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P「八年後の伊織」伊織「また一人で言ってるわ…」


1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:57:06.32 ID:7gF+w7Kn0
P「おはよう、伊織ちゃん」

伊織「おはよ」

P「なんだよ、いおりんそっけないな」

伊織「ふぁぁ、眠いのよ…」

P「そっか、じゃあもうひと眠りしようか」

伊織「そうね…」

俺と伊織はあと二日で結婚してから五年たつ
最近朝の挨拶もマンネリ気味になってきた

ちなみに伊織はアイドルを俺と結婚をするときにやめてしまった
それと同時に俺も765プロをやめることにした
それから俺は別の業種へ転職し、伊織は主婦しつつ二人でつつましく暮らしている

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:57:56.73 ID:7gF+w7Kn0
伊織「今日は何時くらいに帰ってくるの?」

P「そうだねー、七時くらいかな」

伊織「わかったわ、いってらっしゃい、頑張ってね」

P「いってきまーす」

よくお嬢様育ちの伊織は俺の安月給でやりくりしてくれていると思う
毎日おいしい料理を作ってくれるし
料理以外の家事もしっかりこなしてくれる
俺にはもったいないくらいの嫁さんだ

出会った頃は、すごくわがままな子だと思ったんだけどな
人って一緒に暮らしてみないと分からないようなことがあると驚かされる

そういえば伊織前もってたうさちゃんの人形持ってないな…
そんなことをふと思ったがたいして気にもとめず夜には忘れてしまっていた

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:58:30.79 ID:7gF+w7Kn0
P「ただいまー」

伊織「あら、おかえりなさい」

P「うわっ!なんでスーパーアイドル伊織ちゃんが家にいるの!?」

伊織「あんた怒るわよ…」

P「はは、ごめんよ」

伊織「じゃあ夕飯にしましょうか」

P「いいにおいだなーおいしそう」

伊織「にひひっ
   さぁ、いただきます」

P「いただきます」

こんな風に毎日二人で夕飯を食べる
食べ終わると二人で片づけて
二人でリビングでくつろいで眠たくなると眠る
そんな毎日の繰り返し

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:58:47.38 ID:7gF+w7Kn0
いつも通り今日も片づけた後二人でリビングでゆっくり休んでいた
その時さっきのうさちゃんのことを思い出したので伊織に聞いたみた

P「そういえば伊織うさぎのぬいぐるみもってないよな、いつからだっけ?」

伊織「そうね五年くらい前かしら…」

P「なんで持たなくなったんだ?」

伊織「話したことなかったけ?まあ大したことじゃないわ」

P「たぶん聞いたないと思う、まあ大したことないならいいか…」

伊織「そうよ、いいじゃない」

詳しくは聞き出せなかったが
大したことではないみたいなので、まあいいか
と思いそのままその会話は終わってしまった

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:59:05.23 ID:7gF+w7Kn0
次の日

P「おはよう、でこちゃん」

伊織「またそんなこと言って!」キィー

P「はは、ごめんごめん」

このあといつものように朝食をとり会社へと出かけた

明日は結婚記念日なので会社の帰りに
伊織へのプレゼントを買うのを忘れないようにしよう
さてプレゼントは何にしようか?そんなこと考えているうちに会社についた

上司「明日の休み結婚記念日だったね。どこにいくんだ?」

P「家でゆっくりしようと思ってますね」

同僚「いいなー。しかも奥さん元アイドルですもんねー」

上司「そうだったな、うらやましいなうちのと変えてくれよ」

P「はは、今は普通の人ですから」

そんな事をいいながら仕事をし、就業時間が終わり会社を出た

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 01:59:44.49 ID:7gF+w7Kn0
伊織へのプレゼントなににしよう…
最近指輪やバッグなんか高価なブランド物はあんまり欲しがらないし
服といっても俺あんまセンスないしな
相手が喜ぶような贈り物って難しいって改めて思う

とりあえずデパートに来てみたのはいいけど
どのフロアでなにを買うかなんて決まってない
結婚五年目の記念日に贈るもの
伊織が喜んでくれるもの
これというものが決まることなく
デパートの中をうろうろし続け一時間以上たっていた

なにがいいんだろう?そんなことをずっと考えていたら
ふと自分の中にあることがひらめいた
そして俺はすぐに電話を取り出し伊織にかける

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:00:15.10 ID:7gF+w7Kn0
P『もしもし、伊織?』

