにしてくれってことだよな」

円香「っっ!///」

円香「……うっさい! もう話しかけないでもらえますか」

P「話しかけてきたのはそっちなんだよなぁ……」

P「さ、じゃあ、帰るか。円香はもう家に直帰か?」

円香「それもいいですが」

円香「スタジオで息がつまりそうなんで、お台場にでも連れてってください」

円香「風通しの良いところに行きたい……」

P「わかった。行こうか」

53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:31:35.67 ID:hSWD7z19O
~お台場付近~

P「天気もいいし、夕方で景色もいい。来て正解だったな、円香」

円香「ええ……まあ」

P「……いい風だな」

円香「はい」

円香「気持ちいい……」

P「……」

円香「目的」

P「え?」

円香「ここに来た、目的。実は、もう1つあるんです」

円香「いま私が出てるドラマ、今度、私が演じる女の子と主人公の男の子が、ここで2人で歩くんです」

円香「まあ、お話としては、主人公の恋愛相談に乗ってあげるっていうありきたりなもので」

円香「私は脇役ですから、アドバイスをしていい人を演じるんです」

円香「ちょうど、ここで」

P「おしゃれなレストランだな」

円香「夜はバーにもなるとか」

P「いい店だ」

円香「入りましょう」

P「……はい?」

円香「だから、入りましょう、と言いました」

円香「疲れたアイドルのケアくらい、したらどうです、“プロデューサーさん?”」

P「そ、そうだな。まあ、ちょうどいいし入るか。もちろん奢るから安心してくれ」

円香「ええ。遠慮なく」

54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:38:29.80 ID:hSWD7z19O
P「なんていうか、俺なんかでごめんな」

円香「?」

P「いや、こういう店は、かっこいいやつとかおしゃれなやつと一緒に来たいもんじゃないか?」

P「それこそ、か、彼氏、とか」

円香「プロデューサーがアイドルに恋愛を勧めるんですか?」

P「い、いや! そうじゃないぞ。と言うか、それは困る」

円香「言ってることが滅茶苦茶……」

円香「まあ、最近はもう諦めてますので」

P「諦めてる?」

円香「あなたと、こうして長く過ごすこと」

P「そ、そうか……」

P「前だったらこんなことはあり得なかったよな……円香、俺のこと嫌いだったろ?」

円香「そうですね。正直嫌いでした」

P「言ってくれるなぁ……」

円香「あ、いまも嫌いかも」

P「……」

円香「さすがに嘘です。そんな悲しそうな顔しないで」

P「そんな顔してたか? 俺」

円香「この世のすべてに絶望したような顔をしていました。どんだけ悲しかったんですか、ミスター・思春期」

P「これだけ長く同じ時間を過ごしてるアイドルから実は嫌われてましたとかめちゃくちゃ辛いだろ」

円香「そうかもしれませんね」

P「そうだよ」

55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:41:41.45 ID:hSWD7z19O
P「そういや、ドラマの撮影で使うんだっけか、ここ」

円香「ええ」

円香「なので、あなたには練習台になってもらおうかと」

P「えーっと、円香は主人公の男の子の恋愛相談に乗ってあげるんだよな?」

円香「そうですね」

円香「ふふっ……何か私に相談したいことはありますか? ミスター・発情期」

P「せめてそこは思春期のままでいさせてくれ……!」

P「相談、ね……」

P「恋愛相談じゃないかもしれないが、いいか?」

円香「構いません。聞くだけ聞いてあげます」

P「いやこれ相談なんだよな?」

56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:53:38.16 ID:hSWD7z19O
P「……随分昔にさ、知り合った人がいて」

P「その人とは、ある種の絆みたいなものがあって」

P「そのうち離れ離れになって。俺はその人との思い出すら忘れちゃって」

P「でも、相手はずっと覚えていて」

P「それで、気づかないうちに再会してるんだけど、結局俺は最後までその人には応えられなくて」

P「……答え、られなくて」

P「傷つけて……しまったんだ」

円香「……」

P「……ごめんな、こんな話聞かせて。わけわかんないよな」

円香「……あなたは」

円香「あなたは、どうしたいんですか」

P「どうって……どうすることもできないよ……」

P「何が最善手か、わからなくなってしまったんだ」

円香「はぁ……」

P「いい年した大人が呆れるよな、こんなこと言って」

円香「そうですね。呆れて何も言えなくなりそう」

P「……」

円香「……」

円香「忘れちゃえばいいんじゃないですか」

P「え?」

円香「結局、あなたはずっと思い出せなかった、そういうことで」

円香「それなら、いままでと、同じでしょ。少なくとも表面上は」

円香「私はいま、アイドルとして、役者として前を向いて生きているつもり」

円香「そんな私のプロデューサーには、一緒に前を向いておいて欲しい」

円香「……一緒に、歩んで欲しい」

円香「そう思います」

P「円香……」

57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 18:57:53.24 ID:hSWD7z19O
円香「いま、あなたの目には、誰が映ってるんですか」

円香「私ですか。それとも……」

P「……」

P「……っ、俺は」

P/円香「……わからない(ですよね)」

P「え」

円香「私、あなたという人間が分かってきた気がします」

円香「不本意ですが。非常に、不本意ですが」

P「な、何も二度言わなくても……」

円香「向けてあげます」

円香「私が、無理やりにでもあなたを私が向くのと同じほうに」

円香「だから、もう昔のことなんて忘れて」

円香「私を、見て」

58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 19:01:28.60 ID:hSWD7z19O
P(それから、円香は役者として成長を続けた。一流の女優といっても良いくらいだ)

P(もちろん、アイドルとしてのnoctchillも健在だ。依然として人気は高い)

P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)

P(俺は、円香の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)

P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)

P(それが日常になった)

59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 19:13:05.96 ID:hSWD7z19O
~283プロが購入したプライベートビーチ~

円香「ここが」

P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」

円香「いいの? 私たちが使っちゃって」

P「社長も円香が事務所の看板だからって、利用者第1号の座を譲ってくれたんだ。まあ、遠慮しなくていいんじゃないか?」

円香「そう」

P「じゃあ俺はさっそく……」ガサゴソ

円香「……パソコン?」

円香「嘘でしょ。ここまで来て仕事なんてするつもり?」

P「いや、だって日焼けしたくないし……」

円香「そういうのは、いっぱしの俳優にでもなってから言ってください」

円香「……わ、私のような」ゴニョゴニョ

P「お、円香が自画自賛するなんて珍しいな」

円香「っ/// そ、そこは聞こえてないフリするところでしょ、ミスター・ラノベ主人公」

円香「せっかくのオフに仕事なんてさせないから」

円香「あ、あなたは……いっぱしのプロデューサーではあるんだから……」

円香「ここに連れてきたのは、過労死させないためでもあるんです」

P「そ、そんなに働いてるのか? 俺って」

円香「いまにも倒れそうですよ」

P「それは大変だ……」

円香「それに、言ったでしょ」

P「?」


円香「私を見て、って」ダキッ


P「っ!?」

円香「心配かけないで。お願い」ギュッ

P「わ、わかった。わかったって。ごめん」

円香「……なら許す」パッ

P「よ、よーし、仕事道具全部しまっちゃうぞー!」ゴソゴソ

P「ほら、手ぶらになった」

円香「あー、なんかあなたに抱きついたらベトベトしますね。一回シャワー浴びてきます」

P「うぐっ……もう駄目だ立ち直れない」

円香「ふふっ、冗談なのに」

円香「……」

円香「……一緒に浴びる?」


END.

60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 19:13:48.94 ID:hSWD7z19O
樋口円香のエンディングが1つクリアされました。

冒頭に戻ります。

61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 19:15:05.67 ID:hSWD7z19O
~Pの自宅~

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


~駅前~

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓3

64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 19:17:13.41 ID:StxXtORQO
3

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:17:53.67 ID:bzmO8MFY0
P(路地を歩けば涼しいかな……?)

P(よし、入社直後に開拓したルートを行くことにしよう)

68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:24:41.71 ID:bzmO8MFY0
~事務所付近のとある路地~

P「ここを曲がって真っ直ぐ行けば……!」

ドンッ

P「うわぁっ!」

「ぴゃっ!?」

P「あ、危ない!」ガシッ

P「すみません! 大丈夫ですか? お怪我は……」

「あ、はい。だ、大丈夫で――って、プロデューサーさん?」

P「え、小糸じゃないか」

小糸「あ、はい。わたしです」

P「ごめんな。ぶつかっちゃって」

小糸「い、いえ。私も、前をよく見てませんでしたから」

P「小糸はいつもこの道を通って事務所に行くのか?」

小糸「あ、えと、普通は人通りの多いほうの道で来るんですけど」

小糸「き、気分転換が、したくて」

P「ははっ、そうか」

P「俺は涼しいかなと思ってこの道にしたんだよ」

小糸「あ、それわかります! 確かに涼しいんですよね! この道」

P「ああ、こっちのルートにして正解だった」

P「小糸にも会えたしな」

小糸「ぴゃぅっ! な、なな、何を言うんですか、もうっ」

P「よし、じゃあ事務所に向かうか」

小糸「あ、待ってくださーい!」

69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:29:04.96 ID:bzmO8MFY0
~事務所~

P「おはようございます」

小糸「お、おはようございますっ! ……あっ、円香ちゃんだ」

円香「おはよう、小糸」

円香「それに……」

円香「……ハァ」

P「さすがにひどくないか?」

円香「まだ何も言ってませんが」

P「言わずとも伝わることってあるんだぞ」

円香「そういう高度なコミュニケーションもとれたんですね。覚えておきます」

P「はいはい。よろしくな」

P「仕事はじめる前にコーヒーでも飲むか……」

70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:32:03.22 ID:bzmO8MFY0
P「ひ~か~りあつ~めて~ひ~びけとお~くへ♪」カチャカチャ

P「む~す~んだ~き~ず~な~し~んじて~♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」

円香「それは……」

P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」

円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」

P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」

円香「最低」

P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」

円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」

P「わかった。そうするよ」


小糸「あっ、ぷ、プロデューサーさんっ。コーヒー、淹れてるんですか?」ピョコ

P「そうだぞ。飲むか?」

P「あ、でも、これブラックだし、小糸はそういうの苦手かも……?」

小糸「ひ、人を見た目で判断してもらっては困ります! わ、わわ、私は大人ですから、それぐらい余裕ですっ!」

P「はは、じゃあ、ブラックでついじまうぞ?」

小糸「望むところです!」

P(すぐに入れられるように砂糖とミルクを用意しておいてあげよう……)

71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:37:36.19 ID:bzmO8MFY0
小糸「にがい~」ウヘェ

P「知 っ て た」

P「ほら、砂糖とミルクあるから、入れとけ」

小糸「い、いえ! それには及びませんっ」グビッ

P「あ、おいそんな一気に飲んだら……」

小糸 ゴクッゴクッ

小糸 ゴクンッ

小糸「……」

小糸 サーッ

P(やばい……小糸の顔がみるみる青ざめていく)

P「大丈夫か?」

小糸「……」

小糸 フルフル

小糸「ちょっと、そこで横になってます……」

P「ああ、お大事にな……」

72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:41:55.58 ID:bzmO8MFY0
透「あ、樋口。それに小糸ちゃんも。来てたんだ」

円香「うん……って、これから一緒にレッスンあるでしょ」

小糸「……ソウダヨ」

透「あれ、そうだったっけ」

円香「じゃああんたなんでここに来たの」

透「ふふっ、ひみつ」

円香「……何それ」

透「あ、そうだ。樋口、ちょっとそこでジャンプしてみてよ」

円香「は? なんで」

透「小銭欲しくて」

円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」

円香「いくら必要なの?」

透「あ、くれるんだね」

円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」

透「150円」

円香「ジュース1本ぶんくらいだけど」

透「うん。それでいい」

透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」

透「財布、忘れちゃってて」

円香「いい加減学びなさいよ」

透「コーヒーの匂いがする。もしかして、プロデューサーいる?」

円香「……いる」

透「うわ、樋口、すごい顔」

円香「話しかけたいならそうすれば?」

透「そうだね。そうする」


透「プロデューサー、おはよ」

P「お、透か。おはよう」

透「コーヒー、淹れてるんだね」

P「ああ、見ての通りな」

P「飲むか?」

透「いや、いらない。熱いの苦手っていったでしょ」

P「はは、そうだったかもな」

透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」

P「いや、そんなことはないと思うけど」

透「……」

P「透?」


1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?

選択肢↓2

74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 22:54:22.07 ID:xur/1qVco
1

75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 23:20:27.99 ID:bzmO8MFY0
P「もしかして、怒ってるのか?」

透「!」

透「うん。そう。激おこ、かな」

P「激おこって今日日聞かないな……」

透「ふふっ、そうかも」

P「って、怒ってないだろ、透」

透「それは、ほら。笑いながら怒る人的な」

P「おもしろおじさん路線でいくのか……」

透「コーヒーさ」

透「アイスで飲みたいから、貰っておく。で、冷蔵庫で冷やす」

P「レッスン開始までに冷えるか?」

透「うーん。氷入れまくればいいかな」

P「薄まっちまうぞ」

透「確かに。じゃあ、レッスン終わった後に飲むね」

P「そうしときな」

透「間違って飲んじゃ駄目だよ」

P「間違えないって、俺は。まあ、事務所の冷蔵庫だからみんな使うし、心配ならラップに名前かいておけばいいんじゃないか?」

透「わかった。そうする」

76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 23:23:23.75 ID:bzmO8MFY0
円香「何話してたの?」

透「うん。まあね」

円香「楽しそうな顔」

透「楽しかったからね」

円香「……飲み物」

透「?」

円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」

透「あ」

透「ふふっ、忘れてた」

円香「もう」

透「じゃ、買ってくる」

円香「いってらっしゃい」


P「よ~し、じゃあ仕事すっか」

円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」

P「わ、わかったよ。ごめんな」

円香「……」

小糸「プロデューサーサンガンバッテクダサイ」コゴエ

77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 23:25:00.20 ID:bzmO8MFY0
ガチャ

タ、タ、タ、タ

雛菜「やは~おはようございます~」

小糸「ひ、雛菜ちゃ……ヴッ、お、おはようっ」

円香「……」

P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」

雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も~」

雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」

P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」

円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ

P「そ、それは言うなって……」

雛菜「あは~プロデューサーと円香先輩、なかよし~って感じ~?」

雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し~ってする~」

P「ひ、雛菜、近いって……」

円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」

P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」

雛菜「うんっ、またあとでね~プロデュ~サ~」

円香「……」ムスッ

小糸「……ま、円香ちゃん?」

円香「なあに?」ナデナデ

小糸「アッ、ううぅ~いまは触らないで……」

円香「えっ……触らないでって言われた……?」

雛菜「みんなたのしそ~」

78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 23:26:21.44 ID:bzmO8MFY0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢↓2

80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/09(木) 23:28:14.57 ID:V8Wc7ZIN0
1

81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 00:14:33.74 ID:jN173XsT0
P(まあでも、様子を見に行くか!)

P(いま向かえば、ちょうどあいつらも昼休みだろう)

82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 00:27:41.00 ID:jN173XsT0
~レッスン場~

P「お、やってるな」

ワンツーワンツー

P(なんていうんだろうな……授業参観にきた親の気持ちっていうのが、わかったような気がする)

ジャアキュウケイニシマショー

アリガトウゴザイマス!!

P「午前の部は終わったみたいだな」


P「よう、お疲れ様」

小糸「あっ、プロデューサーさん!」

透「来てくれたんだ」

雛菜「やは~、またプロデューサーに会えた~。しあわせ~」

円香「……」

P「午前にやる分の仕事を片付けて、見に来たんだよ。レッスンの様子が気になってな」

P「これから昼休みだろう? みんな飯はどうするんだ?」

小糸「わ、わたしはお弁当持って来てますよ」

雛菜「雛菜も~」

円香「……」

透「……あ、昼ごはん、ないわ。ふふっ」

透「お弁当、お弁当、1人飛ばして、ご飯抜き」

P「いやいや、あれだけ動いたんだから、きちんと食べなきゃ駄目だぞ?」

透「じゃあ、奢ってよ、プロデューサー」

P「それでたかるのかよ……まあいいけどさ」

雛菜「え~透先輩ずる~い。雛菜もプロデューサーとご飯食べた~い」

小糸「雛菜ちゃん……それだとお弁当が無駄になっちゃうよ」

雛菜「う~」

透「二人で抜けちゃおっか。プロデューサー」

P「さすがにこの状況で透一人をひいきすることはできないよ」

透「えー」

円香「……」

P「円香は、昼飯どうするんだ?」

円香「……チッ」

P「し、舌打ち……」

小糸「円香ちゃん……えと、その、プロデューサーさん」

小糸「円香ちゃんは、今日お弁当を持ってくるの忘れちゃったみたいなんです」

P「そうだったのか」

円香「……」

P「……」

円香「……」グー

円香「!」

円香「っ///」

P「はは、黙ってても答えは出たな」

P「よし、じゃあ俺の分も含めて、テイクアウトで調達してこよう」

P「みんなは休憩スペースで待っててくれ」

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 00:33:59.25 ID:jN173XsT0
~休憩スペース~

P(さて、と)

P(どこに座ろうかな)

P(テーブルが小さいのばかりだから2:2にわかれちゃってるな)


1.透と円香が座っているところ。
2.小糸と雛菜が座っているところ。
3.あえてぼっちを選択。

84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 00:34:31.61 ID:jN173XsT0
安価指定忘れました

選択肢↓2

85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 00:45:25.78 ID:hxHQHjlq0
2

87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:18:21.98 ID:jN173XsT0
P「よいしょっと」

雛菜「やは~プロデューサー来てくれた~」

雛菜「一緒にご飯食べよ~」

P「ああ、そうだな」

P「2人は弁当か。いいな、そういうの。懐かしい感じがするよ」

雛菜「プロデューサー、なんだかそれ、おじさんみた~い」

小糸「ちょっと雛菜ちゃん!」

P「あはは……まあ、お前たちにとっては、俺はおじさんかもな」

小糸「わ、私は、まだまだ若いと思いますよ!」

小糸「それに……」

小糸「うう、な、なんでもありません……」

P「? そうか」

雛菜「プロデューサーは雛菜たちくらいの頃ってどんなだったの~?」

ガタッ!

