2 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:09:58 ID:
A2G
――
―
P「……と、即答されたのが先月の話」
前川みく「ふんふん」
P「そこからはもうトントン拍子。あっと言う間に今日が本番なんですわ」
みく「なるほどねー。それで友紀チャンがモデルさんかぁ……」
大槻唯「ゆいたちがお芝居してる間に、そんなことになってたんだねぇ」
3 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:17:59 ID:
A2G
唯「良いな良いなー、ファッションショー。ゆいも、忙しくなかったらなぁ」
P「撮影とカチあってたからなぁ。こればっかりは何とも」
唯「わかってるよーだ。映画も楽しかったから、オッケーだし☆」
みく「でも、ちょっとビックリかも。みく、友紀チャンのこういうお仕事、あんまりイメージなかったから……」
唯「そう?」
みく「ファッション系にそんなにやる気あったなんて、知らなかったにゃ」
唯「ふーん。言われてみれば……まぁ、そうかも?」
P「……正直言って、俺もちょっと意外だったんだよな」
みく「Pチャンも?」
P「うん。……あぁいや、勿論ユッキじゃダメ、なんてことでは無いんだけどな?」
4 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:19:54 ID:
A2G
P「今回に関しては……先方のイメージに合いそうな子で、最初に声かけてみたのがあいつだったって話なんだけど。それでも、あんなに積極的に返事されるとは思ってなくて……」
みく「分からないもんだにゃ」
唯「そうかなー。ゆいにはわかるよ? ファッションショー、すっごく良いじゃん!」
みく「それはそうだけど」
唯「きれいな服着てー、色んな演出入ってー、ライトきらきらで、すらーってランウェイを歩くの! カッコいいよねぇ…」
みく「た、確かに……!」
唯「女の子だったら、絶対憧れるモン! ゆっきーもそうだった、ってことじゃないの?」
P「……そう、なのかな」
唯「ゆっきー、どんな服着るのかな!」
みく「カジュアルな感じ? 原宿系とか」
唯「超ポップじゃん! アリヨリのアリ!」
みく「フォーマルなのだと……スーツスタイルとか! 友紀チャン手足長いし、似合いそうだにゃ!」
唯「あぁー! それ良いかも! かぁーっこいいー!!」キャー
P「……はいはい、あんまり騒ぎすぎないの。一応関係者とは言え、今日の君らはお客さんなんだから」
みく「はーい」
5 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:23:25 ID:
A2G
唯「プロデューサーちゃん、ゆっきーのとこ行くんでしょ?」
P「え? ああ、うん。行くけど」
唯「着いてっても良いかなっ! ゆっきー早く見たい!」
P「んー……」
みく「えっ、着いてくの?! ステージ観に行くのに!?」
唯「ゆい、ファッションショーの控え室にもキョーミあるし。みくちゃんは、見てみたくないの?」
みく「そりゃあ、ちょっとは興味あるけど」
P「……なら、ちょっと確認取ってみようか。事務所の同僚ってことで、入って良いか聞いてみるわ」
唯「いぇーい! よろしくお願いしまーす☆」
みく「もう、調子良いんだから……」
P「………。」
――
―
6 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:26:44 ID:
A2G
【控え室前】
P「…」
P「……ふぅーー」
P「……」
P「………よし」
みく「いや早く入れにゃ」ガチャリ
P「あ ちょ」
唯「なにキンチョーしてんの?」
P「ほら、その なんか、心の準備が……」
唯「んん~? 変なのー」
みく「友紀チャン、いるかにゃあ?」
唯「おーいゆっきー?」
友紀「あ! プロデューサー、来た?」
P「……ッ、」
7 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:28:43 ID:
A2G
友紀「……って、あれ? みくちゃんに、唯ちゃん?」
唯「わぁー!! すっごーーい!」
友紀「ちょ、えっ?」
みく「おぉ~! キレー!」
唯「なにコレなにコレ! ドレスじゃん?! ヤバ、めっちゃきれい、ヤッバーい!!」
友紀「え、え? 待って待って、なんで2人がここに?」
唯「えっへへー。ゆっきーの応援!」
みく「オフ合わせて、みんなで友紀チャンのステージ見に来たのにゃ!」
唯「ゆいたち、もう冬休みだもんねー☆」
