SSびより

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ガヴリール「ココロのスキマ、お埋めします？」

1 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:20:42.654 ID:5b5ikqRW0.net

喪黒「……私の名は、喪黒福造。人呼んで笑ゥせぇるすまん。
ただのセールスマンじゃございません。
私の取り扱う品物は『ココロ』。
人間のココロでございます…。」

喪黒「……この世は老いも若きも、男も女も、ココロの寂しい人ばかり、
そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭も戴きません。
お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます…。
さて、今日のお客様は………。

『天真・ガヴリール・ホワイト高校生』

ホーーーーーーホッホッホッホ…」

2 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:24:36.405 ID:5b5ikqRW0.net

ファミレスにて

ヴィーネ「ちょっとガヴ、テスト勉強の時位スマホいじるのやめなさいよ」

ガヴリール「本当タイミング悪いよなこういう時に限って
　　　　　　スマホ版リリース記念のイベントが盛り沢山なんだもん」

ヴィーネ「学校のテストとゲームどっちが大事なのよ」

サターニャ「まったくよこれだから駄天使は…」

ラフィエル「ガヴちゃんサターニャさんにまでバカにされてますよ」

ガヴリール「勝手に言わせとけ。珍しくやる気出したからって調子に乗ってるんだろう」

サターニャ「冷静を装って何きっちり非難してるのよ！」

ガヴリール「やばい、もう精霊石なくなちゃったよ」

ヴィーネ「やばいのは勉強の方でしょう」

ガヴリール「ちょっとWebMoney買いにコンビニまで行ってくるわ」

ヴィーネ「もう、ガヴったら」

4 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:29:26.096 ID:5b5ikqRW0.net

コンビニ

店員「いらっしゃいませ」

ガヴリール「えっと幾らの買おうかな…」

レジ

喪黒「店員さんWebMoney３０万円分下さい」

店員「さ、三十万円ですか！？少々お待ちを」

喪黒「ホーホッホッホ…これだけ買えば十分ですかね」

ガヴ「すげえーな、あのおっさん３０万円分も何に使うんだ！？」

店員「お会計３０００円になります」

ガヴ「あれ？財布がない…」

店員「お客様どうされましたか？」

ガヴ「ちょっと持ち合わせがないんで後で来ます
　　　おいおい財布落とすとか洒落にならないぞ
　　　確か、この辺を通って来たよな…」

6 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:33:02.398 ID:5b5ikqRW0.net

？？？「もしかして、これをお探しですか？」

ガヴ「うわああ！びっくりした！」

喪黒「ホーホッホッホ、驚かせちゃいましたか？」

ガヴ「これ私の財布だよありがとうなおじさん
　　　これでWebMoneyが買えるよ」

喪黒「お役に立ててよかった。ところで
　　　天馬さんはゲームに興味があったりはしませんか？」

ガヴ「な、なんで私の名前を知ってるんだ？」

喪黒「先ほどあちらのレストランに居合わせたものでして
　　　盗み聞くつもりはなかったんですが隣の席だったものですから
　　　自然に会話が聞こえてきてしまったのですよ」

ガヴ「サータニャの奴声がでかいからな」

喪黒「申し遅れましたが、私こういうものと申します」

ガヴ「ココロのスキマ、お埋めします？」

13 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:38:48.509 ID:5b5ikqRW0.net

喪黒「実は私せぇるすまんをしておりましてココロにスキマがある方の
　　　お悩みを解決するお手伝いをさせていただいているんです」

ガヴ「ココロのスキマ？なんだそれ？
　　　悪いけど私に何か売りつける気なら無駄だから
　　　そんなもんに使う金があったらネトゲに課金するし」

喪黒「いえいえ、私はボランティアでやっているのです
　　　お金は一切いただきません」

ガヴ「さっき、最新ゲームがどうとか言ってたけど」

喪黒「実は私あるゲームの開発にも携わっておりまして
　　　天馬さんにぜひモニターとして協力していただきたいのです」

ガヴ「最新ゲームには惹かれるけど、テスト勉強と今やってるネトゲで忙しいからな」

喪黒「もちろんただでとは言いません。さっき、購入したWebMoneyあなたに全額差し上げましょう」

ガヴ「ほ、本当か！？」

喪黒「ええ、いかがでしょうか？」

14 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:42:17.774 ID:5b5ikqRW0.net

ガヴ「話を聞く価値はありそうだな」

魔の巣

ガヴ「ここが、おじさん行きつけの店か…高校生が入って大丈夫なのか？」

喪黒「ご安心下さい。ソフトドリンクもご用意しておりますので。
　　　せっかくなので私がご馳走いたしましょう」

ガヴ「悪いねおじさん」

喪黒「ホッホッホ、これくらいお安い御用です」

ガヴ「で？最新ゲームってなんなんだ？」

喪黒「これなんですがね」

ガヴ「なんだ、ただのヘルメットじゃん」

喪黒「まぁまぁ騙されたと思って付けてみて下さい」

17 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:48:03.466 ID:5b5ikqRW0.net