雛菜「ん~?」

P「特にこれといって話すようなエピソードはないな

雛菜「え~」

エッ

P「そうだな……あの頃は……」


P「いまに比べると旧世代って感じがするな。今思えば、だけどさ」

P「スマホはまだ出始めで全然流行ってなかったし、雛菜たちみたいな女子高生はみんなガラケーにたくさんのストラップをぶら下げてたよ」

P「LINEじゃなくてメールだしな。早いんだぞー、打つのが。タッチパネルじゃなくてボタンだから、押す回数だって結構あるのに、こう、カチカチカチってな」


88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:22:53.98 ID:jN173XsT0
雛菜「そうなんだ~。全然わからな~い」

P「まあ、そうだよな。いまどき、小学生でもスマホ持ってる子いるもんな」

小糸「あ、あの!」

P「どうした? 小糸」

小糸「プロデューサーさんは、高校生の頃……好きな人とかいたんですか?」

雛菜「やは~それ気になる~」

小糸「もしかして、か、かかっ、彼女、とか、いました?」

P「それは……」


1.彼女がいたと答える。
2.彼女がいなかったと答える。
3.気になってる子はいたと答える。

選択肢↓1

89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:23:57.08 ID:ht50ho6Ro
3

90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:49:52.72 ID:jN173XsT0
P「気になってる子は、いたよ」

小糸「ど、どんな子か、聞いてもいいですか」

P「うーん、そうだなぁ」

P「というか、あまり思い出せないんだよな。これが」

小糸「そ、そうですか……」

P「どうも高校時代とかその辺がな……」

雛菜「ガラケーの話とか、あんなに覚えてたのに~?」

P「あ、確かに。それもそうだな」

P「余計に不思議だ……」

小糸「いえ、無理に聞こうってわけじゃないですし、わたしこそ変なこと聞いちゃってごめんなさい」

P「いや、いいんだよ。こうして楽しく話せてるわけだからな」

P「逆に聞くけど、小糸や雛菜はどうなんだ? その、学校で、異性とかいるだろうけど」

小糸「ぴゃっ!? わ、わわ、わたしですか……?」

P「やっぱりそういうお年頃なのかなって」

小糸「そもそも、アイドルに恋愛はご法度じゃないですかっ」

P「まあ、そうだけどさ」

P「それこそ、気にするのは自由なわけだし、何も好きな人がいちゃいけないなんて言ってないぞ?」

P「付き合うのは、確かにアイドルとしては問題あるけどな」

雛菜「雛菜はそういうの、よくわかんな~い」

P「そうなのか?」

雛菜「雛菜は雛菜がしあわせ~であればいいの」

P「はは、雛菜らしいな」

小糸「わ、わたしは……」

小糸「き、ききき、きっ、気になる、人、なら、います……//////」

小糸「あ、あうっ……」

雛菜「やは~小糸ちゃん顔真っ赤だね~。かわい~」

P「どんな人なんだ?」

小糸「そっ、それは秘密ですよ!」

P「お、そうか。まあ、無理に聞こうってんじゃないからさ」

P「みんな楽しそうな高校生活ってとこなのかね」

雛菜「だね~」

小糸「うぅ……」

91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:52:05.60 ID:jN173XsT0
P「おっ、やべっ、もうこんな時間か」

P「それじゃあ、俺は戻るから。お前ら午後も頑張れよ!」

雛菜「うん、がんばるね~」

小糸「お仕事頑張ってくださいね!」

透「あ、行っちゃった……」

円香「……」

92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:53:32.49 ID:jN173XsT0
P(昼休みはnoctchillのレッスンを観に行って、小糸と雛菜と一緒に昼飯を食べた)

P(高校時代に思いを馳せるなんて、それこそ思いもしなかったな)

P(……よし、楽しく過ごせたぞ)

P(って、俺に言ってどうするんだろうな)

P(……仕事するか)

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 01:56:58.05 ID:jN173XsT0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

小糸「お疲れ様です!」

P「あ、あぁ、小糸か……お疲れ」

小糸「プロデューサーさん、もしかして疲れてますか?」

P「え? あ、いや、そういうわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

小糸「それならいいんですけど……」

小糸「あ、あの!」

小糸「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

小糸「プロデューサーさんに……その、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.透に応える。
2.小糸に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓3

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 06:47:36.16 ID:lOi7bHqz0
2

97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 11:51:51.04 ID:iv8a+1sQO
P(透には悪いが、ここは小糸に応えることにしよう)

P「ああ、時間ならあるぞ」

小糸「わ、わかりました。それじゃ、わたしは事務所に残りますね」

P(透に連絡しておこう)

P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』

P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』

P(これで、よし……)

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 11:57:28.64 ID:iv8a+1sQO
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「また今度、ね」

P「すまん。頼む」

透「……うん。いいよ、別に」

透「それじゃ、私は帰るから」

円香「では、私もこれで」

雛菜「やは~私も透先輩と帰る~」

雛菜「あれ~? 小糸ちゃんは帰らないの~?」

小糸「う、うん! わたしは用事があるから、ここに残るね」

雛菜「そっか~、じゃあね~。ばいば~い」フリフリ

小糸「みんな! ……ま、まま、またね!」

透「もしかして別件って……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

雛菜「うん~~~~???」
円香「……」


P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と小糸の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(さて……)

小糸「プロデューサーさん!」

P「うぉわっ!」

小糸「ぴゃぅ!! ご、ごめんなさい。驚きましたか?」

P「いや……大丈夫」

小糸「それで……あの……」

P「そうだ、話があるんだよな」

P「遠慮せずに言ってくれ」

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:11:18.68 ID:iv8a+1sQO
P「え? 俺のオフ?」

小糸「は、はいっ。次はいつなのかなって」

P(小糸の相談……なんだよな?)

P「次の日曜とかは休みだけど」

小糸「それなら……」

小糸「わ、わわ、わたしと……!」

小糸「でっ、で、で……」

P「?」

小糸「でー、……~~ディズニーランドに!」

小糸「……行って、欲しいなって」

P「お、おう……」

小糸「ごめんなさい。迷惑ですよね」

小糸「プロデューサーさんだって、疲れてるのに」

小糸「連れ回すようなこと……」

P「い、いや、迷惑なんてことはないぞ」

P「小糸がわがまま言うのは珍しいと思ってな」

小糸「ぴゃっ、や、やっぱりわがまま……ですよね」

P「はは、いつも人一倍努力して頑張ってるんだ。それくらいいいよ」

P「むしろ、小糸のそういう一面がわかって安心した」

P「俺の方こそ、小糸には無理をさせてないか心配があったからな」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:18:23.04 ID:iv8a+1sQO
P「……行こうか。じゃあ」

小糸「えっ、いいんですか?」パァッ

P「普段頑張ってる小糸へのご褒美だ」

小糸「や、やった! ありがとうございます! プロデューサーさん」

小糸「で、でも、あれですよね。もうアイドルだし、変装とかしないと駄目ですよね! 任せてください!」

P「いや、小糸はちっちゃいしわからないだろ」

小糸「~~~っ! もう!」

小糸「そんなこと言うプロデューサーさんなんて嫌いです!」

P「ははっ、小糸に嫌われるのは辛いな」

小糸「えっ……いや」

小糸「……うそだもん」ボソッ

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:26:17.36 ID:iv8a+1sQO
~夢と魔法の王国~

P「いやぁ、久しぶりすぎるな」

P「学生の時以来……いや、それも高校の時か?」

小糸「わたしも久しぶりです。ずっとお勉強ばっかりだったから」

P「そうか。じゃあ、今日は楽しまないとな」

小糸「は、はい! よろしくお願いしますね、プロデューサーさん!」

102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:30:47.34 ID:iv8a+1sQO
P「ファストパスとかうまくやれば結構乗れるもんだな」

P「感覚を取り戻してきた」

小糸「プロデューサーさんは、結構ここには来てたんですか?」

P「小さい頃はしょっちゅう来てた気がするけど……成長するとともに頻度が、な」

P「ずっと好きで通い続けてるような人もいるらしいけどな」

小糸「そ、そうなんですか」

小糸「あ、そろそろお昼ご飯食べませんか? あそことかで」

P「そうだな。そうしようか」

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:34:54.97 ID:iv8a+1sQO
P「お、小糸の頼んだやつ、うまそうだな」

小糸「食べたいんですか?」

P「え? いや、悪いよ。俺なんかより成長期の小糸が食べた方が良いだろ」

小糸「成長期……」

小糸「……」

小糸 チンマリ

小糸「ぴゃぅ」

P「わ、わるい、下手すりゃセクハラだよな今のは」

P「すまん」

小糸「い、いいんです……」

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:42:10.76 ID:iv8a+1sQO
小糸「……あ」

小糸「でも……あげちゃいます!」

小糸「はいっ、プロデューサーさん」

P(こ、これは……)

P(いわゆる、「あーん」というやつ!)

P「あ、あーん」パクッ

小糸「あ、食べてくれた……」

P「うん」モキュモキュ

P「……」ゴクッ

P「うまい」

小糸「えへへ」

小糸「プロデューサーさんはわたしがいないとだめだめですもん!」

小糸「だから食べさせてあげますね」

P「全部そうする気か!?」

P(小糸に飼われるという生活……)

P(あ、アリ……なのか?)

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:48:08.87 ID:iv8a+1sQO
P「食った食った」

小糸「そうですね! わたしもおなかいっぱいです」

P「あ」

小糸「?」

P「あそこのカップル、キスしてんなって」

小糸「ぴゃ!? き、きき、キスですかぁ?」

P「ほら、あそこ」

小糸「み、見ちゃだめですって」

P「それもそうか」

P「高校生くらいかなあの子たちは」

P「はは、青春ってやつだ」

小糸「……」

106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 12:52:48.59 ID:iv8a+1sQO
小糸「プロデューサーさんは」

P「?」

小糸「いま、彼女さんとか……いるんですか?」

P「え? いないよ。仕事が恋人になりつつあるな」

P「まあ、その仕事が楽しいから、いいんだけどさ」

小糸「じゃあ、いない……んですよね?」

P「そうだよ」

小糸「……、よかった」

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:10:32.90 ID:iv8a+1sQO
小糸「わあっ! パレード!」

小糸「綺麗ですね! プロデューサーさん!」

P「そうだな。小さい頃は見るの好きだったけど、いつのまにかパレードの時間はアトラクションが空く時間っていう認識になっちゃったしな」

小糸「むっ!」

小糸「それって、わたしが小さい子みたいってことですか?」

P「あ、いや、そういうつもりじゃないよ」

小糸「えへへ、冗談ですっ」

小糸「……」

P「……」

P「綺麗、だな」

小糸「はい」

P「夢と魔法とは……あながち嘘じゃないのかもな」

小糸「プロデューサーさんは」

P「?」

小糸「プロデューサーさんは、わたしに……わたしたちに、夢を見せてくれました」

小糸「アイドルという夢」

小糸「こんなに楽しくていいのかなって、なっちゃうくらい」

小糸「でも……夢は、いつか覚めちゃいますよね」

小糸「プロデューサーさんの、プロデュースっていう魔法が解けたらやだな……」

小糸「って思っちゃいました」


108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:13:35.07 ID:iv8a+1sQO
ミナサマ、トーキョーディズニーランドハヘイエンジカントナリマシタ

P「もうそんな時間か」

小糸「すっかり遅くなっちゃいましたね」

小糸「でも、最後まで楽しめました!」

P「ああ、そうだな」

P「……帰ろうか」

小糸「っ、そうですね」

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:18:57.25 ID:iv8a+1sQO
P「……」トコトコ

小糸「……」テテテテ

P「……」トコトコ

小糸「……」テテテテ

P(か、会話が……)

P(閉園時間になると知るやいなや、小糸のテンションは下がっていく一方のように思える)

P(もっとここにいたかったのかな)

小糸「ぷ、プロデューサーさん、歩くの、ちょっと早いです」

P「あ、すまん。早歩きになっちまってたか」ピタッ

小糸 テテテテ

小糸「えいっ、へへ、追いつきました」

小糸「……」

小糸「もうすぐ出口ですね」

P「あ、ああ……」

小糸「……」

小糸「しゃ、写真!」

小糸「写真撮りましょう! プロデューサーさん」

110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:26:09.45 ID:iv8a+1sQO
小糸「ここがいいです!」

P「お、いい感じだな」

小糸「ここに乗れば……っしょっと!」

小糸「えへへ、プロデューサーさんと同じ目線です」

P「小糸が急に大きくなった」

小糸「これで小さい子とは言わせませんよ!」

P「それはごめんって、ほんと」

小糸「撮りましょうか」

カシャ

小糸「……グスッ」

小糸「プロデューサーさんっ、ちょっとこっち向いてください!」

P「え?」クルッ


チュッ


P「」

小糸「グズッ……夢なら、覚めないでほしいなって」

小糸「魔法なら、とけないでほしいなって」

小糸「こ、こうすれば、大丈夫かなって」

小糸「……」

小糸「わたしは……」

小糸「うっ…… グズッ、ぷ、プロデューサーさんのことが」

小糸「だいすきです」

111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:31:54.40 ID:iv8a+1sQO
P(あれから……)


小糸『お返事は、いまはいいです』

小糸『アイドルにこんなこと……許されませんよね』

小糸『だから、いまはいいです』

小糸『……』

小糸『嘘です。本当は……』

小糸『本当は、プロデューサーさんの返事を聞くのが怖いだけ』

小糸『でも、いま聞いたら、だめになっちゃうかもしれないから』

小糸『……』

小糸『気持ちを伝えられてよかったです』


P(というわけで、小糸の気持ちを知ったまま、保留ということになった)

112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:34:36.16 ID:iv8a+1sQO
~某市街地、雑誌の撮影~

P「透は雑誌の仕事増えたよなー」

透「ふふっ、イェーイ」

P「俺が仕事とって来なくてもオファーくるんだもんなぁ」

透「ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」

P「あそこって?」

透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」

P「あぁ、ジャングルジムのあったところな」

透「……そう。行きたいな」

P「わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」

透「うん」

113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:37:07.41 ID:iv8a+1sQO
撮影後。

P「ジャングルジムは……」

透「……使用禁止、って書いてあるね」

P「危険だから撤去するってことなのかな」

透「……」

P「登りたかったか?」

透「うん……」

P「それは、残念だったな」

P「まあ、でも、せっかく来たんだ。いい天気だし、そこのベンチに座ってゆっくり休まないか?」

P「あれなら、アイス買ってこようか? すぐそこにコンビニあるし」

透「……一番美味しそうなやつ」

P「え?」

透「アイス。そのコンビニで一番美味しそうなやつ買ってきて。それ食べたい」

P「……俺の感覚で選んじゃっていいのか?」

透「いいから。早く買ってきて」

P「わかった」

114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:40:26.75 ID:iv8a+1sQO
P「おまたせ」

透「一番美味しそうなやつは?」

P「お望みどおり、ほれ」

透「……ハーゲンダッツ」

P「これなら喜ぶかなって」

P「安直かとも思ったんだがな」

透「ううん。ありがと、プロデューサー」

透「プロデューサーに感謝しながら食べる」

P「俺が作ったわけじゃないけどな」

115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 13:48:31.93 ID:iv8a+1sQO
透「小糸ちゃん」

P「?」

透「小糸ちゃん、最近いきいきしてる」

P「それは透もだろう」

透「そういうことじゃなくて、さ」

透「前は無理してるって感じ、あったけど。いまは楽しそう」

P「……」

P「小糸は……頑張りすぎているほどに頑張ってるんだよ」

P「他の3人の実力を知ってるから。仲間外れにならないようにってさ」

P「でも、いまは、迷いなく自分が上を目指すために頑張れてる。良い傾向だよ」

透「なんていうか」

透「なんで小糸ちゃんは変われたのかなって」

透「まるで、見てほしい人がいるみたいな」

P「それは……、noctchillのファンとかか?」

透「それもそうだけど」

透「他にいる気がする」

P「……そう、なのか?」

透「うん。私の勘」

P「……」

P「お前ら4人は付き合い長いから……妙に信憑性があるなそれは」

116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 14:07:26.98 ID:jN173XsT0
透「はあ……」