友紀「あー……なるほど、そういうことかぁ」
みく「飛鳥チャンとあーにゃんも、もう少ししたら着くと思う!」
友紀「マジで!? そっかぁ……みんなって、みんな来てくれるんだ!」
8 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:32:31 ID:
A2G
唯「そんなことよりさ! ゆっきーヤバくない?! まじヤバいって!」
みく「唯チャン、さっきから"やばい"ばっかりにゃ……」
唯「だって、ヤバいじゃん! すごーい!」
友紀「そ、そう? こういうの詳しくないから、よく分からなくって……」
唯「めっちゃきれいだし、超カッコいい!」
みく「うんうん! ドレス、すっごく似合ってるのにゃ」
友紀「あはは、ありがと」
唯「これ着てショーに出るんだぁ……! いーなーいーなー! ゆいもこういうのやりたいなー!」
友紀「お。なら、唯ちゃんも出ちゃう? なんちゃって」
唯「はい! 出たーい!」
友紀「ネクストバッター、飛び入り参加の大槻選手! 背番号、41!」
唯「うぇーい♪」
みく「いやいや、流石にそれはムリでしょ……。ね、Pチャン」
P「…」
9 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:34:23 ID:
A2G
みく「あれ、Pチャン? もしもーし」
P「……あぁ、はい」
みく「話聞いてた? 唯チャンにムリだよって、ちゃんと言ってあげなきゃ」
P「お、おう。それはちょっと無理だぞ、唯」
唯「ですよねー。ちぇ」
友紀「まぁ、またの機会だね。唯ちゃん」
唯「うん! 次は絶対ゆいがやる!」
10 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:36:04 ID:
A2G
友紀「プロデューサーも、お疲れさま! 予定より、来るの早かったね?」
P「そう、だな。2人も連れて来てたし……」
友紀「そっか! なら、最後の確認しに行っちゃおっか」
P「あ、うん」
友紀「でね? 行く前に、これなんだけど」
P「花?」
友紀「そう! 花飾り、頭に付けてほしくって!」
P「……俺に?」
友紀「うん、お願い! 自分じゃ上手くできないんだ」
P「いや でも、そういうのって衣装さんにやってもらう方が……」
友紀「プロデューサーが良いの!」
P「えぇ」
友紀「……だめ?」
P「……いいよ、分かった。貸して」
友紀「はーいっ」
11 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:38:30 ID:
A2G
みく「……Pチャン、どうしたんだろ。なんかボーっとしてたのにゃ」ヒソ
唯「だねー。きっと、ゆっきーに見惚れちゃってたんだよっ」ヒソヒソ
みく「それはそれで大丈夫なのかにゃ……?」ヒソソ
P「……あ、あれ。けっこう難しいなコレ」
友紀「まだー?」
P「ちょ、ちょい待って、なんか角度が……」
友紀「はーやくー♪」
唯「見て見て、手こずってる! ウケるんですけどー!」ヒソヒソ
みく「動揺しすぎでしょ…」ヒッソリ
唯「何のお花なんだろ」ヒソ
みく「バラかなぁ? 夕美チャンとかならすぐわかるんだろーけどにゃ」ヒソソ
唯「なんかアレだね。ドレスで頭の飾り触ってるの、結婚式みたい!」
みく「あー、えーっと……ベールアップ、だっけ。 にゃふふ、確かに」
唯「きれいだなー、ゆっきー…」
12 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:41:43 ID:
A2G
P「よ、よし。これで、どうだ……」
友紀「……ん、オッケ! 完璧!」
P「ふぅ……ムズかった…」
友紀「ありがとね! ばっちりストライクだっ」
P「はいよ」
友紀「2人とも、お待たせ!」
みく「ごちそう様にゃ」
友紀「へ? なんか食べてたの?」
唯「こっちの話だよ~」
友紀「?」
P「……」
13 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:44:56 ID:
A2G
友紀「ま、良いか。それじゃあたしたち、本番前に最終チェックあるからさ」
みく「そうなんだ」
友紀「ゴメンね? 折角楽屋まで来てもらったのに……」
みく「良いの良いの! 急に押しかけたのはこっちだから」
唯「ゆっきーのこと、客席からちゃんと見てるから!」
みく「行ってらっしゃいにゃー!」
友紀「うん! じゃ、演出家さんのとこ行こう!」
P「…おう」
――
―