ガヴ「うおー、なんだこれまるで自分がゲームの世界に入り込んだみたいだな」

喪黒「そうです、今は仮想空間を存分に楽しんで下さい」

3時間後

ガヴ「これほどはまったゲームはこれが初めてだよ。さすが最新のゲームだな」

喪黒「それはよかった、これは天馬さんに差し上げます」

ガヴ「いいのか？こんな高そうなもの」

喪黒「ええ、長期間使用した時のデータを取りたいので
　　　ただし、まだ開発途中なのでこのゲームのことは
　　　誰にも喋ったり知られてはいけませんよ」

ガヴ「なんだそんなことか、わかったよおじさん」

喪黒「感想を聞きたいので一週間後またここに来てください」

ガヴ「今日はありがとうなおじさん」

18 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:53:30.684 ID:5b5ikqRW0.net

ガヴリールの家

ガヴ「よおし、おじさんから貰ったゲーム今日は徹夜でやってやるぞ」

6時間後

ガヴ「よし、今日はそろそろやめとくかってもう朝の7時かよ！？
　　　ゲーム内では1時間位しか経ってなかったのに実際の時間の流れと
　　　こんなに違うのか？」

ピンポーン

ヴィーネ「ガヴ、迎えに来たわよ」

ガヴ「昨日一睡もしてないし…しょうがないこのまま学校に行くしかないか」

ガヴ「ヴィーネ、おはよう」

ヴィーネ「どうしたの？目の下にクマがあるけど」

ガヴ「いやぁ、ちょっと寝不足でさ」

ヴィーネ「さては、徹夜でゲームやってたんでしょう？」

ガヴ「な、なんだっていいだろう」

ヴィーネ「そのうち依存症になっちゃうわよ」

ガヴ「大丈夫だよ、時間はちゃんと決めてるから」

ヴィーネ「どうだかね」

19 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 10:56:19.814 ID:5b5ikqRW0.net

放課後

ガヴ（あー、早くおじさんから貰ったゲームやりたいな）

ラフィエル「今日は、久しぶりにカラオケでも行きましょうか？」

ヴィーネ「そうね、たまには息抜きしないとね」

サターニャ「私の悪魔的センスを思い知るといいわ」

ヴィーネ「ガヴも行くわよね？」

ガヴ「悪い、私今日用事あってさ」

ヴィーネ「えっ？そうなの？」

ラフィエル「残念ですね」

サターニャ「どうせ、ネトゲでしょう」

ガヴ「違う、ネトゲではないぞ」

22 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:00:31.366 ID:5b5ikqRW0.net

ガヴ「よし、これでやっとゲームができるぞ。装着っと」

ゲームの中の世界

機械音声「ようこそ、ガヴガヴさん（ガヴリールのハンドルネーム）」

ゲームの中のガヴリール「よし、まずはこの車を破壊すればいいんだな」

100ポイント獲得！！

ガヴ「ゲームの中とはいえ凄い力だな」

タマさんが入室しました（ガヴリールのパーティーの仲間）

タマ「ガヴガヴさんこんにちは」

ガヴ「おータマじゃん！昨日はピンチを救ってくれてありがとうな」

タマ「いえいえ、ガヴガヴさんはまだ新人ですしお互い様ですよ」

ガヴ「私以外にも実験に協力している人がいたなんてね
　　　今日のクエストはなんだろうね…」

6時間後

ガヴ「やべぇ…またやり過ぎてしまった。まぁいいかテストなんて赤点にならなければいいし」

一週間後

ガヴ「今日は、おじさんに報告する日だな。あれからだいぶやり込んだからな」

喪黒「ホーホッホッホ、こんなに喜んでいただけて開発者もきっと満足でしょう」

ガヴ「もう、現実の世界よりゲームの世界のほうが楽しい位ですよ」

喪黒「くどいようですけどくれぐれも約束を…」

ガヴ「もちろん、誰にも言いませんよ」

喪黒「おわかりならいいのですが」

24 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:05:17.397 ID:5b5ikqRW0.net

ガヴ「さてと、今日も早速やりますか」

ピンポーン！！
ピンポーン！！

ガヴ「チッ、またサターニャか今からって時に」

サターニャ「いるんでしょう、ガヴリール！出てきなさいよ」

ガヴ「何の用だ？私は今忙しいんだよ」

サターニャ「今日は手作りクッキーを持ってきてやったわよ」

ガヴ「はぁ？お前の手作りクッキーなどいらん。帰れ！」

バタン。

サターニャ「ちょっと！嘘よ嘘。本当はそこのお菓子屋さんで買ってきたのよ」

ガヴリール「毒でも入ってるんじゃないか？」

サターニャ「疑り深いわね、いくら何でもそこまではしないわよ」

ラフィエル「最近ガヴちゃんが付き合い悪いから家に行ってみないかって
　　　　　　サターニャさんが言うから来ちゃいました」

サターニャ「ちょっと余計なこと言うんじゃないわよ」

ヴィーネ「ごめんね、いきなり来たりして」

ガヴリール「まぁいいよ、立ち話も難だから上がりなよ」

25 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:09:23.077 ID:5b5ikqRW0.net