P「どうした。でっかいため息なんてついて」

透「んー」

透「ジャングルジム、登りたいなって」

P「使用禁止だしそれは……」

透「でも登っちゃう」

透「よいしょっと」

P「……」

透「……」

透「「てっぺん」、目指したくて」

透「今はまだ、登ってる途中だけど」

透「目が覚めないうちに、登りたい」

透「それで、もう一度一緒に……」

P「透?」

透「ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

P(壊れるかもしれないし危ないぞ――)

P(――と心のなかでは思ったが、なぜかそれが口に出せない)

P(透の綺麗な顔立ちから、目が離せない。透の視線から、逃れられない)

P(捕獲されたような、そんな感じ)

透「思い出して欲しいんだ」

P(切望するような眼差しに釘付けになる)

透「一緒に、登ってくれる?」

P「俺みたいな大人が登るのは……」

透「そういうことじゃなくて、ね?」

透「……答えて」

P「……」


1.「それはできない。できないよ、透」
2.「……もう撤去されちゃうし、登るか」
3.沈黙。

選択肢↓2

118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 14:44:24.09 ID:9qoAu7YZo
2

119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 18:44:41.24 ID:jN173XsT0
P「……もう撤去されちゃうし、登るか」

P「遊具も遊んでもらったほうが嬉しいだろ」

透「……やった」

P「近くで見ると結構大きいんだな、このジャングルジム」

P「てっぺんでの景色には期待できそうだ」

P「よい、しょっと……」

透「……」

P「どうした? やっぱり登るのやめるか?」

透 フルフル

P「ま、俺は登っちまうけどな」

P「透が登らないとしても、代わりに景色を見てきてやる」


P『俺が、行くからさ!』


P「っ!」

P「……いまのって」

カンッカンッ

P「あ、おい、透!」

透「なにしてるの、プロデューサー」

透「登らないなんて、言ってないから」

透「置いていっちゃうよ」

P「……ははっ」

P「待てよ、俺も行くからさ」

120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 18:54:52.75 ID:jN173XsT0
P「ふぅ」

透「なんか」

透「普通だね。景色」

P「まったくな」

P「確かに普段とは違う目線の高さだけど、まあ、それだけって感じだ」

P「……まあ、でも」

P「登ってよかった」

透「!」

透「うん。私も、そう思う」

透「これが、てっぺんなんだ」

透「登れたんだ、私」

P「でも、夢なんかじゃないぞ」

P「夢はいつか覚めるものだけど」

P「これは現実だ。俺たちが生きてる人生なんだよ」

P「だから、消えてなくなりなんてしないさ」

P「透、言ってたよな」

P「登っても登ってもてっぺんに着かないって」

透「……!」

P「人生でもさ、登り続けるジャングルジムはあるんだよ」

P「でもそれは、てっぺんがないんじゃなくて」

P「てっぺんがたくさんあるだけなんだ」

P「1つてっぺんにたどり着けば、そこをスタートにした別のてっぺんがある」

P「WINGはゴールであると同時にスタートでもある」

P「目的はあるところから先で手段にもなる」

P「そういうことなんだ」

透「プロデューサー……」

P「俺は、そんなジャングルジムを登るお前らについて行って、支えてやるのが仕事なんだよ」

121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 18:59:51.71 ID:jN173XsT0
P「あのときから何も変わってないさ」

P「一緒に登っていこう」

透「うん……、グスッ」

透「思い出してくれたんだ」

P「少し時間がかかっちまったけどな」

透「グスッ……ほんと、待たせすぎ」

透「でも、嬉しいな――」


透「――僕」


P「そうだよな。あのときはそうやって言ってた」

透「こういうキャラでいってみる?」

P「そうしたいのか?」

透「……いや、いいよ」

透「大切にしておきたいんだ」

透「僕と、プロデューサーの、2人だけの秘密ってことで」

P「はは、そうか」

P「じゃあ、そういうことで」

透「うん」

122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:02:10.30 ID:jN173XsT0
透「でも、あれだね」

透「プロデューサーは、私1人と登ってくれるわけじゃないんだよね」

P「?」

透「いいよ、別に」

透「まあ、そういうこともあるか」

透「これからも、noctchillをよろしくね」

P「おう、任せとけ」

123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:06:17.68 ID:jN173XsT0
数年後。

P(noctchillは、グループとしての活動を継続しているものの、高校卒業を期に各々がソロで動くことが増えていった)

P(皆、大学に進学した)

P(特に、小糸は芸能活動と勉強を両立して、都内の有名な大学に進学できた)

P(いまは、クイズ番組に出ないことはないくらいの、インテリ系アイドルとして、小糸はテレビに出演している)

P(そして……)

124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:13:13.39 ID:jN173XsT0
~Pの自宅~

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」カチッ

P「……」

P「……まだ5分寝れるだろ」

P「zzzZZZ」


「――て、あ――すよ!」

P「んぅぅ、うるさい……」

「おこ――すよ! も――」

バサアッ

P「うわっ!」

「もう! 二度寝しちゃ駄目です! 朝なんですから――」

小糸「――起きてください! Pさん!」

P「布団はがさないでくれよ~」

小糸「布団返しちゃったらまた寝ちゃうじゃないですか~!」

小糸「朝ごはん、せっかく作ったのに冷めちゃいます!」

P「わ、わかった……起きるよ」

小糸「そ、それでいいんです!」

小糸「わたしがいないとだめだめですね! Pさんは」

125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:16:56.84 ID:jN173XsT0
P「……」モキュモキュ

P「……」ゴクッ

P「……」

P「小糸もそろそろ4年生か」

小糸「そ、そうですけど……」

P「進路はどうするんだ?」

小糸「Pさん……な、なんだかお父さんみたいです」

P「まあおじさんではあるからな」

小糸「……まだまだかっこいいですよ」ボソッ

P「ありがとう」

小糸「ぴゃっ!? そそ、そこは聞き流してくれればいいんです!」

P「そういうもんか」

小糸「そうですよ」

126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:23:45.31 ID:jN173XsT0
小糸「とりあえず……いまのお仕事が続けられたらなって」

P「そうか」

P「それなら、いままでどおり俺も小糸のプロデューサーとして頑張るよ」

小糸「そ、それから……」

小糸「うぅ」

P「どうした? 腹でも痛いか?」

小糸「ち、違います!」

P「体調管理には気をつけろよ」

小糸「わかってますよ。Pさんこそ、外食は控えてください!」

小糸「Pさんの体に何かあったら……わ、わたし……泣いちゃいますよ!」

P「ごめんって。気をつけるから。な?」ナデナデ

小糸「ふわぁっ……って、ごまかされませんよ!」

小糸「この前Pさんのお財布にラーメン屋さんのレシートがたくさん入ってました!」

小糸「ご、ごはんならわたしが頑張って作りますから……その」

小糸「もう少し、わたしのことも考えてください」

P「小糸をないがしろにしてたわけじゃないんだ」

P「ごめん。ちゃんと気をつける」

P「その代わり、小糸に何か作ってもらおうかな」

小糸「!」パァッ

小糸「ま、任せてください! 余裕です!」

P「ありがとう、小糸」

127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:33:16.78 ID:jN173XsT0
P「ごちそうさまでした」

小糸「ごちそうさまでした!」

小糸「わたし食器洗っちゃうので、Pさんはお仕度しててください」

P「あ、ああ……」

P(テキパキと家事をこなす小糸を見て)

P(なぜか、自然と言葉に出た)

P「結婚しようか」

小糸「ぴゃい!? い、いま、なんて」

P「え、あ」

P「本音がつい、な?」

小糸「も、もも、もう一度お願いします」

P「ああ」

P「結婚してくれ、小糸」

小糸「っ!!」

小糸「Pさんっ!」ダキッ

P「うおっ」

小糸「わたし……わたし……」グスッ

小糸「……い、いいんですね? もう逃げられませんよ!」

P「逃げないよ」

P「ずっと、小糸のそばにいるさ」

小糸「わたし、ずっと不安だったんです」

小糸「プロデューサーさんには……Pさんには気持ちを伝えたけど、それでよかったのかなって」

小糸「でも、Pさんが好きで好きで仕方なくて……!」

小糸「こんな、お家に通っちゃったりなんかして……」

小糸「都合のっ、ズビッ……良い、おんなだって……思われたらどうしようって……」

小糸「ずっと泣いてて……」

小糸「もう、安心していいんですよね」

P「もちろんだ」

P「小糸は普段から言ってるだろう? 俺は小糸がいないとだめだめだって」

P「その通りだよ」

P「俺には、小糸がいないと駄目なんだ」

小糸「~~~~!」

小糸「かっ、顔!」

小糸「いまわたしの顔見ちゃ駄目です!」

P「な、なんでだよ」

小糸「嬉しすぎて変な顔してます!」

P「余計に見たくなってきたんだが」

小糸「だ、駄目ですってば~!」

128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:40:27.47 ID:jN173XsT0
小糸「あ、でも」

小糸「アイドル、引退しないといけないんですかね」

P「あ、その辺考えてなかった……」

小糸「もうっ、嬉しいですけど、そこは考えてくださいよ! ……えへへっ」

小糸「“プロデューサーさん!”」


P「それじゃ、仕事行ってくるから」

小糸「はい! わたしは2限があるので、合鍵で閉めておきますね」

P「ああ、頼んだ」

小糸 ニコニコ

P「はは、嬉しそうだな、小糸」ナデナデ

小糸「こ、子ども扱いしないでください!」

P「いいじゃないか。俺は嬉しいよ、そういう小糸がそばにいてくれて」

小糸「あぅ……そういうことを言うのは反則だと思います……」

P「じゃ、行ってきます」

小糸「……」

小糸「ま、待って!」

P「え?」クルッ


チュッ


小糸「えへへ、いってらっしゃいってことです!」

小糸「それから……」

小糸「……帰ってきたら、つづき、しましょう」

129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:41:06.83 ID:jN173XsT0
END.

130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:42:31.95 ID:jN173XsT0
福丸小糸のエンディングが1つクリアされました。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件が1つクリアされました(残り2つ)。

冒頭に戻ります。

131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:43:24.96 ID:jN173XsT0
~Pの自宅~

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


~駅前~

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓2

133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/10(金) 19:47:24.29 ID:9qoAu7YZo
1

136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 01:30:42.06 ID:4hSbKonO0
P(我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう)

P(飲み物買いたいしな)

137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 01:34:19.29 ID:4hSbKonO0
~駅前のコンビニ~

P「ふぃ~~~」

P(き、キンキンに冷えてやがるっ・・・・・・・・!)

P(コンビニは都会の避暑地だよなぁ)

P(まあ、長居すると体調が悪くなりそうな、それくらいの寒さだ)

P(さて……飲み物飲み物っと……)

「あ」

P「あ」

透「プロデューサーだ」

P「透もコンビニに来てたのか」

透「うん。飲み物、買いたくてさ」

P「奇遇だな。俺もなんだよ」

透「気が合うね」

P「だな」

138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 01:46:07.72 ID:4hSbKonO0
P「よし、特茶……君に決めた!」パシッ

透「おじさんくさいね」

P「健康を大切にしてると言ってくれ」

P「こんな暑い日には、なんか燃える気がするんだよ」

透「燃えるの?」

P「ああ、脂肪とかな」

透「ふふっ、なんかプロデューサー、車みたい」

P「車?」

透「だって、油燃やして動いてるじゃん」

P「いや、どちらかと言えば動いてるから油が燃えてる感じなんだがな」

P「……透は何を買うんだ?」

透「私はね、これ」

P「アイスコーヒー?」

透「アイドルデビューの次は、コーヒーデビュー」

P「コーヒーなら事務所で淹れてやるのに」

透「熱いの、苦手なんだ」

P「あ……だから、アイスコーヒーなのか」

透「そういうこと」

P「よし、じゃあ買うか」

透「……」

P「どうした?」

透「奢って」

P「……まさか」

透「そ」

透「財布、ないから」

P「前科持ちじゃねーか」

P「それとも、キャッシュレスデビューもしたっていうのか?」

透「んー、そういうのはよくわかんないや」

P「はあ……」

P「まあ、奢ってやるけどさ」

P「渡せよ。買ってくる」

透「ありがと」

139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 01:51:09.69 ID:4hSbKonO0
P「ほれ、望みの品だ」

透「どうも」

P「お前……俺がコンビニ来なかったらどうするつもりだったんだよ」

透「……」

透「……考えてなかった」

P「マジかよ」

透「プロデューサーが来ると思ってた」

透「それを信じて待ってたとしたら、どう?」

P「……ロマンチックだと?」

透「悪くないでしょ」

P「そういう問題かなぁ」

140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 01:57:25.00 ID:4hSbKonO0
~事務所~

P「おはようございます」

透「私が来た」

小糸「あ、おはようございますっ! プロデューサーさんに、透ちゃん!」

円香「おはよう、小糸」

円香「それに……」

円香「……ハァ」

P「さすがにひどくないか?」

円香「まだ何も言ってませんが」

P「言わずとも伝わることってあるんだぞ」

円香「そういう高度なコミュニケーションもとれたんですね。覚えておきます」

P「はいはい。よろしくな」

雛菜「ふわ~~、ちょっと寝ちゃってた~~~~」ムクッ

雛菜「あ! プロデューサーだ~。おはよ~」

P「おはよう、雛菜」

雛菜「目が覚めたらプロデューサーに会えるとか、雛菜しあわせ~」

P「ありがとな」

雛菜「ん~~」ゴシゴシ

雛菜「! プロデューサーのとなりに透先輩だ~」

雛菜「しあわせ~」

P「……雛菜」

雛菜「な~に~?」

P「その、しあわせ~、に、だな~、ってつけて言ってみてくれ」

雛菜「しあわせだな~」

P「……くくっ、よしっ」グッ

透「ふふっ、なにそれ」

P「若大将だよ」

P「さて、特茶飲んで仕事すっか」

141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:03:36.04 ID:4hSbKonO0
透「う~ん」

P「どうした透。スマホいじりながらうなったりして。ゲームでもしてるのか?」

透「そんなとこ。あっ……」

透「えいっ」

透「ふふっ。まだ、勝負はこれから」

P「なんのゲームか気になるな」

雛菜「マリカーってやつじゃな~い?」

P「ああ……そういえば流行ってるらしいな」

透「2周目まではあんまりだったけど」

透「ここで……よっ、と。巻き返す」

P「ははっ、白熱してるな」

P「ゲームか……久しくやってないな……」

P「……」

P「……仕事すっか」

142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:06:32.34 ID:4hSbKonO0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢↓2

143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:19:32.71 ID:rgJc7SUyo
2

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:30:10.65 ID:eUcmsE3t0

145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:34:01.47 ID:lS5Tx4/IO
P(仕事で疲れたし昼寝でもしよう)

P(体力回復に努めるんだ)

P「……」

P「zzzZZZ」

146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:45:54.05 ID:lS5Tx4/IO
P「……」ウトウト

P「……はっ!」

P「こっ、ここは……どこだ?」

P「俺は……283プロの事務所で、昼休みだから寝てて……」

P「けど、ここって……」

「のぼってものぼっても……」

P「?」

P「誰か……いるのか?」

「へんなジャングルジム」

「降りれないし、終わらないし」

「長いなーって」

P「君……は?」

147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 02:55:51.15 ID:lS5Tx4/IO
「……でも、気付いたんだ。『向こう側に誰かいる』って」

「誰かがいて、一緒にのぼってくれる」

「それはねーー」

P「な、なぁ! おい」

「……」

「思い出した?」

P「だ、だからなんの話だって……」

P「ここはどこなんだ?」

P「いや、違うな。場所だけなら覚えてる」

P「たしか……この前透と出会ったバス停……」

P「……」

P「……この前?」

148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 03:02:41.39 ID:lS5Tx4/IO
P「君……誰なんだ」

P「なんで、君を見ながらここにいると」

P「懐かしい感じがするんだ……?」

「……ついてきて」タタタッ

P「あっ! 待ってくれ」


P「はあっ、はあっ……」

P「こ、ここって……」

P「……公園?」

「あのジャングルジム」

「あれにのぼりたいんだ」

P「ジャングルジム……」

「「てっぺん」目指したいんだ」

「一緒に行ってくれる?」

P「……わかった」

149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 03:11:15.17 ID:lS5Tx4/IO
P「っしょ、よっ、と」

「んしょ、んしょ……」

P(なんだこのジャングルジム……本当に変だぞ?)

P(なんで登り続けてるのに、一番上に着かないんだ?)