14 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:46:55 ID:
A2G
友紀「やー、ビックリしたよ! プロデューサーだけかと思ってたもん」
P「どうせならサプライズでと思って、秘密にしてた。悪いな」
友紀「うん、充分サプライズだった!」
P「みんなで行こうって声掛けて、誘って回ってたのは唯」
友紀「そっかそっか、唯ちゃんらしいや」
P「見に行きたいって最初に言い出したのも、唯なんだけどな。みんな、けっこう乗り気なもんで」
友紀「ふふ。オシャレさんたちが多いからね」
15 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)19:50:13 ID:
A2G
P「……やっぱりさ。こういうファッションショー、女の子は興味あるんだな、って」
友紀「そうかもね」
P「ちょっと意外だったっていうか? 好みとか、把握してたつもりになってた、っていうか」
友紀「え? あぁ……ほら、女子の趣味って、男の人にはイマイチわかんなかったりするって言うし、別に良いんじゃない? よくわかんないけど」
P「考えてみたら、今までファッションとかそっち系の仕事は、他の子にやってもらうのが多かったっけ」
友紀「うん……んん? まぁ、唯ちゃんとか?」
P「ごめんな、今まで気付いてやれなくって」
友紀「……へぁ?」
P「次からは優先してお前に回す……なんてことはしてやれないけどさ。もうちょっと配分考えるように……」
友紀「ちょ、待って ストップストップ」
P「おん?」
16 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:12:31 ID:
A2G
友紀「なんか、イマイチ噛み合ってない気がするんだけど。プロデューサー、さっきから何の話してんの?」
P「何って……お前もオシャレに興味あったんだな、って話だけど」
友紀「あたしの話してたの!?」
P「他に誰の話するんだよ」
友紀「事務所のみんなのことかと思ってたよ?! え、待って待って! あたし、そんなこと言ったっけ?!」
P「言ったっていうか……ほら、今回の件、やたら即答だったでしょ」
友紀「……あー」
P「あんなにやる気出すなんて、正直思ってなかったから。やりたい仕事だったのかな、って思って」
友紀「やりたいって言われれば……うーん……」
P「それに、さっきみくと唯から教わった。女子はこういうのに憧れるもんだ……と」
友紀「あ、憧れ……。いやぁ、あたしは別に、そこまででは」
P「という訳で、今後の仕事も、こういう方向性のを増やした方が良いのかな、なんて」
友紀「ま、待って待って! なんか話の着地点おかしいよコレ!?」
P「え? おかしい?」
17 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:17:38 ID:
A2G
友紀「あたし、別にファッション興味あるわけじゃないからね?」
P「えっ」
友紀「……あっ?! ち 違う、そうじゃない! こんな良いドレス着て言うことじゃない! 今の無し!!」
P「あ はい」
友紀「えーっと、ちょっと待ってね……。そう、興味無い訳でもないけど、そこまででもないっていうか……」
P「??」
友紀「普通だよ、普通! 特に変わり無く、人並みに興味あるってだけだから!」
P「……ユニフォームを普段着にしてる女が、人並み……?」
友紀「さ、最近はそうでもないでしょ! ちゃんとしたのも着てるもん」
P「そうだっけ」
友紀「そうだって! ていうか、仕事でオシャレする話と私服はまた別の話じゃない?!」
P「……む、それもそうか。すまん」
友紀「必要以上にあたしの株落とすのやめてよ!」
P「半分は自爆では……」
友紀「うるさーい! プロデューサーのばかー!」
18 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:21:53 ID:
A2G
友紀「はぁ、はぁ……」
P「ご ごめんなさい」
P「えぇっと……つまり、俺が思ってたのは勘違いで、ファッション系の話題に特別興味が湧いてたからではない、ってこと?」
友紀「そうだね……そういうことかな」
P「そうだったのか……」
友紀「勘違いしすぎ……サイン見間違えにも限度があるよ」
P「うぐっ」
友紀「全くもう、どうしてこんなことに……」
P「……ごめん」
友紀「まぁ、あたしにも原因あるか……はぁ……」
19 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:25:25 ID:
