2 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:44:05.28 ID:
SgdQRs4x0
P「……つまり、ミキがハニーで」
美希「……俺が美希なんだよ」
P「あはっ、なんだかおかしいね!」
美希「別の意味でおかしいとは思うけど……」
P「じゃあ、ハニー」
美希「ん?」
P「次に事務所に来た人にお互いの演技をして、バレた方が負けなの!」
美希「……ま、負けって?」
P「うーん……その人とキス、とか?」
3 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:46:05.41 ID:
SgdQRs4x0
美希(ア、アイドル達とキス……いやでも俺の身体が……うーん)
ガチャッ
P「来たっ!」
美希「ええっ!?」
響「はいさーい! いつもニコニコ、貴音の隣に、這い寄る……あれ? 美希とプロデューサーだけ?」
美希「そ、そうだな……なの」
P「ああ、まだみんな来てないよ。それより響、今のなんだ?」
美希(み、美希すげぇ!)
4 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:50:31.97 ID:
SgdQRs4x0
響「今度貴音とライブでやるんだー! ……ってか、プロデューサーに相談したぞ?」
P「え? あ、ああそうだったなぁ」
響「……? 変なプロデューサー」
P「響は今日のスケジュール、完璧か?」
響「もちろんっ! 今日は美希と写真撮影と、あとレッスン!」
美希(えっ)
P(よろしくなのっ♪)
美希(ええええ!?)
響「……どうしたんだ? 見つめ合って」
美希「な、なんでもない! なんでもないんだっ」
5 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:52:26.31 ID:
SgdQRs4x0
響「……今日は美希も変だね」
美希「寝起きなんだっ」
響「寝起きかー、じゃあ仕方ないなぁ」アハハ
P「……えーっと、美希」
美希「ひゃ、ひゃいっ」
P「俺の手帳ってどこに有るか知らないか?」
美希「え? ああ、胸ポケットに……」
P「ああ、これだ。サンキュ」
美希(これ、もしかして俺が美希になっただけで、もうひとりの俺が俺になってるんじゃ……)
P「あー、美希はみんなとスケジュールかぶってるな」
6 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:55:15.20 ID:
SgdQRs4x0
美希「……そうなの?」
P「ああ」
美希(えーっと……朝は響と雑誌の表紙撮影、次に貴音と3人でダンスレッスン……)
響「美希、今日もよろしくね!」
美希「お、おう!」
響「へ?」
美希「おうなの!」
響「あはは、おう! だぞっ」
美希(……あと、春香と千早と3人でラジオの収録も……俺、大ピンチ!)
P「それじゃあ、よろしくなの。美希、響」
響「プロデューサー、美希のマネ?」
P「あっ」
7 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:58:04.95 ID:
SgdQRs4x0
響「よろしくおねがいしまーす」
美希「よ、よろしくおねがいしまーす! …………なの!」
カメラマン「よろしく!」
美希(……美希ぃ、俺はお前の身体を見ないで着替えられたんだぞっ)
P(……んー、別に見せても良かったんだけど……)
響「ほら美希、こっちこっち!」グイッ
美希「わわっ」
カメラマン「じゃあ、撮るよ! いつもみたいにポーズ取ってってねっ」
8 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/10(金) 23:59:42.47 ID:
SgdQRs4x0
美希「……」シュッ
パシャッ
響「へへーっ」
パシャッ
カメラマン「いいねぇ」
美希「……っ」
カメラマン「美希ちゃん、もうちょっと胸を大胆に寄せてみようか」
美希「む、むねっ」
カメラマン「……? うん、いつもは君からするじゃない。あんな感じで」
美希「じ、自分から……」
P(ファイトなのー)
9 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:03:45.08 ID:
LcoAIDMH0
美希(知ってるよっ、毎回撮影現場にいるし……っ!)
響「美希?」
美希「……ううっ……!」グイ
カメラマン「そーそー、そんな感じ!」
美希「は、恥ずかしい……」
響「恥ずかしいって、美希……普段は自分からやろうとするのに」
カメラマン「上目遣いで!」
美希(こ、このカメラマン……前から変な人だと思ってたけど、絶対コロスっ!)
美希「こ、こう……かな」
カメラマン「いいねえっ!」
パシャッ!
10 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:10:12.53 ID:
LcoAIDMH0
P(しかし……こうしてみると)
美希「ううっ……」グイ
カメラマン「ビューティフォー!」
パシャッ!!