「やっぱり、だめなのかな」

「……」

P「どうなってるんだよ、これ」

P「君の言ってたのってこれのことなのか?」

P「降りた方がいいかもな、もう」

「無駄だよ」

「降りれないって、言ったでしょ」

P「……そうだったな」

「ざんねん」

「僕ね、思うんだ」

「このジャングルジムは、2人一緒じゃないとのぼれないって」

P「だから、こうして2人で登ってるだろう」

「ううん。違うよ」

「いまは、各々が1人でのぼってるだけ」

「一緒じゃ、ないから」

「……また、だめなのかな」

「まあ、まだわからないよね」

P「?」

「僕、待ってるから」

「またね」

P「え、あっ、ちょっとーー」

150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 03:15:30.27 ID:lS5Tx4/IO
P「ーーまだ話はっ!!」ガバッ

はづき「きゃっ」

はづき「ぷ、プロデューサーさん?」

P「え? あ、……あれ」

P(ゆ、夢か……いや、そりゃそうだよな)

はづき「夢でも見てたんですかー?」

P「ええ、まあ……お恥ずかしい」

はづき「なんか汗かいてますし、悪い夢だったんでしょうか」

P「悪夢ってわけじゃないんですけど……」

P「……」

P「あの子は……」

151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 03:21:58.06 ID:lS5Tx4/IO
P(ふらふらと事務所の冷蔵庫の前まで来てしまった)

P(なんとなく何かから逃げたい時とか、気分転換したい時とかに、冷蔵庫を開けに来てしまうのはなんでなんだろう)ガチャ

P(うーん、開けたはいいものの……)


1.冷やされたコーヒーを飲む。
2.プリンを食べる。
3.何もせずにデスクに戻る。

選択肢↓1

152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 03:22:29.88 ID:mMSqbQwzo
2
おつ

154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 14:26:08.13 ID:lS5Tx4/IO
P(お、プリンがあるな)

P(疲れた時の糖分補給……仕事の効率も上がるかな)

P(よし、プリンを食べよう)

P モグモグ

P「……」

P「……う、うまいな」

P(高いんじゃないのか? これ)

155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 14:33:35.25 ID:lS5Tx4/IO
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


雛菜「あ~~~~っ!!」

雛菜「ない~!」

円香「雛菜うるさい。どうしたの」

雛菜「雛菜のプリンが消えちゃった~」

円香「ああ……あのちょっとお高いやつ」

雛菜「レッスンのあとの楽しみにしてたのに~」

P(ま、まさか……)

雛菜 グスッ

円香「明日一緒に買いに行ってあげるから」

雛菜「こんなの……しあわせ~じゃない~……」

P「……」

157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 14:45:24.17 ID:lS5Tx4/IO
透「プロデューサー」

P「あ、ああ、透か」

透「この後、時間ある?」

透「2人で、話したい」

透「他のみんなには内緒で」

P「この後か……」

P(もう少しで仕事は片付くが……)


1.「わかった。あと少しで仕事終わるから、ちょっと待ってて」(透の誘いに乗る)
2.プリンの恨みが怖いのでこっそり買いに行って今度差し入れる(透の誘いを断る)。
3.透にプリンを食べてしまったことを打ち明けて一緒に買いに行こうと提案する。

選択肢↓2

159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:09:11.35 ID:/uOJAJNR0
3

160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:18:57.01 ID:lS5Tx4/IO
P 「わかった。あと少しで仕事終わるから、ちょっと待っててくれ」

P(透にはプリンの件を打ち明けよう……)

透「うん。わかった」

透「ありがとね」

P「ああ……」

161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:24:23.57 ID:lS5Tx4/IO
円香「それでは、私は帰りますので」

雛菜「プリン~……」

円香「それはわかったから。明日ね」

小糸「わ、わたしも帰りますね!」

小糸「あれ? 透ちゃんは帰らないの?」

透「うん。 わたしは用事があるから、ここに残る」

小糸「そ、そっか、じゃあね、透ちゃん」フリフリ

透「またね」

円香「……」

小糸「円香ちゃん……?」

円香「ううん。なんでもない。帰ろ」

P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と透の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(さて……)

162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:29:55.83 ID:lS5Tx4/IO
透「え、雛菜のプリンを?」

P「そうなんだ……」

P「おやつ代わりにな、冷蔵庫にあったから、つい……」

透「名前とか、書いてなかったの」

P「書いてなかった……と思う」

透「そっか」

P「そ、それでな? このままだと悪いと思って……」

透「プロデューサーが買ってあげる、ってこと?」

P「ああ……」

P「それで、一緒に買いに行ってほしいんだ」

P「店がどこかも知らないし、何より俺の感覚で選んで雛菜を余計に悲しませたくないしさ」

透「……」

透「……はあ」

透「もう、プロデューサーはだめだめだね」

P「返す言葉もない……」

透「いいよ、買いに行ってあげる」

P「ほ、本当か!?」

透「でも、忘れてないよね」

透「先約」

P「透は何か話したいことがあるんだよな」

P「わかってる。そのあとでいいんだ」

透「おーけー。プロデューサーがそう言うなら」

163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:37:01.78 ID:lS5Tx4/IO
P「で、話ってなんなんだ? 透」

透「うん、えっとね」

透「ちょっと、ソロでも活動したいなって、思えてきて」

P「具体的にどういうことをしたいとかってあるのか?」

透「あー……」

透「いや、考えてなかった」

P「それじゃ俺としてもどうしたらいいのかわからないんだが……」

P「もしかして、noctchillのメンバーや仕事に不満があるのか?」

P「あれば遠慮なく言ってくれ」

透「不満……はないと思う」

透「……」

透「「てっぺん」目指したくて」

透「何が大切なのかって、自分なりに考えた」

透「それで、うん」

透「noctchillの目指すてっぺんと、私が目指す「てっぺん」は少し違うなって」

透「もちろん、noctchillが嫌だってわけじゃないんだけど」

透「それ以外の環境が、欲しい」

P「透にとってそれは、ソロでの活動って言うんだな?」

透「そういうこと」

164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:44:51.48 ID:lS5Tx4/IO
P「……モデル、とかはどうだ?」

P「透はスタイルもいいし、オーラもある。顔立ちも綺麗だし透明感があって惹きつけられる」

P「そういう透の魅力は、静止画で最も発揮されるんじゃないかと思うんだ」

透「私は喋らない方がいいってこと?」

P「わ、悪く捉えればそうなる……」

P(鋭いな、透)

透「んー」

透「プロデューサーは、私がそれで「てっぺん」目指せるって思う?」

P「モデルの頂点か……それははっきり言えば相当険しい道のりだな」

P「やるならタレントとしての要素も込みで売り出していきたいと思う」

P「そこにギャップが生まれるからな。透の場合、良い方向に働くだろう」

P「どうだ?」

透「プロデューサーがそう言うなら、それを信じる」

P「透がどうしたいかも重要なんだぞ? 遠慮しなくていいから、何かあれば言ってくれ」

透「ううん。大丈夫。プロデューサーがそれが良いっていうなら、多分それで正解だから」

透「私はそれで、プロデューサーと目指したい」

透「私たちの「てっぺん」を」

P「? ……まあ、透が良いっていうならそうするんだが」

P「じゃあ、俺もその方向で営業することにするよ」

P「頑張ろうな、透」

透「うんっ」

165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 15:47:44.51 ID:lS5Tx4/IO
透「あ、それじゃあ後は」

透「プリン、だね」

P「ああ……本当に申し訳ないことをしたよ……」

透「直接謝ればいいんじゃないの?」

P「ぐっ……正論だ」

P「なんていうか、年頃の女の子は何でキレらかわからなくてさ」

P「怖くてその勇気が出ないんだ」

P「ははっ……、情けないおじさんさ、俺は」

透「ふふっ、仕方ないプロデューサー」

透「でも、プロデューサーがそう思うなら、私は黙ってるよ」

透「2人だけの、秘密ね」

166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 16:35:09.27 ID:lS5Tx4/IO
翌朝。

~事務所~

P(よし、noctchill全員揃ってるな)

P「お前ら~、冷蔵庫にプリンあるから、食べていいぞ~」

雛菜「プリン~!」テテテテ

雛菜「あ、プロデューサー、もしかして~」

P ギクッ

雛菜「プリン食べられちゃった雛菜のために買ってきてくれたの~~?」

P「っ、そ、そうだよ」

雛菜「あは~プロデューサーやさし~」

雛菜「ますます好きになっちゃうかも~」

P「みんなで仲良く食べてくれ」

円香「……」ジーッ

P ダラダラ

円香「……はぁ」

P「ま、円香も食べていいんだぞ?」

円香「ええ、そうさせてもらいます。ミスター・シーフ」

P(バレてる……)

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/11(土) 23:57:47.95 ID:4hSbKonO0
透「はい、プリン」

P「え? それ、透のだろ」

透「いい。あげる」

透「私の気持ちだから」

P「そうか……?」

透「うん」

P「じゃあ、まあ遠慮なく……」

P「……あ、そうだ」

P「甘いもの……甘いものといえば、コーヒーだ」

P「あくまで個人の感想だが」

P「淹れてくるか」

171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 00:04:12.81 ID:j6pe9K9m0
P「ひ~か~りあつ~めて~ひ~びけとお~くへ♪」カチャカチャ

P「む~す~んだ~き~ず~な~し~んじて~♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

透「いいじゃん。別に」ヒョコ

円香「浅倉?」

透「私も歌詞覚えてないし」

P「いや、お前は覚えてろよ」

透「ふふっ」

透「ねえ、プロデューサー」

P「どうした?」

透「私もそのコーヒー、飲んでみたい」

P「熱いぞ?」

透「がんばってみる」

透「駄目なら、冷蔵庫で冷やすから」

P「まあ、透がそういうなら別に止める理由もないけど」

P「もう少し待っててくれれば出来上がるはずだ」

P「カップ、あるか?」

透「あー、熱いやつ、入れるのだよね」

透「ないかも」

透「プロデューサーの使っちゃだめ?」

P「駄目ってことないけど……」

P「そういうの、女子高生的には気にするところなんじゃないのか? よく知らないけど」

P「来客用とか、予備のとか、あるのに」

透「プロデューサーのがいいんだって」

P「わ、わかったよ」

P「俺は予備のを使うから、ほれ」

P「俺のカップ」

透「わあい」

172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 00:22:36.22 ID:j6pe9K9m0
P「よし、完成だ」

P「ほら、カップ貸しな」

透「ん」

P トトトト

P「はい。どうぞ」

透「ありがと」

透「……」

透「熱そう」

P「無理しなくていいからな……?」

透「ううん。大丈夫」

透「言ったでしょ、がんばるって」

透「これで私も、プロデューサーデビュー」

P「なんだそれ」

透 ズズズ

透「っ、あつあつ……」

透「ふーっ、ふーっ」

透「……」

透 ズズ

透「……うん」

透「まあ、悪くないかな」

透「とか、言ってみる」

P「うまいってことか?」

透「いつもよりそう感じる」

P「そういうもんかね」ズズズ

透「プロデューサーの味がした――」

P ブフォォッ

透「――って言ったら、どうする?」

P「い、言ったらって……もう言ってるじゃないか……」

P「こ、こうなるよ……」

透「ふふっ、ごめんごめん」

透「タオル持って来るね」

173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 00:36:02.90 ID:j6pe9K9m0
数時間後。

P(今日、noctchillは、午前中レッスンで、午後はラジオの収録だ)

P(あいつらが帰って来るまで暇だな……今日やろうと思ってた仕事はもう片付いちゃったし)

P「……」

はづき「プロデューサーさ~ん」

P「あ、はづきさん。なんでしょう」

はづき「この前の領収書くださ~い」フリフリ

P「わかりました。ちょっと待っててくださいね」

P「確か……デスクの引き出しの上から2番目に……」ガララ

P「……?」

P(なんだこれ)

P(手紙、だよな)

はづき「? どうかしましたか? プロデューサーさん」

P「い、いえ。領収書でしたね。はい、どうぞ」

はづき「ありがとうございます~」

P「……」

P(中高生のときならラブレターかと思ってはしゃいでたかもしれないが……)

ペラッ

P(反対側には『あなたへ』とある)

P(俺宛……ってことでいいのか?)


1.手紙を開封して中身をあらためる。
2.得体が知れないので引き出しの奥に封印する。
3.――この選択肢はロックされています―― 

選択肢↓2(↓2に3.がレスされたら↓1で再安価)

176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:12:59.31 ID:iqhdDRu50
1

177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:24:10.98 ID:QlvZta6nO
P(まあ、俺のデスクに入っててこの宛先?なら開けてもいいだろ)

ペリペリペリッ

P(中身は……あ、紙が入ってるな。どれどれ)

ペラッ

P「……」

P(な、何も書いてないだと……?)

P(どういうことなんだこれは)

P(確かに、俺のデスクに入ってて、宛先?は『あなたへ』だ)

P(見た目も完全に手紙……なのにこれってどういうことなんだ?)

P(わけがわからん……)

P「……」

P(ただ、気になったのは)

P(確かに手紙の中身は何も書いてない紙が入っていたが)

P(その紙は、新品同様というには程遠くーー)

P(ーー明らかに何か手が加えられたような質感だった)

P(しかし、それ以上はどうしようもなかった)

P(俺は、手紙を元あった場所に戻した)

178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:29:58.95 ID:QlvZta6nO
数ヶ月後。

~某市街地、雑誌の撮影~

P「透もモデル業がいたについてきたな」

透「イェーイ」

P「俺が仕事とって来なくてもオファーくるんだもんなぁ」

透「ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」

P「あそこって?」

透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」

P「公園……」

P「あぁ、……っ、ジャングルジムのあったところな」

P(ジャングルジム、か……)

透「……そう。行きたいな」

P「……わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」

透「うん」

179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:41:13.37 ID:QlvZta6nO
撮影後。

P「ジャングルジムは……」

透「使われちゃってるね、ちっちゃい子たちに」

P「そうだな」

透「蹴散らしてきちゃおっか」

P「やめろやめろ、騒ぎになる」

透「冗談なのに」

P「……本当に冗談で言ったんだよな?」

透「それはそうだよ」

透「空くまで待つよ」

P「あの子たちが飽くまで、か」

P「わかったよーー」


P「ーー一緒に待ってる」


透「!」

透「……」

透「うん」

180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:51:14.85 ID:QlvZta6nO
サ、ソロソロカエルワヨー
ア、マッテヨー
アハハ、ワタシモカエルー

P「さ、遊んできたら?」

P「透、さっきからすごい見てるだろジャングルジム。行ってきていいんだぞ」

透「……っ」


「ーー……あっちで遊んできたら?」

「……え?」

「ジャングルジム、すごい見てるでしょ。行ってきていいよ」


透「プロデューサー……」

透「……」

P「なんだよ、じれったいな」

P「……」

P「じゃあ、透が登りたくなるようにしてやろう」

P「よいしょっと」

P「ほら」

P「俺が、行くからさ!」

透「っ」

透「…………」ポロ…ポロ…

透「うん!」


「あーっ、いいのかなぁ? きっと行きたくなるよーー」

「俺が、行くからさ!」


透「待ってよ、プロデューサー!」

透「僕も行く!」

181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 01:59:54.56 ID:QlvZta6nO
P「はは、これがてっぺんか」

透「のぼっちゃったね、私たち」

P「『僕たち』ーーじゃなくて?」

透「もう……」

透「……ばか」

透「ふふっ、でも、いいかも」

P「今度はちゃんと、2人で登れたかな」

透「うん、登れたよ」

透「2人で」

P「そうか、よかった」

透「ねえ、もっと近くに行ってもいい?」

P「……いいぞ。ジャングルジムだから、気をつけてな」

透「んしょ、っしょ、っと」

透「プロデューサーのすぐ隣だ」

透「……」トン

P(透が俺の肩に頭を乗せてきた。体重を委ねるように、よりかかってくる)

透「~~~っ///」

透「やばい。なんていうか、これすごい」

透「壊れちゃうかも」

P「な、なんでだよ」

透「嬉しすぎて」

透「爆発しそう」

P「まあ、側からみればリア充だしな」

182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:09:36.37 ID:QlvZta6nO
透「……いまなら」

透「いまなら、伝えられると思うんだ」

透「私の気持ち」

透「プロデューサー、私を見て」

透「……僕も、見て」

P「……見た。見てるよ」

透「ふふっ。……ふふふふっ」

透「こんなに……こんなに近くにいる」

透「いままでで、一番近い」

透「嬉しいな」

P「なあ、あんまり見つめあってると、こっちとしても照れるんだが……」

透「ドキドキ、してる?」

P「そ、そりゃ透みたいな綺麗な子に寄り添われて見つめあってたらな」

透「それ、お互い様だから」

透「手、貸してよ」

P「……? はい」

透「えいっ」

フニュッ

P「なな、な、なにして」

透「私の胸、触ればわかるかなって」

透「わかる? こう、心臓の動く感じ」

P「わ、わかる、わかるよ! だからその、手を……」

透「ふふ、こういうとこ触られるの、普段なら苦手……っていうか嫌なはずなのに」

透「いまは全然そんなことないんだ」

透「なんなら……揉んでみる?」

P「お、大人をからかうなって」

透「ごめんごめん。はい、手、返すね」

183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:17:19.31 ID:QlvZta6nO
透「プロデューサー」

透「ううんーー」

透「ーーP」

透「好きだよ」

透「好き」

透「あのときから」

透「ずっと」

透「想い続けてた」

P「透……」

透「僕はあなたが好き」

透「私はプロデューサーが好き」 

透「浅倉透は、Pが、好きです」

P「……ありがとう。透」

P「俺h……むぐっ」

透「返事、いましなくていいから」

透「いまは私が言うだけ言って満足するだけでいい」

透「ちゃんとした返事は、私をもっと惚れさせてからでいいよ」

透「信じてるから」

P「……」

透「さ、帰ろう」

透「まだまだ目指すべきとこ、あるんだからさ」

184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:25:27.02 ID:QlvZta6nO
P(それから、透はモデル兼マルチタレントとして成長を続けた。雑誌を開けば透あり、お茶の間の笑いあるところに透あり、だ)

P(アイドルとしてのnoctchillは臨時で活動するグループへと変化していき、メンバーが各々別で働くことがメインとなった)

P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)

P(俺は、透の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)

P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは透と過ごしている)

P(それが日常になった)

185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:35:37.37 ID:QlvZta6nO
~滑走路~

P「こ、これが……」

透「283プロが購入したプライベートジェット、なんだよね」

P「ああ……」

P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」

透「ほら、早く乗ろうよ」

P「ま、待ってくれ!」

~上空~

P「……すごい景色だな」

透「すごい高度だからね」

透「これで私たち、また一つてっぺんにたどり着いたね」

P「はは……そうかもな」

透「物理的なてっぺん、だね」

P「でも、ほら」

P「宇宙はまだまだ広い」

透「うん」

透「だから、私たちも」

透「まだまだ、「てっぺん」を目指し続けることができる」

透「諦めずに、ずっと」

透「頑張ろうね、プロデューサー」

P「ああ! もちろんさ」

P「俺たち2人で、どこまでも!」

透「うん!」

186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:36:08.25 ID:QlvZta6nO
END.