A2G
P「……じゃあ、あの時なんであんなにやる気だったの」
友紀「あぁ、それねぇ」
P「あのやり取りが、言ってしまえば今回の原因なんだけど……」
友紀「……ファッションショー、興味が無い訳じゃないんだよ? これもホント。やってみたいなって気持ち、少しはあったけど」
P「…」
友紀「でもそれはあんまり関係無くて……なんだろ。それとは別に、今回はちょっと気合入れてたっていうか」
P「はぁ」
友紀「うーんと。何て言ったら良いかな……」
友紀「……アイドル、頑張ろって。そう思ってたからさ」
P「頑張る…」
20 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:30:33 ID:
A2G
友紀「こないだ、ドームでLIVEあったじゃん?」
P「……おう」
友紀「色々あったけど……大成功だったし、あたしもすっごく楽しかった。全力出して、やりきったなって思えた」
友紀「ずっと夢だったドームのマウンドに立ててさ。アイドルになった時に立てた目標も叶っちゃって。……なんか、これ以上無いな、最高だなって思って」
P「…うん」
友紀「でね? 終わった後に、ちょっとだけ考えたの」
友紀「あたし、これからどうしよう、って」
P「…ッ、」
21 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:34:44 ID:
A2G
友紀「特別な場所でやったLIVEは、確かに特別な思い出になった」
友紀「でも、これが最初で最後なのかな。これでもう、ドームには立つのはおしまいなのかな」
P「それは……」
友紀「……あたし、そんなの嫌だよ。できるんなら、またやりたいもん」
友紀「ドームだけじゃなくって……始球式のお仕事とか。歌って踊って、応援して、声援を返してもらってさ」
友紀「これまでいっぱいやってきたことも、もっとたくさんやりたい。新しいことにもどんどんチャレンジして楽しみたい、気持ちいいって感じてたい」
友紀「そしたらいつの日か、またみんなと一緒にLIVEできる。みんなを、ドームに連れてってあげられる。でしょ?」
P「……貪欲だな」
友紀「へへっ、言わなかったっけ? あたし、けっこう欲張りなんだ」
友紀「だから、アイドル頑張りたいな、頑張らなきゃな……って。そう思ったの」
友紀「あたしは、まだやれる。アイドルとして、もっと強くなれる。強くなる!」
22 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:37:14 ID:
A2G
友紀「で、ちょうどその時振られたのが今回のお仕事の話だったから、」
P「迷わず即答、と」
友紀「そう! ……まぁ、ちょっと勘違いさせちゃったみたいだけど。あはは……」
P「なるほどな……」
P「……おっけ。うん。理解したよ」
友紀「ホント!?」
P「ああ、勘違いしてて悪かった。お前のその気持ちと志、確かに聞き届けたから」
友紀「聞き届けられちゃった」
P「でもそういうことなら、この仕事回したのもあながち間違いじゃあなかった、ってところかな」
友紀「そうだね。グッドタイミングだったよ」
23 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:40:22 ID:
A2G
友紀「みんなも見に来てくれたみたいだし。ドーム公演も終わって、ひと回り成長した新しいあたしを、お披露目するからさ!」
P「新しい友紀、ね」
友紀「そうそう! いつもとはちょっと違う雰囲気で、カッコよくキメて、自分を魅せる!」
友紀「言うなれば……姫川友紀、第3シーズン開幕! ってところかな」
P「はは、そっかそっか。それは楽しみに……」
P「……ん? 第3?」
友紀「うん」
P「新しくなったんなら、シーズン2じゃないのか」
友紀「ううん。3で合ってるよ?」
24 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:41:46 ID:
A2G
友紀「だって……あたしの最初のシーズンは、もう終わっちゃってるから」
P「……あぁ、そういう」
友紀「そういうこと」
25 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:45:26 ID:
A2G
友紀「神様は残酷だ……って、誰かが言ってた。でも、野球の神様は、最後まであたしを見捨ててはいなかった」
友紀「終わったと思って、1度は諦めてた夢だったけどさ。拾い集めて、最初に思ってたのとはちょっと違うカタチにして、今度は叶えることができた。プロデューサーに、拾ってもらったおかげでね♪」