P(なかなかハニー、そういうポーズとかわかってるなぁ)
響「美希、一緒にうつろっ」
美希「ひゃあ!」
P(やっぱりアイドルのプロデューサーだよね)
カメラマン「響ちゃん、美希ちゃんの腰辺りに手を!」
響「こ、こう?」
美希「にゃあっ!」
11 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:17:52.99 ID:
LcoAIDMH0
P「お疲れ様」
美希「つ、疲れた……」
響「今日の美希、ずっと変だったなぁ。プロデューサーもそう思うよね?」
P「そうだね、なんだかいつもより照れ屋さんだったって思う」
響「それに、プロデューサーもなんだかおかしいぞ!」
美希「へ? そうだったか?」
響「どうして美希が反応するのっ! プロデューサー、今日はずーっと美希のこと変な目で見てた」
P「い、いつもじゃないか?」
響「いつもはメモしたりとか忙しそうじゃないか!」
美希「あぁ……」
12 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:20:17.21 ID:
LcoAIDMH0
響「うーん……ふたりとも、自分に何か隠し事してるよね」
P「気のせいだよ」
響「プロデューサーの喋り方も、ちょっと女々しくなってる!」
美希「……き、気のせいだ、って思うな!」
響「美希だって、今日はなのなの言い過ぎ!」
美希「ええっ!?」
響「ふたりとも、おかしいぞ……っ、まさか!」
P(バレたの)
美希(バレたな)
響「自分を事務所に返した後、美味しいものでも食べに行くつもりなんだなっ!」
13 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:26:16.15 ID:
LcoAIDMH0
P「えっ!? あ、ああ……バレちゃ仕方ないな!」
美希「ひ、響にバレちゃったかー」
響「もう……今日は我慢してあげるけど、自分のことも誘ってよねっ」
P「そ、そうだな!」
美希(なあ美希……同時バレはどうなるんだ?)
P(……2人で響にキス)
美希(ええー……)
14 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:31:41.58 ID:
LcoAIDMH0
スタスタ
響「聞きたいんだけど、いいかな」
美希「どうしたの?」
響「……今日、なんで徒歩移動なんだ?」
P「響がダンスやってるからなの」
響「……プロデューサーの口調も固定なんだなぁ」
美希「そ、そういう日なんだよ」
ブロロロン…
響「あ、バイク」
P「早いねぇ」
美希「あれに乗れたら楽だろうなぁ」
響「ネガティブ禁止!」
美希(かわいい……)
15 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:39:22.24 ID:
LcoAIDMH0
P「あ、もしもし、貴音?」
『――様――――』
P「うん、じゃあよろしくね」
『…………』
P「へっ?」
響「ん?」
P「うん、分かった」
美希「どうしたの?」
P「ミキにかわれ、って」
美希「美希に?」
16 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:41:50.14 ID:
LcoAIDMH0
美希「もしもし」
『あなた様……』
美希「へえっ!?」
『で、ございますね?』
美希「ど、どうして」
『いえすかのーでお願いします』
美希「……?」
『美希の真横で眠りましたか?』
美希「……イエス」
響「ん、何やってんの?」
17 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:44:23.91 ID:
LcoAIDMH0
『起きたら、美希になっていましたか?』
美希「……い、イエス」
『まだ戻れていませんね?』
美希「イエス……」
『美希とあなた様以外、そこにいますか?』
美希「イエス」
『そう、ですか……分かりました。わたくしはすたじおに居ますので、お待ちしています』
美希「わ、わかった」
18 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:49:46.14 ID:
LcoAIDMH0
美希「とりあえず、早くスタジオに行ったほうがいいかも」
響「貴音がいるんだよね?」
P「いるね」
響「じゃあ、スタジオまで走って競争しようよ! いくぞーっ!」
美希「わっ、ちょっと待って! …………なのー!」
P「あはは、元気でいいね」
響「プロデューサーもだよっ」
美希「ええっ!?」
響「だから美希じゃないって!」
19 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 00:57:10.57 ID:
LcoAIDMH0
貴音「おはようございます」
響「貴音ぇー! いつもニコニコ貴音の隣に! 這い寄る沖縄の我那覇響!」
貴音「響っ……もう完璧ですね!」ナデナデ
響「へへーっ」
美希「……なあ、美希」
P「ん?」
美希「お前、急に途中から演じる気無くしたろ」
P「だって、響気づかないんだもん」
美希「そうだけど……先にバレたらキスなんだぞ?」
P「ミキ……の身体だとヤバイけど、ハニーなら別に女の子同士だし……」
美希「それはヤバイって!」
20 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:00:41.47 ID:
LcoAIDMH0
響「ご、ごめん。自分ちょっとトイレに……」
貴音「はい、気をつけて」
ガチャン
貴音「さて」
美希「……貴音」
貴音「まず、わたくしは2人に謝らなければならないのです」
P「え? 貴音、何かしたの?」
貴音「2人を入れ替えてしまったのは……わたくしなのです」
美希「ええ!?」
P「た、貴音ってそんなパワーも持ってるの!?」
21 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:10:32.64 ID:
LcoAIDMH0
貴音「わたくしが朝事務所に行くと……2人がそふぁで寝ていました」
美希「美希が昼寝の添い寝をしてほしいって言うからさ」
P「ゴクラクだったの」
貴音「そして、微笑ましいものと思いながら歩み寄ると、こんせんとの配線に足を引っ掛けてしまい」
P「転んじゃったの?」
貴音「はい……」
美希「春香みたいだな……」
貴音「偶然2人を巻き込んでしまい……頭と頭がぶつかっていて」
P「古典的だね……」
貴音「説明をしようと思ったのですが、取材の約束があり……放置してしまいました」
美希「そうだったのか……」
22 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:13:51.15 ID:
LcoAIDMH0
貴音「もしよければ……わたくしに2人を元に戻す手伝いをさせていただけませんか?