188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:41:42.43 ID:QlvZta6nO
浅倉透のエンディングが1つクリアされました。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件のクリア状況には変化が起こりませんでした(条件は残り2つ)。

今回、ロックされた選択肢が観測されました。このような選択肢は、特定の条件がクリアされることによって解放されます。

冒頭に戻ります。

189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 02:43:34.96 ID:QlvZta6nO
~Pの自宅~

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


~駅前~

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓2

191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/12(日) 07:14:09.75 ID:mFL4sEawo
2
おつ

193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:13:37.67 ID:CTM3peSN0
P(急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!)

P(少し小走りで向かうか……!)タッタッタッタッ

194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:14:06.38 ID:CTM3peSN0
~事務所~

P「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、っ……はぁっ、ぁあっ」

P「つ、着いた……」

P(日ごろの運動不足がたたってしまった……)

P(が、しかし!)

P「涼しい~~」バタリ

P(なんだか事務所に人の気配もしないし、玄関だけど座っちまうか)

P ハァッハァッ

P(……い、息が上がったままだ……)

P(もう少し身体を動かしたほうがいいのかな?)

P「あ……」


「――なんだ、変質者かと思ったらあなたでしたか」


P「あ、ああ。おはよう円香」ハァハァ

円香「ハァハァいいながら挨拶しないでもらえますか? 不快極まりないので」

P「ご、ごめん……」

P「駅前から走ってきたもんだから、こんなになっちゃって」

円香「いい年した大人が街中で走っちゃうなんて……あなたはドラマの主人公か何かなんですか? ミスター・ヒーロー」

P「いい年っていったってまだ20代だからな」

円香「もう20代、の間違いでしょ」

P「うう……涼しい部屋に早く入りたかったんだよ。よいしょっと」

P「いま事務所には、円香1人か?」

円香「ええ。不幸にも」

円香「だから玄関から息を荒げた人物の気配がしたときは通報する準備をして向かいましたよ」

P「すまない……それは怖かったよな」

円香「……冗談だっての」ボソッ

P「え?」

円香「ひとりごとです。お気になさらず」

195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:14:44.08 ID:CTM3peSN0
P「ひ~か~りあつ~めて~ひ~びけとお~くへ♪」カチャカチャ

P「む~す~んだ~き~ず~な~し~んじて~♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」

円香「それは……」

P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」

円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」

P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」

円香「最低」

P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」

円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」

P「わかった。そうするよ」

196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:19:34.84 ID:CTM3peSN0
透「あ、樋口。やっぱり来てた」

円香「うん……まあね」

透「レッスンだもんね」

円香「それ以外になにがあるの」

透「ふふっ、ひみつ」

円香「……何それ」

透「……そうだ、樋口。ちょっとそこでジャンプしてみてよ」

円香「は? なんで」

透「小銭欲しくて」

円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」

円香「いくら必要なの?」

透「あ、くれるんだね」

円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」

透「150円」

円香「コーヒー1本ぶんくらいだけど」

透「うん。それでいい」

透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」

透「財布、忘れちゃってて」

円香「いい加減学びなさいよ」

197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:23:51.23 ID:CTM3peSN0
透「ふふっ、コーヒーの匂いだ」

円香「……あの人のこと言ってる?」

透「うわ、樋口、すごい顔」

円香「話しかけたいならそうすれば?」

透「そうだね。そうする」


透「プロデューサー、おはよ」

P「お、透か。おはよう」

透「コーヒー、淹れてるんだね」

P「ああ、見ての通りな」

P「飲むか?」

透「熱いの苦手だけど……うん、飲んでみようかな」

P「苦手なのか」

透「前にそう言った気がするけど」

透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」

P「いや、そんなことはないと思う……」

透「……」

P「透?」


1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?

選択肢↓2

199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:28:12.17 ID:vts/MIQxo
3

200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:35:56.87 ID:CTM3peSN0
P「アイスコーヒーなら好きなのか?」

透「まあ、嫌いじゃないけど」

透「……」

透「……ふふっ、もう」

P「?」

透「いいや、向こうでスマホいじってるね」

P「あ、ああ……」


円香「何話してたの?」

透「ううん、特には」

円香「……そう」

透「やっぱ、プロデューサーはプロデューサーだなって」

円香「?」

透「ふぅ、時間まで、ここでスマホでもいじってようかな」

円香「飲み物」

透「?」

円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」

透「あ」

透「ふふっ、忘れてた」

円香「もう」

透「じゃ、買ってくる」

円香「いってらっしゃい」

201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:36:53.50 ID:CTM3peSN0
P「よ~し、じゃあ仕事すっか」

円香「いちいち報告しなくていいので。どうかご静粛に」

P「わ、わかったよ。ごめんな」

円香「……」

ガチャ

P「お、誰か来たのかな」

タタタタタ

小糸「お、おはようございますっ!」

P「小糸か。おはよう」

円香「おはよ」

小糸「はいっ、プロデューサーさんおはようございます」

小糸「あ、円香ちゃんもう来てたんだ」

円香「浅倉ももう来てるよ」

小糸「そうなんだ? 透ちゃんどこにいるの?」

円香「いまは飲み物買いにいってる」

小糸「あ、そうなんだね」

202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:37:46.75 ID:CTM3peSN0
ガチャ

タ、タ、タ、タ

雛菜「やは~おはようございます~」

小糸「ひ、雛菜ちゃん! おはようっ」

円香「……」

P「おはよう雛菜。よし、これでnoctchillの全員が揃ったな」

雛菜「プロデューサーに小糸ちゃん、それに円香先輩も~」

雛菜「プロデューサーは、今日もお仕事?」

P「ああ、もちろん。アイドルのプロデュースに精を出してるところだ」

円香「まだ働いてないでしょ」ボソッ

P「そ、それは言うなって……」

雛菜「あは~プロデューサーと円香先輩、なかよし~って感じ~?」

雛菜「じゃあ、雛菜もプロデューサーと仲良し~ってする~」

P「ひ、雛菜、近いって……」

円香「……っ、あの!」

P「わっ」

円香「仕事、しなくていいんですか。ミスター・社会人(仮)」

P「そ、そうだな。悪いな雛菜、また後でな」

雛菜「うんっ、またあとでね~プロデュ~サ~」

円香「ふんっ」ムスッ

小糸「ぴゃっ……ま、円香ちゃん、怖い……」

円香「別に怒ってないから」ナデナデ

小糸「ふわぁぁ、……って、子どもじゃないんだからね!」

雛菜「あは~みんなしあわせ~って感じみたいだね~」

203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:40:12.00 ID:CTM3peSN0
数時間後

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢↓1

205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 00:53:00.28 ID:UGLOAqFDO
3

206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 01:40:22.68 ID:CTM3peSN0
P(休憩がてらはづきさんと話すか)

P(昼休みになったら話しかけてみよう)


はづき「んっ、あぁあぁ~」

P「ははっ、お疲れ様です。コーヒーでも淹れましょうか?」

はづき「あ、お願いします~」

P「今日はデスクワークなんですね」カチャ

はづき「ええ、そうですね」

はづき「ありがたいことにこの283プロも忙しくなってきてるわけですけど」

はづき「忙しくなったぶん、こうしてプロデューサーさんと何気なく会話するのも久々な気がしますね~」

P「そうかもしれないですね」コポポポ

はづき「そういえば、思ったんですけど」

はづき「プロデューサーさんとnoctchillのみんなの距離感って、なんだか不思議なものを感じるというか」

P「え、そうですか?」

はづき「はい。あ、別に変な意味とかじゃないですよ」

はづき「ただ、こう、どこか隠れた絆を感じるといいますか」

P「……俺のプロデュースがうまくいってる証拠ですかね」ドヤッ

はづき「ふふっ、いまのプロデューサーさんの顔、いい感じにうざいですね~」

P「そ、そうですか……」

はづき「冗談ですよ~」

207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 01:44:58.64 ID:CTM3peSN0
P「まあ、何というか、良い意味で新鮮さはないですね。懐かしい感じというか、昔から知っていたような……」

P「昔から……」

P「……」

はづき「プロデューサーさん?」

P「はっ……はい」

はづき「それ、わかりますよ~って思ったんです」

はづき「旧知の仲みたいな感じがあるんですよね~」

はづき「特に、透さんとか」

P「透ですか」

P「……初めて会った気はしないんですよね」

P「ただ、それもあんまりはっきりとはしてなくて」

P「……」

はづき「ドラマですね」

P「そういうロマンチックなものなんですかね、これって」

はづき「透さんがプロデューサーさんに向ける視線っていうのが、アイドルとプロデューサー、とは少し違う感じがするんですよ」

はづき「何かに期待しているような、一方で何かを不安に感じているような」

はづき「何かを待っているような、一方で何かを悲しんでいるような」

はづき「そんな感じですかね~」

P「そ、そうですか……」

P「まあ、アイドルが不安を抱えてるなら、俺がケアしてやらないとですね」

はづき「私が力になれることがあれば、言ってくださいね」

はづき「私だって、アイドルのケアをしたいんですから」

P「はい。その時はお世話になります」

P「女性にしかわからないことってあるでしょうし」

208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 01:52:40.11 ID:CTM3peSN0
はづき「あっ、プロデューサーさんプロデューサーさん」

はづき「アイドルのケアもいいですけど、私のケアもしてみませんか?」

P「は、はづきさんのケア……ですか?」ドキッ

はづき「いつもアイドルのことを考えてるプロデューサーさんかもしれませんけど」

はづき「同僚の私としては、私の話も聞いて欲しいな~って」

P「あ、はあ……そういうことですか」

はづき「?」

P「ええ、喜んで」

はづき「やった。プロデューサーさんとお話タイムです~」

はづき「えっとですね、プロデューサーさん」

はづき「最近、私が会得したスキルがあるんですよ」

はづき「なんだと思いますか~?」

P「はづきさんの新しいスキル、か……」


1.「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」
2.「もしかして……まさかのはづきルート誕生!?」
3.「正解したらはづきさんシール114514枚くれますか?」

選択肢↓1

209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 02:00:47.08 ID:RR7ZvHAP0
1

210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 02:09:00.54 ID:CTM3peSN0
P「ククククク……」

はづき「?」

P「フッ……ついに、必殺「よし、楽しく話せたな」を会得したな!! はづきよ!!」

はづき「ふっふっふ~。ばれちゃ仕方ないですね」

はづき「何を隠そうこの七草はづき、なんとプロデュースのスキルを身につけ始めました!」

P「フッフッフ……え、マジですか?」

はづき「マジですよ~」

はづき「あ、もちろんプロデューサーさんのお仕事をとっちゃうつもりはないですからね」

はづき「いまはこの283プロも少人数ですけど、このまま成長していくと社長も人員補填を考えるでしょうし」

はづき「そうなったら、私がいましてる仕事も新しい人たちに引き継いでいくかなーと考えて」

はづき「アイドルも変化が求められる時代ですから、何があっても良いように、プロデュースとは、とか勉強してるんです」

P「そうだったんですね」

はづき「例えば、noctchillのメンバーの1人がソロで活動し始めたとすると」

はづき「それがうまくいけば、私がnoctchillのプロデューサになることで、プロデューサーさんはそのソロ活動をしてる子の専属になれる」

はづき「とか思ったわけです」

はづき「もちろん、可能性の話ですし、私はプロデューサーさんとアイドルの子達の意見を尊重しますけどね」

P「はづきさんのすごさには頭があがりませんよ」

P「なんでもできるじゃないですか」

はづき「なんでもはできませんよ~できることだけ」

P「ははっ、どっかで聞いたことのあるセリフですね」

はづき「眼鏡をかければよりそれっぽくなるでしょうか」

P ジーッ

はづき「……」

はづき「もう、プロデューサーさん? 視線がえっちですよ~」

P「ご、ごめんなさい、つい……」

はづき「プロデューサーさんなので、許してあげちゃいますね」

P「面目ない……」

211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 02:12:29.16 ID:CTM3peSN0
P(昼休みははづきさんと話した)


はづき「もう、プロデューサーさ~ん? ふふっ」


P(よし、楽しく話せたな)

P(アイドルではないけど、はづきさんもふつうに――いや、かなり可愛いよな)

P(……スカウトしたらノッてくれるかな)

P「……」

P(さて)

P(あいつらが帰ってくるのを待つか)

212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 02:15:17.88 ID:CTM3peSN0
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

円香「お疲れ様です」

P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」

円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」

P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

円香「……そんなこと言ってないし」

円香「……そうだ」

P(な、なんだろう……)

円香「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓2

214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/13(月) 02:55:09.91 ID:pyhzMmXC0
3

217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 00:45:22.10 ID:LBFKsxQh0
P(どちらかを特別扱いするのは……)

P(プロデューサーとして、どうなんだろうか)

P(……よし)

P「すまない、まだやらなきゃいけないことが残ってるんだ」

P「埋め合わせはするから、今日は勘弁してくれ」

P「ごめんな」

円香「……そうですか。じゃあもういいです」

P(もういいです、か)

円香「帰りますので、それでは」

P「他の3人は待たなくていいのか?」

円香「私が1人で帰るのに理由が必要ですか? あの3人と帰らなきゃいけない義務でもあるんでしょうか」

P「い、いや、そんなことはない……ぞ」

P「お疲れ様」

円香「……っ」

P「……」

218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 00:51:32.34 ID:LBFKsxQh0
透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「返事」

P「今日はまだやらなきゃいけないことがあるんだ」

P「すまん。頼む。埋め合わせはするから」

透「……いいよ、別に」

透「あれ、樋口は?」

P「えっ……円香なら、さっき1人で帰ったぞ」

透「えー」

透「もしかして、怒らせたの?」

P「そ、そんなことないぞ?」ギクッ

透「ふーん」

小糸「あっ、透ちゃん! 帰るの?」

雛菜「やは~私も透先輩と帰る~」

透「うん。あんまり帰りたくないんだけど、帰らなきゃいけないんだって」

小糸「?」

雛菜「そっか~、じゃあ帰ろ~」

雛菜「プロデューサー、ばいば~い」フリフリ

小糸「ま、また明日です! プロデューサーさんっ」

透「まだやらなきゃいけないこと、ね……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

小糸「そ、そうだね」

雛菜「~♪」

219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 01:05:39.73 ID:LBFKsxQh0
P「……」

P(はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(事務所に1人、か)

P「……はぁ」

P(嘘なんだよな。やることがある、だなんて)

P(透と円香、どっちかをとるような真似は――できない)

P(俺はプロデューサーとして正しい判断をしたんだ)

P(そうだろ?)

プルルルルル、プルルルルル

P(電話か)

カチャ

P「はい。283プロダクションです」

「――……」

P「……?」

P「あの、もしもし?」

「――……」ザザザ

P(いたずら電話か?)