サターニャ「ガヴリールの部屋に来るのは久しぶりね
　　　　　　どんな秘密があるのかしら」

ガヴリール「私の部屋を漁ってもなにも秘密なんてないぞ」

サターニャ「何よ？このヘルメット？」

ガヴリール「うわああ！それに触るな！」

ヘルメットを被るサターニャ。

サターニャ「…」

ガヴ「おいサターニャ？」

サターニャ「なによこれ最高じゃないの！」

ヴィーネ「どうしたの？」

サターニャ「ヴィネットも被ってみなさいよ！ほら」

ガヴ「おい勝手に何やってるんだ」

ヴィーネ「下界の技術はこんなに進んでるのね。まるで本当にゲームの一部になったみたい！」

サターニャ「でしょでしょ！」

ラフィエル「次は私に貸して下さい」

ガヴリール（ど、どうしようおじさんとの約束が…）

26 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:13:29.731 ID:5b5ikqRW0.net

3時間後

ラフィエル「なかなか、楽しかったです～」

ヴィーネ「なんかおかしいと思ったらあのゲームのせいだったのね」

サターニャ「あんな面白いもん持ってるのなら早く教えなさいよね」

ラフィエル「あら？もうこんな時間なんですね」

ヴィーネ「あのゲームをやってると時が経つのを忘れちゃうわね」

サターニャ「また、明日も来ようかしら」

ヴィーネ「サターニャまでゲームにはまったりしないでよ」

ラフィエル「それじゃあ、また明日」

ガヴリール「ああ、また明日…」
　　　　　（どうしよう、どうしようおじさんになんて言おう）

27 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:17:03.047 ID:5b5ikqRW0.net

翌日
学校にて

サターニャ「それが凄いのなんのって…」

委員長「へぇ～私もやってみたいな」

ガヴリール「サターニャの奴あのゲームのこと言いふらしまくってるし…」

ヴィーネ「やっと、お昼ご飯ね。ガヴは今日何にする？」

ガヴリール「今日は学食にしようかな」

ヴィーネ「じゃあ私もそうするわ」

ガヴリール「おばちゃん、きつねそば一つ」

？？？「はいはい、お待たせしました」

カヴリール「な、なんでおじさんが学食に！？」

喪黒「ホーッホッホッホ、天馬さんあなた私との約束を破りましたね」

ガヴリール「仕方がなかったんだよ、サターニャの奴が無理やり」

喪黒「言い訳とは聞き苦しいですね」

ガヴリール「頼む、あのゲームを取り上げるのだけは勘弁してくれ
　　　　　　あのゲームがない生活なんて考えられないんだよ」

喪黒「そんなにあのゲームがお好きならその願いを叶えて差し上げましょう」

「ドーーーーーーーン！！」

ガヴリール「うぎゃああああああああ！」

28 ：以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 11:23:46.300 ID:5b5ikqRW0.net

ラフィエル「ガヴちゃんどうしちゃたんでしょうね。
　　　　　　連絡も無しに一か月も学校を休むなんて」

ヴィーネ「家に行っても出ないし。心配よね」

サターニャ「まったく、この私の連絡を無視するなんていい度胸よね」

ピンポーン

ラフィエル「やっぱり出ませんね」

サターニャ「そういえばラフィエル、ピッキングして私の家に入ってきたこと
　　　　　　あったわよね」

ラフィエル「仕方がないですね、ガヴちゃんにこのような強硬手段を使いたくは
　　　　　　無いのですが…」

ヴィーネ「その工具いつも持ち歩いてるの？」

ガチャ

ラフィエル「開きました」

サターニャ「うわっ！何よこの臭い。くさっ！」

ヴィーネ「ゴミだらけで足の踏み場もないわね」

ラフィエル「あそこにガヴちゃんが！！」

サターニャ「なんだいるんじゃないのって…ちょっとなによこれ！？」

ヴィーネ「う、うそでしょう…」

そこには、ゲームに熱中するがあまり一切飲み食いもせずトイレにも行かず
点滴を打たれやせ細った糞尿まみれになったガヴリールがいた。

喪黒「やれやれ、あれだけ忠告したのに。
　　　しかし、ここまでハマると24時間365日
　　　ゲームの世界に居れて本人も満足でしょうな。
　　　くれぐれもハマりすぎにはご注意を…
　　　　ホーッホッホッホッホー」

おわり