P「うん、よろしくなの! あっ、でも」
貴音「はい?」
P「ハニー、アレ」
美希「えっ、アレ……まさか、貴音にやるのか?」
貴音「あの……アレとは」
P「貴音」
美希「ちょっと動くなよ」
貴音「ふえっ!? あ、あの……」
チュッ
23 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:16:10.31 ID:
LcoAIDMH0
響「たっだいまー! って……あれ、みんなどうしたの?」
美希「えへへ……元に戻ったね」
P「いっ……てえ……!」
貴音「うぅ…………」
響「……なんだか地獄絵図だね。何があったの?」
P「俺と美希のキスに驚いた貴音が俺と美希の頭を持ってゴンッ」
美希「世界が回ったの」
響「ちょっ、ちょっと待って! いろいろツッコミどころがあるよ!」
貴音「いけずです……わたくしから……うぅ……」
24 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:20:23.19 ID:
LcoAIDMH0
響「よくわかんないけど……貴音、いつまでも泣いてないで、笑いなよっ!」
貴音「……響は……響は……! 唇を同時に奪われる悲しみが分かりますかっ」ガバッ
響「ちょ、ちょっと貴音!? なにす――」
貴音「――っ」
美希「み……ハニー」
P「……ん?」
美希「外、出ようか」
P「そうだね」
ガチャッ バン
25 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:27:07.15 ID:
LcoAIDMH0
P「…………身体っていうか……舌に美希の喋り方が染み付いちゃっててさ」
美希「……ミキも、さっきハニーのことを美希って呼びそうになったの」
P「……なぁ、美希」
美希「ん?」
P「アイドルって大変だね」
美希「どうしたの、突然?」
P「いや……上目遣いとか、胸寄せとか」
美希「ああ……ミキはハニーに見せつけようと思ってやってるから、平気だけどね」
26 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:29:21.31 ID:
LcoAIDMH0
ヤメテタカネー! ソコハゼッタイ…
P「こういうのもやらなきゃダメだもんな、アイドル」
美希「いや、貴音と響を参考にするのは間違ってるって思うな」
P「……なんか戻ってきたな、口調」
美希「そうだね、この調子でレッスンするの!」
P「おう!」
ガチャ
美希「よーし、2人とも! レッス……」
響「貴音ぇっ、やめてくれっ!」シュッ
美希「あぶな――」ドンッ!!
27 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:31:31.09 ID:
LcoAIDMH0
貴音「……あなた様」
P「貴音」
貴音「……はい」
P「多分、入れ替わったよな」
貴音「……そう、ですね」グスッ
P「……アイドルって大変だよなぁ」
美希「うぎゃあ!? み、美希になってるぞ!」
響「……もう嫌なのーっ!」
つづけ
28 :
◆K8xLCj98/Y 2013/05/11(土) 01:33:21.44 ID:
LcoAIDMH0
潮風吹かれてひびたかきゃっほう! 美希メインっぽいけどドジめちんが見たかっただけです。
お読みいただき、ありがとうございました。お疲れ様でした。
SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介です
元スレ:
美希「なっ、なっ……なんだよ、これっ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368196914/
稲山 覚也(著), バンダイナムコエンターテインメント(原著)