「……けてっ……」

P「っ! もしもし!? もしもし!?」

「……わた……し、は……」

「――……」ザザザザザ

プーッ、プーッ、プーッ

P「な、何が起こってるんだよ」

P(でも、いまの声……)

P(当たって欲しくない予想があった)

P(……円香の声に似てる、だなんて)

220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 01:08:51.87 ID:LBFKsxQh0
P(その後、俺はいてもたってもいられなくなり、事務所に鍵をかけて飛び出した)

P(頭をよぎってしまったことが嘘だと信じたくて)

P(それを立証したくて)

P(目的地なんてないのに、無意識に俺は走っていた)

P(円香はこの道で帰るんじゃないか……そんなことを思って)

P(そして――)


P(――嘘だと信じたかったことは、信じきることができなかった)

P(嘘じゃ、なかったから)

221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 01:26:54.36 ID:LBFKsxQh0
P(俺が足を止めたのは、円香の自宅付近の通学路付近の路地だった)

P(アイドルの通学・通勤路は事務所側で把握していたから知っていた。円香のそれをうろ覚えではあるが思い出しながらたどった)

P(正規に登録されている道順には“なにもなかった”)

P(俺は考えてしまった)

P(「気分転換に通るなら、例えばこの道では……」と)

P(……)

P(もう暗かった。その路地は街灯すらないようなところだった)

P(半ば道をふさぐようにして横たわる人影を見つけた)

P(さっきまで、会話をしていたシルエットと同じだと気づいたのは、暗さに目が慣れたのと同時だった)


P「っ!! 円香っ!!!」ガシッ

円香「……」クルッ

P「……ぁ」

P(致命傷。見た瞬間に二度と息を吹き返さないことがわかるような大きな傷を、円香は胴体に負っていた)

P(見たことのない、知識でだけ知っているものが、円香からこぼれてくる――)

P「――っ! はぁっ、はぁっ、……」

P(ただ、1つ、不自然なものが混じっていた)

P(それは……手紙のようなものだった)

P(円香の“中”から、それが現れた)

P(俺は、それを手にとった)

P「……」

P「『あなたへ』」

P ペリペリペリペリ

P ペラッ

「最近物騒。この辺で1人の女の子をねらった事件が起きてる。
 この子である必要はなかった。たまたま、1人で、ここに、あ
 の時間に、来たから。それだけ。

 それだけ」

P「アッ、エ、エエッ」

P「……」

P「??? ! !?!?」

P「――あぁあああぁぁぁああぁぁあぁああアァッ」

END.

222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 01:28:19.63 ID:LBFKsxQh0
1.直前の選択肢に戻る。 
2.冒頭に戻る。

選択肢↓1

223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 02:15:28.46 ID:R6jVFOxDO
1

224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 02:37:28.88 ID:IoSOKthsO
P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

円香「お疲れ様です」

P「あ、あぁ、円香か……お疲れ」

円香「疲れてるところにそういう顔で出迎えられるととても腹立たしく思いますね」

P「ごめんな。別に円香だからどうってわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

円香「……そんなこと言ってないし」

円香「……そうだ」

P(な、なんだろう……)

円香「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

円香「大変不本意ですが、それもあなたがプロデューサーとしての力があると思って、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.円香に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓2

226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/14(火) 07:02:17.41 ID:R6jVFOxDO
1

229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:49:39.38 ID:2b5HVxQF0
P(透には悪いが、ここは円香に応えることにしよう)

P「ああ、時間ならあるぞ」

円香「わかりました。それでは、私は事務所に残りますね」

P(透に連絡しておこう)

P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』

P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』

P(これで、よし……)

231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:52:34.00 ID:2b5HVxQF0
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「……」

透「……また今度、ね」

P「すまん。頼む」

透「いいよ、別に」

透「それじゃ、私は帰るから」

小糸「あっ、透ちゃん待って!」

雛菜「やは~私も透先輩と帰る~」

雛菜「あれ~? 円香先輩は帰らないの~?」

円香「うん、私は用事があるから、少しここに残る」

雛菜「そっか~、じゃあね~。ばいば~い」フリフリ

小糸「ま、まま、またね! 円香ちゃん」

透「別件、か……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

小糸「そ、そうだね」

円香「……」


P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と円香の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(気まずいな……)

円香「あの」

P「うぉわっ!」

円香「うわっ、びっくりした」

円香「女子高生相手に何キョドってるんですか? アイドルのプロデューサーともあろうお人が」

円香「もしかして、女の子と手をつないだこともなかったりして。ミスター・童貞」

P「……言ってくれるな。久々にキレちまったよ……」

円香「あ、そういうのいいんで」

P「そ、そうか」

232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:55:04.90 ID:2b5HVxQF0
円香「……」

円香「……さすがに今のは言いすぎでした」

円香「ごめんなさい」

P「いや、いいんだって。いつもの円香だろ」

円香「……」

円香「ふふっ……何それ」

P「それで、話って、なんだ?」

円香「……いま、この事務所に私たち以外の人はいますか?」

P「いないな」

円香「じゃあ別にいいか。いえ、他の人にはあまり聞かれたくないので」

P「安心しろ。聞き耳立ててるやつはいない」

円香「……」

233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:56:44.75 ID:2b5HVxQF0
P「……ソロでの仕事を増やして欲しい、か」

P「円香からそういった提案があるとは、正直意外だったよ」

P「まあ、プロデューサーとしては、アイドル業に積極的になったのは嬉しいぞ」

円香「ええ、まあ……」

P(相変わらずの態度ではあるが)

P「一つ、聞いてもいいか?」

円香「なんでしょうか」

P「noctchillとして活動することに嫌気がさしたとか、そういうのはあるか?」

P「一応、聞いておきたくてな」

円香「そういうのはないです。別に」

P「なら良かった。お前ら仲良しだろうし、いらん心配だったかな」

P「それにしても、ソロの仕事、ね」

P「具体的にこうしたいっていうのはあるのか?」

円香「特には……あ、いえ、そうですね」

P「?」

円香「役者、とか」

P「お、……おお! そうか! 円香はそういうのがやりたいのか」

円香「ええ。演技を少し磨きたいですね」

P「いやぁ、なんだか、こう、ようやくプロデューサーとして円香に接することができたみたいで嬉しいよ」

円香「何を言ってるんだか。あなたは最初から私のプロデューサーでしょう?」

P「それもそうだな。いや、嬉しくてつい、な」

P「わかった。そういうことなら、頑張って仕事を見つけてみよう」

P「ただ、無理はさせたくないし、とりあえずいまの段階では円香はあくまでもアイドルとして売り出していくというのはOKか?」

円香「はい。それは大丈夫です」

P「そうか。まあ、あくまでもアイドルだから、こういうのがNGとかあったら、円香からも言ってくれよ。もちろん、事務所として、あるいはプロデューサーである俺として事前に設定することもあるけどさ」

円香「わかりました。どんだけ心配性なんですか。あとおせっかい」

P「だって……だって、なあ……」

円香「ニヤニヤしててキモい」

P「うぐっ、女子高生に言われると刺さるな……」

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:59:24.61 ID:2b5HVxQF0
円香「それでは、帰りますので」

P「ああ、気をつけてな。仕事が片付かなくて送っていってやれないが」

円香「この時間なら気にする必要もないでしょ。もしかして、優男アピールですか? それなら遠慮しておきます」

P「はは、そうか。わかった。じゃあな」

円香「ええ」

タッタッタッ

ガチャ

バタン

P「……」

P「円香も変わった……な」

235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 01:59:54.22 ID:2b5HVxQF0
P(それから、円香の要望どおり、俺は円香に役者としての仕事がまわってくるよう努めた)

P(もちろん、円香自身もオーディションに参加しながら)

P(そうして、チョイ役ではあるが仕事がくるようになった)

P(円香もそれを淡々とこなしている)

P(俺は素直に感心していた)

P(円香が仕事を楽しんでくれればいいな、と思った)

P(態度は相変わらずだけど)

P(新人役者の円香としての仕事には、俺もマネージャー的な役割でついていった)

P(自然と、円香と過ごす時間は長くなっていった)

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:01:01.42 ID:2b5HVxQF0
~事務所~

P「円香、円香はいるか?」

円香「連呼しなくても……ここにいますが、何ですか」

P「脇役だが準レギュラー的な仕事だぞ!」

円香「……そうですか」

P「ああ!」

円香「受けますので、その仕事。はい、もういいでしょ」

P「わかった! それじゃ先方にはそう連絡しておくよ!」ダダダ

円香「全く……ミスター・高燃費」

雛菜「あは~、円香先輩、ニヤニヤしてて気持ち悪~い」

円香「なっ! 何言って……」

雛菜「な~んて、ニヤニヤしてるのはうそ~」

円香「っ!」

雛菜「でも、なんかしあわせ~って感じの顔だった~」

円香「気のせいだから。ほんと」

雛菜「え~? そうかなぁ」

円香「そうなの」

雛菜「じゃあ、そういうことにしといてあげるね~」

円香「……ったく」

237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:02:58.52 ID:2b5HVxQF0
雛菜「あ、見てみて~」

円香「何?」

雛菜「いま雛菜が読んでる雑誌にね、ほら」

円香「……浅倉」

雛菜「そ~透先輩が載ってるんだ~」

雛菜「こうしてみると、透先輩ってやっぱかっこいいし綺麗~」

円香「はいはい、よかったわね」

雛菜「え~なんか円香先輩感じわる~い」

円香「感じ悪くて結構」

雛菜「でもね~」

雛菜「透先輩って、最近はアイドルの仕事よりも1人の仕事のほうを楽しみ~にしてる感じがするな~」

雛菜「円香先輩もそうだよ~」

雛菜「雛菜はね、そういうの、少し寂しいな~って思ったり~」

円香「……別に私は」

雛菜「やは~。先輩たちがnoctchillを避けてるとかいうつもりじゃないから安心して~」

円香「!」

雛菜「雛菜はね、雛菜がしあわせ~って思えることだけでいいの。noctchillのみんなでお仕事するのはしあわせ~」

雛菜「先輩たちがそれぞれソロで仕事してても、2人ともしあわせ~に思ってるなら、別に雛菜はしあわせ~って感じ」

雛菜「ちょっと寂しいけどね~」

円香「……ありがと」ボソッ

雛菜「ん~?」

円香「ううん、なんでもない」

238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:04:14.84 ID:2b5HVxQF0
~某市街地、雑誌の撮影~

P「透はこの雑誌によく呼ばれるようになったよなー」

透「イェーイ」

透「やったね」

P「円香に続いて透も……徐々にソロでの活動が増えてきているな」

透「……ねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

透「撮影終わったらさ、あそこ、いきたい」

P「あそこって?」

透「ほら、さっき通りすがりに見かけた公園」

P「あぁ、ジャングルジムのあったところな」

透「! そう。行きたいな」

P「わかった。じゃあ、撮影が終わったら行こう」

透「うん」

239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:08:16.67 ID:2b5HVxQF0
撮影後。

P「ジャングルジムは……」

透「……使用禁止、って書いてあるね」

P「危険だから撤去するってことなのかな」

透「……」

P「登りたかったか?」

透「うん……」

P「それは、残念だったな」

P「まあ、でも、せっかく来たんだ。いい天気だし、そこのベンチに座ってゆっくり休まないか?」

P「あれなら、アイス買ってこようか? すぐそこにコンビニあるし」

透「……うーん」

透「アイスはいいや」

透「最近、たくさん食べてるからさ」

P「そうか……」

透「あ、そうだ」

透「おにぎり」

P「え?」

透「おにぎり。そのコンビニで一番美味しそうなやつ買ってきて。それ食べたい」

P「……俺の感覚で選んじゃっていいのか?」

透「いいから。早く買ってきて」

P「わかった」

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:12:18.78 ID:2b5HVxQF0
P「おまたせ」

透「一番美味しそうなおにぎりは?」

P「お望みどおり、ほれ」

透「……」

透「……ふふふふっ、な、なにこれ……」プルプル

P「だから、一番うまそうなのを買ってきたんだ」

P「塩むすびな。たくさんあるぞ」

透「あははははっ、や、やられたよ、プロデューサー」

P「ああ、正直、俺もずっとにやにやしっぱなしだった」

P「どうする? 食うか? 一応普通のおにぎりもいくつか買ってきたけど」

透「ううん、いい。腹いせにそれ全部食べてやるから」

P「無理するなよ」

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:14:39.64 ID:2b5HVxQF0
透「うう゛~」

透「あ゛~」

P「どうした?」

透「飽きた……」

P「まあ、あれだけ塩むすび食い続けたらな……」

P「体調崩さないか心配だ」

透「そのときはプロデューサーに看病してもらう」

P「えっ」

透「してくれないの?」

P「……透が、それでいいのなら」

透「ふふ、変なの。私がお願いしてるのに」

P「わかった。じゃあ、つらくなったら言ってくれ」

透「うん、そうする」

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:16:55.85 ID:2b5HVxQF0
透「……樋口」

P「?」

透「樋口、最近ソロでの仕事増えたよね」

P「それは透もだろう」

透「でも、樋口が一番ソロで仕事してる」

透「テレビでも時々見るようになった」

P「まあ、まだまだ駆け出しとはいえ役者もやってるわけだからな」

P「そのために個別にそのためのレッスンやオーディションを受けてるよ」

P「あいつも成長したよ……あ、こう言ってたって円香には言うなよ。何言われるかわかったもんじゃないし」

透「ふふっ……言わないよ」

透「いや、なんていうか」

透「プロデューサーはさ」

透「樋口が自分からソロで仕事するようになったのかな、って、思わない?」

透「樋口って、私が心配でアイドルになったようなものでしょ」

P「それは……、あいつもこの世界の仕事が楽しくなってきたとかじゃないのか?」

透「それがないとは言えないけど、でもどうかな」

透「他に理由があるんじゃないかな」

P「そう、なのか?」

透「うん。私の勘」

P「透と円香は付き合い長いから妙に信憑性があるなそれは」

243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 02:20:51.62 ID:2b5HVxQF0
透「あーあ」

P「どうした」

透「んー」

透「ジャングルジム、登りたいなって」

P「使用禁止だしそれは……」

透「「てっぺん」、目指したくて」

P「……」

透「今はまだ、登ってる途中だけど」

透「また、一緒に登りたい」

P「透?」

透「ねえ、プロデューサー」グイィッ

P「う、うわぁっ」ヨロッ

P(って、近っ!)

P(透に胸倉を掴まれるような形でひっぱられ、いまにも唇が触れてしまいそうなくらいに顔が向き合っている)

P(透の綺麗な顔立ちから、目が離せない。透の視線から、逃れられない)

P(捕獲されたような、そんな感じ)

透「プロデューサーは、さ」

P(透の吐息を感じる。声に熱を感じる)

透「いま、目の前に誰が見えてる?」

P「そんなの、透に決まって……」

透「そういうことじゃなくて、ね?」

透「……答えて」

P「……」


1.「円香が見えてる」
2.「透が見えてる」
3.黙秘する。(既読)

※以降、既に見たルートへの分岐には「(既読)」が付きます。

選択肢↓2

245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/15(水) 05:31:27.13 ID:7P7XEGa7O
2

247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/16(木) 01:46:41.46 ID:mwxwaOIe0
P「透が見えてる」

P「俺には、透が見えてるよ」

透「……」

P「……」

透 ジッ

P ゴクリ

透「……もう」

透「嘘つき」

P「えっ?」

P(そう言うと、透はもとの体勢に戻った)

透「違うでしょ。プロデューサーの目に映ってるのは」

透「心の中では、私じゃない誰かを見てる」

P「透……」

透「でも、やばかった」

透「私が見えてるって言ってくれたとき」

透「刺さったかも」

透「……っ」

透「でも、でも、駄目だよ」ポロ

透「うっ……」グスッ

P「と、透……大丈夫か?」

透「だめ!」

P ビクッ

透「いまきちゃ、だめ」

透「……」

透「本当に、好きになっちゃうからさ」

P「……」

248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/16(木) 01:58:14.50 ID:mwxwaOIe0
透「ごめんね。急に泣いたりして」

透「登ろ、ジャングルジム」

透「これで、最後だから」


P「よいしょっと」

P「ふぅ。久々に登ると運動不足を実感するな……」

透「ふふっ、プロデューサー、遅すぎ」

透「……あのときとは、順番が逆だね」ボソッ

P「え?」

透「なんでもない」

P「景色」

P「確かに普段とは違う目線の高さだけど、まあ、それだけって感じもする」

P「だけど、なんだろうな、この感じは」

P「無性に懐かしい気がするよ」

透「っ」

P「……昔さ」

P「男の子とジャングルジムに登ったんだ」

P「その子はさ、言うんだよ」

P「のぼってものぼっててっぺんに着かない、へんなジャングルジムがあるって」

P「たしか、そんなことを言ってたと思う」

249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/16(木) 02:03:04.22 ID:mwxwaOIe0
P「もう古い記憶で、あんまりちゃんと思い出せなかったり、あいまいなところがあったりするけど」

P「なんだかとても大切な記憶な気がするんだよ」

P「って、変な話してごめんな。おっさんのよくわからない昔話とその感想なんて聞いてもしょうがないよな」

透「……ううん」

透「そんなことない」

透「きっと、喜んでるんじゃないかな」

透「その男の子も」

P「喜んでる?」

透「プロデューサーがそうやって、覚えていてくれて」

透「何気ない思い出だったとしても、その男の子にとっては、プロデューサーとジャングルジムを登れたことが、大きな一歩になってるかもしれないでしょ」

P「そういうものか?」

透「そういうものだよ」

P「じゃあ、そういうことにしておくか」

透「そういうことにしておいて」

250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/16(木) 02:07:17.85 ID:mwxwaOIe0
透「そろそろ降りる」

P「満足したのか?」

透「あー」

透「うん、まあまあ、ね」

透「いまはいいかなって、思えたから」

P「?」

透「なんでもない」

透「よっと」

P「あ、透、待ってくれ」


P「っしょっと」

透「プロデューサー、降りる姿が頼りなかった」

P「そこは大目に見てくれ……」

透「もうちょっとかっこよくいて欲しかったかも」

透「んーっ」ノビーッ

透「はあっ。うん、スッキリした」

透「じゃ、帰ろ」

P「ああ」

透「あ、そうだ」

透「樋口と、仲良くね」

251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/16(木) 02:21:23.42 ID:mwxwaOIe0
1ヵ月後。

~ドラマの撮影所~

P(よし、今日の撮影もうまくいったな)

P(ドラマの脇役の仕事――予想以上にうまくいってる)

P(自然体だが確かに演技はしていて、視聴者が日常とのギャップを感じずに入り込めるような、そういうスタイルなんだ、円香は)

P(円香の知名度もかなり上がっているし、次はメインキャラの仕事を取ってくることだってできるかもしれないぞ!)