友紀「でも、これで終わりにするつもりもない。アイドルとしてだったら、あたしはまだまだ、もっと走れる!」
友紀「だから、今のあたしは、第3シーズン! これからの姫川友紀は、ひと味違う!」
P「……そうか」
友紀「昔のあたし・昨日までの自分ともまた違った、新しいアイドルゆっきーとして、勝負していくんだよ! 今日のショーは、その第1歩!」
P「そうだな。ここでまた違った一面を見せられれば、これからの仕事にもきっと繋がるよ、きっと」
友紀「うん! 絶対成功させて、次に繋げてみせる!」
P「頑張ってこい!」
友紀「はい!」
26 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:47:01 ID:
A2G
友紀「……って、言いたいところなんだけど」
P「…っととと。これ以上、まだ何か引っ掛かることあったか……?」
友紀「あたし、まだプロデューサーから聞いてないんだけどなー?」
P「何を」
友紀「ドレス、どう?」
P「……ぉ」
友紀「こういうの初めて着るからさ、自分じゃよく分かんないんだよ」
友紀「みくちゃんと唯ちゃんからは褒めてもらえたけど、肝心の人からはまだなんだよなぁ」
P「…そう、だっけ」
友紀「どうかな? 似合ってる?」
P「……」
友紀「ちょっと、なんか言ってよぉ」ブー
27 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:49:53 ID:
A2G
P「……あの」
友紀「んー?」
P「その、あんまり良かったから、さっきは言葉出てこなかったっていうか。ゴメン」
友紀「ふーん。そっか」
P「あと、面と向かって言うのがなんかハズくって、つい」
友紀「……ぷっ、ふふっ、なに照れてんの!」
P「あーもー、うるっさい。言うタイミング失ってたら、此処に来てこれだ……」
友紀「はやくはやく! どう思ったのか、聞かせて!」
P「はいはい……」
P「……事前に写真で見てたやつよりも、実物の方が断然良いな。スタイリッシュで、ちょっぴり大人で……だけど、快活な印象も残ってて。友紀にぴったりだ」
友紀「……うん」
P「似合ってる。綺麗だよ、友紀」
友紀「……えへへ、ありがとっ!」
28 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:53:46 ID:
A2G
友紀「うーっし! やる気、出てきたぁ!」
P「そりゃよかった」
友紀「やっぱりさ。あたし、プロデューサーに言ってもらえるのが、1番嬉しいな!」
P「……そりゃ、よかったな」
友紀「いつも、ありがとね! やる気とパワー、すっごく貰ってる」
P「お、おう……」
友紀「今年最後の天王山、カッコよくばしーっと、かっ飛ばしてくるからさ! 今日は特に、いっぱい褒めてほしいな!」
P「……分かった、分かったって」
友紀「へへ! 約束だからね? 今日の夜は、忘年会も兼ねた打ち上げ! ビールでも飲みながら……感想、たっくさん聞かせてね!」
P「分かったから! ほら、もう本番行け?! な?」
友紀「はーいっ♪」タタ
P「あ、こら! ランウェイでは、走るんじゃないぞー!?」
友紀「わかってるよー!!」
タタタ…
29 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:55:09 ID:
A2G
P「……はぁ やれやれ」
P「ま、言いそびれるよりは、伝えられただけマシか…」
P「なーにがカッコよく、だよ」
P「お前はもう、十分強くてカッコいいっつーの。ばーか」
おしまい。
30 :
◆uMEAzbBMSc 2018/12/30(日)20:57:59 ID:
A2G
おわり。ぷちコレに絡めたお話でした
イベント納め川書き納め友紀。ドームの話もしたかったのでちょっとだけした
よいお年を。
おーぷん2ちゃんねるに投稿されたスレッドの紹介です
元スレ:
姫川友紀「モデルのお仕事? ファッションショー!?」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1546164463/
歌:島村卯月(CV:大橋彩香)、渋谷凛(CV:福原綾香)、本田未央(CV:原紗友里)、佐藤心(CV::花守ゆみり)、三村かな子(CV:大坪由佳)
日本コロムビア (2019-01-23)
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