円香「ふぅ」

円香「撮影、終わりました」

円香「……プロデューサー」

P「お、円香! お疲れ様」

P「今日の撮影もうまくいったな! プロデューサーとして鼻が高いよ」

P「お前は、俺の自慢のアイドルだ」

円香「っ/// そういう安直なコメントしかないんですか、ミスター・テンプレート」

P「と、とにかく、褒めてるってことだけは伝わってくれ……!」

円香「まあ、嬉しくないわけじゃないので」ボソッ

P「円香もとうとう俺に素直になってくれるようになったのか」

円香「……しくった。やっぱり今のナシで」

円香「というか、聞いてないフリするところなんじゃないですか? いまのは」

円香「あなたが困っているからと言って、優しくするようなことを言ったのを全力で後悔しています」

P「はは、円香は優しいよな」

円香「っっ!///」

円香「……うっさい! もう」

円香「ばか」

P「さ、じゃあ、帰るか。円香はもう家に直帰か?」

円香「……それもいいですが」

円香「スタジオで息がつまりそうなんで、どっか連れてってください」

P「どこか、ね。希望はあるか?」

円香「……」

円香「そうですね」

円香「遠くがいいです」

円香「ずっとずっと、遠いところ」

254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 00:44:03.74 ID:eeV2iR6H0
P「なあ、円香」

円香「……なに」

P「遠くって、どこまで行けばいいんだよ」

P「ひたすら北上してるが……このままだと関東出ちまうぞ」

円香「わかってる。でも、もう少し進んで」

円香「あと二つ先で一般道に下りて」

P「……わかった」

円香「ふん……」


円香「そこ、左折して。あとはしばらく道なりだから」

P「了解した」

P「そろそろ目的地を聞いてもいいか?」

円香「そうやって急かすことしかできないんですか? ミスター・ハリー」

P「いや、でもな……目的地もわからずに運転させられてるっていうのは、こう、結構不安になるもんだぞ?」

P「円香にハイジャックされた気分だ」

円香「……ふふっ、なにそれ」

円香「私にハイジャックされるプロデューサー」

円香「……」

P「だから、な? 教えてくれよ」

円香「嫌です」

P「え?」

円香「嫌です」

円香「あなたをハイジャックできて、とても気分がいいので」

255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 00:51:54.28 ID:eeV2iR6H0
円香「はい、そこ、脇道に入っていって」

円香「行き止まりになったところが、目的地です」

P「はいよ。もう何も聞かないさ」


P「到着……か? ここって……」

P「温泉宿……いや、旅館か?」

P「幻想的な雰囲気だな。なんだか、非日常との邂逅という感じがする」

円香「一人思いにふけっているところ悪いですが、そろそろ降りませんか」

P「あ、そうだな。すまん」


P「案内されるままに来ちまったけど……」

P「え、その、泊まる、のか?」

円香「旅館って何のためにあるかご存じないんですか?」

P「泊まるため……」

円香「はい、正解」

P「予約とか必要なんじゃ……?」

円香「そんなあなたに、はい」

P「スマホの画面? ……予約済、か」

P「料金はどうしたんだよ」

円香「いま出演しているドラマのギャラで払いました」

円香「さ、入り口の前でたむろしてても迷惑でしょうし、早く入りましょう」

P「ま、円香……!」

円香「もう、なんなんです?」

P「円香は、俺と、泊まるってことで、いいのか?」

円香「っ///」

円香「……言わせないで、ばか」

256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 00:59:22.94 ID:eeV2iR6H0
~某温泉旅館~

――の1室。

P「ですよね――……」

円香「何か?」

P「いや、もうつっこまないぞ」

円香「出口の前に立ち尽くされたら目立つので、早く中に入ってきてください」

P「あ、ああ……」


P「ふぃー」ドカッ

円香「運転お疲れ様です。お茶淹れますね」

P「ありがとう」

P(円香……やっぱ変わったよな)

P(……変わりすぎなまである)

円香「どうぞ」コトッ

P「いただくよ」

P ズズズッ

P「はぁ~」

円香「……」

円香「どうですか、少しは気が休まりましたか」

P「ああ、これで温泉に入れば完璧だよ」

P「……もしかして」

円香「それ、あなたが言うとかっこ悪くなるやつですよ」

円香「だから――」

円香「――私に言わせて」ダキッ

円香「……」ギュッ

257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:06:14.76 ID:eeV2iR6H0
円香「ここに連れてきたのは、あなたを過労死させないためでもあるんです」ギュゥッ

P「そ、そんなに働いてるのか? 俺って」

円香「……いまにも倒れそうですよ」

P「それは大変だ……」

円香「運転、ずっとさせてしまってごめんなさい」

円香「私は、運転できないから」

P「高校生なんだ、仕方ないよ」

P「ん? 「あなたを過労死させないためで“も”ある」って、他に目的があるのか?」

円香「まあ……」

円香「……」

P「円香?」

円香「あっ、あなたと」

円香「っ……2人になりたくて!」

円香「一緒に、過ごしたくて」

P「円香……」

円香「いまの私の顔、見ないでください」

円香「見ないで……」

P「そもそも、円香が強く抱きしめてくるから、顔が埋もれちゃって見えないよ」

円香「ねえ」

P「なんだ?」

円香「もうしばらく、こうさせて」

円香「このままで……」

258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:17:57.70 ID:eeV2iR6H0
円香「……もう、大丈夫」

P「別に、遠慮しなくてもいいんだぞ?」

円香「遠慮なんてしていません」

円香「ふふっ、普段の態度から分かるんじゃないですか?」

P「確かに……」

円香「仕事」

円香「いま、順調です」

円香「おかげさまで」

円香「WINGにつづいて、またしてもあなたの力なしにはなし得ないことを、私はしてる」

円香「このままだと有名人ですね、私」

P「いいことじゃないか」

円香「ええ、仕事ではいいかもしれません」

円香「けど、有名になれば、それだけ世間の目を気にしないといけなくなる」

円香「そうなる前に、あなたとこうして旅をしたかった」

円香「そういうことです」

P「……また」

P「いや、いつだって、円香が臨むなら、俺は」

P「お前を連れて行くよ」

P「WINGの舞台に連れて行ったように、女優としてのステージに連れて行ったように」

P「どこにだって」

P「一緒に、歩んでいこう」

P「円k……ムグッ」

チュ

円香「んちゅ、はむっ……」

P「フグッ……ハフッ」

カツッ

円香「っ、いた……」

P「……」

P「歯、当たっちまったな」

円香「う、うっさい!」

円香「やっぱ……慣れないことなんてするんじゃなかった」ボソッ

円香「……」

P「……」

円香「//////」

259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:25:35.31 ID:eeV2iR6H0
P「ふぅ……」ポカポカ

P「いい湯だった」

P(家族用の貸し切り風呂も、混浴風呂もあったが)

P(円香はいなかったな)

P(さすがに欲しがりすぎか)

P「……」

P(何考えてるんだろうな、俺)


~部屋~

P「円香……遅いな」

ガチャ

円香「あ、もう来てたんですね」

P「円香こそ、ずいぶん長風呂だったみたいじゃないか」

円香「そうですか? 女子の風呂なんて、こんなもんでしょ」

P「そういうものかなぁ」

円香「そういうのに慣れてないプロデューサーには、わからないかもしれないですね」

P「あ、いまバカにされた気がするぞ」

円香「よくわかりましたね。日に日に知恵をつけているようで何よりです」

円香「がんばって知的生命体を目指してくださいね」

P「さらにバカにされた……」

円香 ニコニコ

260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:32:46.11 ID:eeV2iR6H0
P「飯も食ったし、もういい時間だよな」

円香「なんですか?」

P「いや、なんですか、って……」

P「もう寝ようかなって」

円香「随分と下手な誘い方ですね」

P「……別に、そんなんじゃないぞ?」

円香「まあ、でも――」

円香「――私はそのつもり」シュル

円香 ガバッ

P「え……うわっ」ドサッ

円香「……」

円香「あなたが、欲しいから」

261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:38:04.48 ID:eeV2iR6H0
P(それから、円香は役者として成長を続けた。一流の女優といっても良いくらいだ)

P(もちろん、アイドルとしてのnoctchillも健在だ。依然として人気は高い)

P(283プロには、事務員が数名新たに雇用されるようになった。まあ、事務所としてもお金を持つようになってきたから、ブラック同然の体制を変えようとしてのことだろう)

P(俺は、円香の専属プロデューサーになることを決めた。noctchillのプロデューサーには、人員補填で少しばかり暇になったはづきさんが就くこととなった)

P(最近は、デスクワーク以外の時間のほとんどは円香と過ごしている)

P(……もちろん、プライベートも含めて)

P(あれから、俺と円香は恋人同士になった)

P(円香がいつもあんな感じだから、あまり喧嘩というものがない気がする)

P(お互い遠慮してないような、そんな感じ)

P(仲睦まじく過ごしていた)

262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:48:25.18 ID:eeV2iR6H0
数年後。

~283プロが購入したプライベートビーチ~

円香「ここが」

P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」

円香「いいの? 私たちが使っちゃって」

P「社長も円香が事務所の看板だからって、利用者第1号の座を譲ってくれたんだ。まあ、遠慮しなくていいんじゃないか?」

円香「そう」

円香「まあ、静かでいいかもね」

円香「この子はそういうところのほうが好きだと思うし」ナデナデ

「……んっ」

P「はは、そうだな」

P「かわいいなー、俺も撫でちゃう」ナデナデ

「や」

P「えっ」

「……や」

P「拒否された……」

円香「私に似てよくわかってるみたい」

円香「あなたの安直さが」

P「えぇ」

P「でも、ほら、このつぶらな瞳とか、俺に似てるんじゃないか……?」

「わたし、ぱぱににてるの?」

円香「安心して、あなたはママ似だから」

「よかったー」

P「この母にしてこの子ありだ!」

P「俺はいま、妻と子にいじめられている!」

円香「でもそれが?」

P「幸せだ!! ……って、言わせるなよ」

円香「なに照れてるんだか」

円香「……」

円香「……ふふっ」

円香「私も、幸せよ!」

END.

263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:49:12.67 ID:eeV2iR6H0
樋口円香のエンディングが1つクリアされました(2つめ)。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件が1つクリアされました(残り1つ)。

冒頭に戻ります。

264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 01:51:11.81 ID:eeV2iR6H0
~Pの自宅~

ピピピピッ、ピピピピッ、ピピピピ……

P「……っ」

P「……朝か」


P「いってきます。……って、まあ一人暮らしなんだけどな」

P「よし! 今日も一日頑張るか!」


~駅前~

P(事務所まであと少しだが……)

P「っ、暑いな、まったく……」

P「そうだ」


1.我慢できん……とりあえずコンビニに入ろう。
2.急いで事務所に行けばクーラーの効いた部屋が待っている!(既読)
3. 路地を歩けば涼しいかな……?

選択肢↓2

266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/17(金) 07:11:38.08 ID:SnRSI5b5o
3
おつ
そっちがトゥルーとは

267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:30:30.36 ID:OjAESxwq0
P(路地を歩けば涼しいかな……?)

P(よし、入社直後に開拓したルートを行くことにしよう)


~事務所付近のとある路地~

P「ここを曲がって真っ直ぐ行けば……!」

ドンッ

P「うわぁっ!」

「ぴゃっ!?」

P「あ、危ない!」ガシッ

P「すみません! 大丈夫ですか? お怪我は……」

「あ、はい。だ、大丈夫で――って、プロデューサーさん?」

P「え、小糸じゃないか」

小糸「あ、はい。わたしです」

P「ごめんな。ぶつかっちゃって」

小糸「い、いえ。私も、前をよく見てませんでしたから」

P「小糸はいつもこの道を通って事務所に行くのか?」

小糸「あ、えと、普通は人通りの多いほうの道で来るんですけど」

小糸「き、気分転換が、したくて」

P「ははっ、そうか」

P「俺は涼しいかなと思ってこの道にしたんだよ」

小糸「あ、それわかります! 確かに涼しいんですよね! この道」

P「ああ、こっちのルートにして正解だった」

P「小糸にも会えたしな」

小糸「ぴゃぅっ! な、なな、何を言うんですか、もうっ」

P「よし、じゃあ事務所に向かうか」

小糸「あ、待ってくださーい!」

268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:31:36.65 ID:OjAESxwq0
~事務所~

P「おはようございます」

小糸「お、おはようございますっ! ……あっ、円香ちゃんだ」

円香「おはよう、小糸」

円香「それに……」

円香「……ハァ」

P「さすがにひどくないか?」

円香「まだ何も言ってませんが」

P「言わずとも伝わることってあるんだぞ」

円香「そういう高度なコミュニケーションもとれたんですね。覚えておきます」

P「はいはい。よろしくな」

P「仕事はじめる前にコーヒーでも飲むか……」

269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:34:14.04 ID:OjAESxwq0
P「ひ~か~りあつ~めて~ひ~びけとお~くへ♪」カチャカチャ

P「む~す~んだ~き~ず~な~し~んじて~♪」コポポポポ

円香「気味の悪い鼻歌を歌いながらコーヒー淹れるのやめてくれますか?」

P「気味の悪いって……お前らの歌だぞ」

円香「ええ。ですから、私たちの大切な歌に傷がつくので、やめてほしいと言ってます」

P「ひどい……その「私たち」にはプロデューサーである俺は入ってないのかよ」

円香「それは……」

P「……ははっ、そこで言い返さないあたり、円香は優しいな」

円香「なっ……!! さっきからサビの同じ箇所しか歌ってない人に言われたくありません!」

P「正直、スマンカッタ。あ、いや、歌詞とんじゃってな」

円香「最低」

P「じゃあ、今度はバッチリ歌詞覚えて歌うから、な?」

円香「結構です。これからレッスンまでの間、宿題をやるので、静かにしていてください」

P「わかった。そうするよ」


小糸「あっ、ぷ、プロデューサーさんっ。コーヒー、淹れてるんですか?」ピョコ

P「そうだぞ。飲むか?」

P(あ、でも、これブラックだし、小糸はそういうの苦手かも……?)

P(しかし、何もあげないってのもな……)

P(小糸の視線がアツい――気がする)

P(よし)

P「ほら、飴をあげよう」つ飴

小糸「ぴゃ! い、いいんですか?」

P「口が寂しいっていったところだろ」

小糸「ま、まあ、そうかもしれません」

小糸「ありがとうございます! プロデューサーさん」

270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:35:55.75 ID:OjAESxwq0
タッタッタッ

透「あ、樋口。それに小糸ちゃんも。来てたんだ」

円香「うん……って、これから一緒にレッスンあるでしょ」

小糸「そうだよ、透ちゃん!」

透「あれ、そうだったっけ」

円香「じゃああんたなんでここに来たの」

透「まあ、いつもの?」

円香「何それ」

透「あ、そうだ。樋口、ちょっとそこでジャンプしてみてよ」

円香「は? なんで」

透「小銭欲しくて」

円香「最初からお金貸してっていいなさいよ……」

円香「いくら必要なの?」

透「あ、くれるんだね」

円香「あげるんじゃない、貸すの。で、いくら?」

透「150円」

円香「ジュース1本ぶんくらいだけど」

透「うん。それでいい」

透「さっき飲み物買いにコンビニ入ったんだけどさ」

透「財布、忘れちゃってて」

円香「いい加減学びなさいよ」

透「コーヒーの匂いがする。もしかして、プロデューサーいる?」

円香「……いる」

透「うわ、樋口、すごい顔」

円香「話しかけたいならそうすれば?」

透「そうだね。そうする」


透「プロデューサー、おはよ」

P「お、透か。おはよう」

透「コーヒー、淹れてるんだね」

P「ああ、見ての通りな」

P「飲むか?」

透「いや、いらない。熱いの苦手っていったでしょ」

P「はは、そうだったかもな」

透「プロデューサーって、記憶力あんまりよくなかったりする?」

P「いや、そんなことはないと思うけど」

透「……」

P「透?」


1.もしかして、怒ってるのか?
2.俺の顔に何かついてるか?
3.アイスコーヒーなら好きなのか?

選択肢↓1

271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:47:55.70 ID:gr1SRWg50
2

273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 01:57:07.29 ID:OjAESxwq0
P「俺の顔に何かついてるか?」

透「んー」

透「まあ、顔がついてるけど」

P「ははっ、なんだよそれ」

透「記憶力の良くなさそうな顔がついてる」

P「それは……困ったな」

P「印象が悪そうだ」

透「ほんと、困ってるよ」

透「私が」

P「透が困ることあるのか?」

透「うん」

透「ちゃんと、思い出してね」ボソッ

P「え?」

透「あっちでスマホいじってくる」

P「あ、ああ……」

274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:01:11.82 ID:OjAESxwq0
円香「何話してたの?」

透「うん。まあね」

円香「……何かいいことでもあった?」

透「?」

透「んー」

透「まあまあ、かな」

円香「あ、飲み物」

透「?」

円香「飲み物、買いに行くんじゃなかったの」

透「……」

透「ふふっ、忘れてた」

円香「もう」

透「ま、いいや」

透「プロデューサーが淹れてたコーヒー、氷り入れて飲む」

円香「……そ」


P「よいしょっと」ギィ

P「よ~し、じゃあ仕事すっか」

円香「いちいち報告しなくていいので」

P「わ、わかったよ。ごめんな」

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:05:39.83 ID:OjAESxwq0
透「う~ん」

P「どうした透。スマホいじりながらうなったりして。ゲームでもしてるのか?」

透「まあ、そんなとこ。あっ……」

透「はぁ」

透「まだ一回しか勝ててないや」

透「何周しても微妙」

P「なんのゲームなんだ?」

雛菜「マリカーってやつ~」

雛菜「レーシングゲームってつい熱中しちゃうよね~」

P「ああ……そういえば流行ってるらしいな」

透「あーあ」

透「難しいね」

P「ははっ、苦戦してるみたいだな」

雛菜「透せんぱ~い、がんばれ~」

透「ふふっ、ありがと、雛菜」

P「ゲームか……久しくやってないな……」

P「……」

P「……仕事すっか」

276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:07:52.86 ID:OjAESxwq0
P(そういえば、気づかないうちに雛菜も来てたんだな)

P(noctchill全員集合、か)

P(今日も、がんばれ……!)

P(あいつらのためにも、仕事頑張らないとな)カタカタ


数時間後。

P(今日のnoctchillはレッスン漬けだったよな)

P(あいつらのことだから心配しなくてもいいかもしれないけど……)


1.まあでも、様子を見に行くか!
2.仕事で疲れたし昼寝でもしよう。
3.休憩がてらはづきさんと話すか。

選択肢↓1

277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:12:38.59 ID:gr1SRWg50
2

278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:15:42.72 ID:OjAESxwq0
P(仕事で疲れたし昼寝でもしよう)

P(体力回復に努めるんだ)

P「……」

P「zzzZZZ」

279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:34:43.27 ID:OjAESxwq0
「――サーさん」

「おー――う。お昼――は――したよ」

P「っ!!」ガバッ

「きゃっ」

P「い、いけない……つい爆睡してしまった……」

「もう――」

はづき「――いきなり飛び起きるからびっくりしちゃいましたよ」

P「あ、はづきさん」

はづき「おはようございます、プロデューサーさん」

P「ご、ごめんなさい。もう昼休み終わってますよね」

はづき「今終わったところなので、まだ大丈夫ですよ」

はづき「あと、お願いがあるんですけど」

はづき「先日メールで送ってもらった企画書、紙媒体でファイリングしたいので、コピーいただけますかー?」

P「わかりました。ちょっと待っててくださいね」

はづき「はーい。私のデスクで待ってますね」

P「はい。印刷が終わったら持っていきます」

はづき「ではでは」タタタ

P「えーっと」

P「確か……企画書が入ったUSBはデスクの引き出しの一番上に……」ガララ

P「……?」

P(なんだこれ)

P(手紙、だよな)

P「……」

P(中高生のときならラブレターかと思ってはしゃいでたかもしれないが……)

ペラッ

P(表には『あなたへ』とある)

P(裏には……『あけなきゃだめ』か)

P(とりあえず俺宛……ってことでいいのか?)

P(まあ、開けろって言われてるんだから、開ければいいんだろう)ペリペリ

P(えーと、なになに?)


『間違えないでね』


P「???」

P「一体何のことだ?」

はづき「プロデューサーさん? どうしました?」

P「い、いえ。企画書のコピーですよね!」

P カタカタ

P タンッ

P「はい、いま印刷機から出てきますので、もうちょっと待ってください」

はづき「はーい」

P「……」

P(俺は、手紙を元あった場所に戻した)

280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:36:36.22 ID:OjAESxwq0
それからさらに数時間後。

P(もう少しであいつらも帰って来る頃だな)

ヴーッヴーッ

P「……? LINEか」

P「透から、だな」


透『いまそっちに向かうとこ』

透『このあと』

透『みんなが解散したあと、時間ある?』

透『よかったら、話したい』

透『他のみんなには内緒で』


P(何か込み入った事情があるのか?)

P(他のみんな……っていうのはnoctchillのメンバーのこと、だよな)

P(どう返信したものか……)

P(あの3人を撒くんだよな)

P「……」

ガチャ

P(え、もう来たのか?)

P(ど、どうしよう)

小糸「お疲れ様です!」

P「あ、あぁ、小糸か……お疲れ」

小糸「プロデューサーさん、もしかして疲れてますか?」

P「え? あ、いや、そういうわけじゃないぞ。気にしないでくれ」

小糸「それならいいんですけど……」

小糸「あ、あの!」

小糸「このあと、時間、ありますか?」

P「へ?」

小糸「プロデューサーさんに……その、相談したいことがあるんです」

P(こ、これは……)


1.小糸に応える。
2.透に応える。
3.2人とも断る。

選択肢↓2

282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/18(土) 02:44:32.26 ID:i2Q/q+W2o
1

283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/19(日) 01:06:08.18 ID:fxOGDdjq0
P(透には悪いが、ここは小糸に応えることにしよう)

P「ああ、時間ならあるぞ」

小糸「わ、わかりました。それじゃ、わたしは事務所に残りますね」

P(透に連絡しておこう)

P『すまない。別件があるから、今日は無理だ』

P『またの機会に埋め合わせするから、堪忍な』

P(これで、よし……)

284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/19(日) 01:14:12.87 ID:fxOGDdjq0
P(その後、noctchillの全員が事務所に帰ってきて――)


透「プロデューサー」

P「あ、ああ、おかえり、透」

透「また今度、ね」

P「すまん。頼む」

透「……」

透「帰るね」

円香「では、私もこれで」

雛菜「やは~私も透先輩と帰る~」

雛菜「あれ~? 小糸ちゃんは帰らないの~?」

小糸「う、うん! わたしは用事があるから、ここに残るね」

雛菜「そっか~、じゃあね~。ばいば~い」フリフリ

小糸「みんな! ……ま、まま、またね!」

透「別件……」ボソッ

小糸「透ちゃん……?」

透「ううん。なんでもない。帰ろ」

雛菜「うん~~~~???」

円香「……」


P(――という感じで、今に至る)

P(今は、事務所には俺と小糸の2人だけだ。はづきさんはもうあがっているし)

P(社長は、今日一日仕事で席を外している)

P(さて……)

小糸「プロデューサーさん!」

P「うぉわっ!」

小糸「ぴゃぅ!! ご、ごめんなさい。驚きましたか?」

P「いや……大丈夫」

小糸「それで……あの……」

P「そうだ、話があるんだよな」

P「遠慮せずに言ってくれ」

285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/19(日) 01:28:41.23 ID:fxOGDdjq0
P「え? 俺のオフ?」

小糸「は、はいっ。次はいつなのかなって」

P(小糸の相談……なんだよな?)

P「次の日曜とかは休みだけど」

小糸「それなら……」

小糸「わ、わわ、わたしと……!」

小糸「でっ、で、で……」

P「?」

小糸「でー、……」

小糸「……っ」

小糸「はぁ」

小糸「……一緒に、次のお仕事の下見に行って欲しいなって」

P「そういえば、今度街歩き系の番組に小糸1人でゲストとして呼ばれてたよな」

P(小糸にいろいろと餌付けしたら視聴者が癒される映像を流せる――ってのが制作側の魂胆ではあるが、これは黙っておこう)

P「確かにそろそろ収録の時期ではある」

小糸「ごめんなさい。迷惑ですよね」

小糸「プロデューサーさんだって、疲れてるのに」

小糸「連れ回すようなこと……」

P「いや、迷惑なんてことはないぞ」

P「小糸が仕事に対して真剣になっていると実感できて俺は嬉しいよ」

P「あ、いままでが真剣にやってきてなかったってわけじゃないからな」

P「改めてそう思ったってことだ」

小糸「は、はい……あ、いえ!」

小糸「このくらい余裕だし当然のことです! 私はプロなんですよ!」

P「はは、いつもだって人一倍努力して頑張ってるのに、小糸は偉いな」

P「よし、そういうことならこの俺が、全力で小糸に同伴しよう!」

288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 01:55:03.43 ID:Mf3ovw750
数日後。

~ロケ予定地~

P「田舎ではあるけど、ほどよく活気があって、いい街だな」

P「番組で回る予定のコースでいけばいいか?」

小糸「は、はい! それでお願いします」

P「よし、じゃあ、せっかくだし楽しもうな」

小糸「っ! そ、それはそうですね……!」


~街の某食堂~

P「ここ、創業60年以上の食堂だってよ」

小糸「ろ、60年……!」

P「俺が生まれる何十年も前だ」

小糸「想像つかないですね」

小糸「あ、プロデューサーさんは、何を頼むんですか?」

P「そうだなぁ。俺はガッツリいきたいし、このカツカレーにしようかな」

小糸「いいですね! おいしそうです」

小糸「うぅん……、でも量が多いです」

P「ははっ、確かにな。俺が腹いっぱいになるくらいの量だ」

小糸「今日は暑いので、わたしはこのおそばにしますね!」

P「おっ、いいね。涼しげだ」

小糸「カツカレーも魅力的だったんですけどね……えへへ」

289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 02:05:44.91 ID:Mf3ovw750
店員「はい、こちらカツカレーになります」

P「おうふ……空腹にトドメを刺された……」

店員「ふふ……、あ、はい、こちら、くるみそばですね」

小糸「あ、ありがとうございます」

小糸「わぁ……おいしそう」

P「じゃあさっそく」

P・小糸「「いただきます」」


P(小糸はうまそうにそばを食ってはいるが……)

P(チラチラと俺のカツカレーに熱い視線をよこしてるな)

P「……少し食べるか?」

小糸「ぴゃ!? い、いえ! プロデューサーさんのですし、そんな悪いですよ!」

P「でも、さっきから見てただろ?」

小糸「うぅ……ば、ばれてたんですか」

P「バレバレだったな」

P「いいよ、結構量あるし、全部食うのはしんどくても、シェアするくらいならちょうどいいんじゃないか?」

小糸「で、でも……」

P「まあ、無理にとは言わないけど」

小糸「そうじゃなくて……ですね」

小糸「プロデューサーさんからもらうと、その……」

小糸「か、かかか――」

小糸「――間接キスに……! ……なっちゃいます///」

P「あ、はは、そ、それもそうだな……」

P(なんかこっちまで照れてくるな)

P「そういうことなら、このカレーは俺が全部食うよ」

小糸「待ってください……!」

小糸「い、いやだなんて……その、言ってませんよ」

小糸「ください……プロデューサーさんのが食べたいです」

P「お、おう……ほれ、あーん」

小糸「あむっ」パクッ

小糸「! お、おいしい……!」

小糸「も、もっとください!」

P「ほい」

小糸 ハムッ

小糸「~~~!」

P(癒されるな……これは)

P(いい番組になりそうだ)

P(なにより、小糸が幸せそうなのがいい)

P(この笑顔は、守りたいな)

290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 02:22:21.45 ID:Mf3ovw750
小糸「じゃあ、わたしからも、はいっ!」

小糸「お返しです!」ニパッ

P「お、あぁ……ありがとう」

P(そばはビジュアル的にあーんの難易度が高そうだが)

P(……なんとかなったな)チュル

P「甘みと塩気が香りとともに引き立てられている……うまいな、これ」

小糸「えへへ……プロデューサーさんが食レポを始めてしまいました」

P「えぇ? いやいや、そんな大したことないって」

P(そうか、そうだったな)

P(これ、仕事の下見に来てるんだった)

P(でも……なんだかそういうの抜きで)

P(楽しいんだよな)

291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 02:42:13.68 ID:Mf3ovw750
P(その後も、小糸とロケ地となる店や施設を回った)

P(もちろん、仕事の準備として来てはいるが)

P(それとは別に、純粋に小糸との時間が楽しかった)

P(そして、楽しい時間というのは、早く過ぎるものだ)


小糸「これで全部……ですね」

P「そうだな。結構楽しかったな」

小糸「! は、はい! わたしも……楽しかったです」

小糸「あっという間でした」

P「はは、奇遇だな、俺もだ」

小糸「……お、お仕事の」

小糸「下見で来ましたけど」

小糸「……っ、わ、わたしは!」

小糸「プロデューサーさんとの、このお出かけを」

小糸「でっ、で、で……」

P「?」

小糸「でー、……」

小糸「……ふぅ。っ――」

小糸「――デートだって、思いました!」

P「小糸……」

小糸「えへへ、言えちゃいました」

小糸「最後の最後で出した勇気です」ポロ

小糸「あ、あれ……」ツー

小糸「わたし……」ポロポロ

小糸「なんで、泣いてるんだろ」

小糸「ご、ごめんなさい。今日の私、なんだか変ですね!」

小糸「帰りましょう……もう暗くなってきましたし」

P「……小糸!」

小糸「ぴゃ!? な、なな、なんですか?」

P「また行こう」

P「また、俺は小糸とデートがしたい!」

P「ははっ、こんなこと、俺みたいな歳のやつが言うのは変だろうけどな」

P「さ、さあ! 車に乗ってくれ。小糸の言うとおりもう暗く――」

ギュッ

P「――なって……」

小糸「えへへ……私もそう思います」

小糸「プロデューサーさんと、もっと一緒にいたいです」

292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 02:48:43.81 ID:Mf3ovw750
数年後。

P(noctchillは、グループとしての活動を継続しているものの、高校卒業を期に各々がソロで動くことが増えていった)

P(皆、大学に進学した)

P(特に、小糸は芸能活動と勉強を両立して、都内の有名な大学に進学できた)

P(いまは、クイズ番組に出ないことはないくらいの、インテリ系アイドルとして、小糸はテレビに出演している)

P(そして……)

293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 02:59:30.11 ID:Mf3ovw750
~283プロ・カリフォルニア支部~

小糸「ぴゃぅ!? た、高すぎますよこれ!」

P「ガラス張りの超高層ビルのオフィス……なんだか落ち着かないな」

P(俺は、アメリカの大学院に進学することになった小糸と、社長が新たに設けた海外支部を見に来ていた)

P(いまはエンターテイメントもオンラインの時代だからといって、IT業界で知らない者はいないシリコンバレーのあるこの地に居を構えたらしいが……)

P「あの社長、実はこういうのに憧れてたんじゃ……」

小糸「わたしがこっちに来たら、ここでお仕事を続けるんですよね」

P「ああ、しばらくは現地のテレビ番組やショーにコンスタントに出つつ、平行して動画配信サイトで知名度を上げていく方針だ」

P「もちろん、小糸の勉強に支障のないように配慮はするからな」

小糸「あ、はい。ありがとうございます」

小糸「でも、わたしが気になるのはそこじゃなくて……」ボソボソ

P「?」

小糸「だ、だって……! わたしがアメリカに来ちゃったら、もうプロデューサーさんとは……」

P「ああ、そのことなら気にしなくていいぞ」

P「ほら、これが俺の新しい名刺だ」

小糸「……! これって」

P「そうだ。今日から俺は――」

P「小糸担当、小糸専属のプロデューサーだ」

P「だから、俺も小糸と同じ時期からアメリカ暮らしさ」

P「うちの事務所も最近人員補填をしてな。noctchillのプロデューサーははづきさんが引き継いでくれるから心配しなくていいぞ」

小糸 パァァ

P(あ、嬉しそう)

小糸「に、にやけてなんてませんよ!」

P「別に言ってないが……」

小糸「でも……良かった」

小糸「これからもよろしくお願いしますね! プロデューサーさん!」


END.

294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/07/20(月) 03:00:18.15 ID:Mf3ovw750
福丸小糸のエンディングが1つクリアされました。

市川雛菜に関するエンディングに行くための条件のクリア状況には変化が起こりませんでした(条件は残り1つ)。

冒頭に戻ります。

【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】【後編】



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元スレ: 【シャニマス】P「よし、楽しく……」-noctchill編- 【安価】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1594223305/


コメント
13791: 2020/09/09(水) 00:28
めっちゃヒエッてなった
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