伊織『うん、そうだけど?』

P『明日一泊で出かけるから、準備しておいて!』

伊織『はぁ?いきなりなに言ってんのよ!?』

P『いいから、いいから、じゃあ今から帰るね』

伊織『ちょっと待ちなさいよ!一体どこ行くのよ?』

P『それはまあ明日のお楽しみで、はは』

伊織『はは、じゃないわよ!』

P『じゃあねー』

こうして電話を切った俺はデパートを出る前に
目に付いたものを買って帰ることにした

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:00:34.78 ID:7gF+w7Kn0
P「ただいまー」

伊織「ちょっと!いきなり泊まりに行くってどこへ行くのよ!?」

P「まあまあついてからのお楽しみだよ!」

伊織「えっ!ちょっと待ちなさいよ…」

P「さぁ明日は早いから早く寝よう」

伊織「あーもう!わかったわよ!おやすみ!!」

そして次の日

P「おーい出発するよ起きて」

伊織「うーん…ほんとに早いわね…」

P「早く準備しちゃおうか」

伊織「はいはい…」

そして俺たちは車に乗って目的地へと向かった

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:01:20.35 ID:7gF+w7Kn0
伊織「結局どこ行くのよ?」

P「まあお楽しみで」

伊織「はぁ…」

そして俺たちは目的地へ着いた

伊織「ここって私たちが新婚旅行で来た旅館じゃない」

P「正解です」

伊織「懐かしいわ、五年ぶりくらいね…」

P「全然変わってないな」

伊織「そうね、うれしいわ」

P「さあ入ろうか」

伊織「ええ」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:01:59.47 ID:7gF+w7Kn0
荷物を持って旅館の受付へ向かう

P「どうもー」

女将「いらっしゃいませ、お名前の方伺ってもよろしいでしょうか?」

P「あの、予約はしていないんですけれども…Pと申します」

女将「P様ですね本日はキャンセルがでておりますのでお泊りになれますよ」

P「じゃあお願いします」

伊織「ちょっと予約してなかったの!?」コソコソ

P「昨日の夜思いついてさ…」

荷物を預け部屋に案内される
その部屋は偶然にも五年前と同じ部屋だった

P「あの時と同じ部屋だ…」

伊織「すごい偶然ね」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:02:25.84 ID:7gF+w7Kn0
そして俺と伊織はその部屋で夕食を食べそのあとゆっくり過ごすことにした

P「なんでだろう?
 五年前と同じ部屋で同じ人といるはずなのに全然違う気分なんだよな…」

伊織「そうね、私もよ以前来た時よりもくつろげる気がするわ」

P「不思議だな…」

伊織「ええ…」

P「そういえばもう一つプレゼントがあるんだ」

伊織「あら、うれしいわね」

P「はい、五年間ありがとう、これからもよろしく」

伊織「これって、うさちゃんの?」

P「そうだよ、そのブローチちょっと子供っぽいかな?」

伊織「にひひっ、そんなことないわ
   ありがとう」

P「いえいえ」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:03:06.39 ID:7gF+w7Kn0
伊織「私がうさちゃんを持たなくなったわけだけどね…」

P「うん」

伊織「私が小さい頃ね
   家にはほとんど家族はいなくて執事やメイドしかいなかった
   遊び相手がいなかったの…
   だからうさちゃんだけが友達だったのよ
   それからも五年前までずっとうさちゃんを持ち歩いていたわ
   さみしかったのよね
   うさちゃんが怪我したりした時は泣きながら直したりもしたの
   それくらい大事な子だった
   もちろん今でもあの子は大切に部屋に置いてあるわ
   でも持ち歩いてはいないでしょ?」

P「ああ、知ってるよ」

伊織「それはね
   私が小さい頃さみしかったなんて言えるくらい
   意地なんか張らなくても向き合える人に会えて
   その人と一緒に暮らして
   その人に大切にされてるってわかるから
   さみしさなんてあるわけないのよ

   だからこれからはうさちゃんは部屋でお留守番ね…」

P「そっか」

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:03:42.11 ID:7gF+w7Kn0

伊織「でもブローチはうれしいわよ
   うさちゃんは好きだからね、にひひっ」

P「よろこんでもらえてうれしいよ」

伊織「わ、私もあんたにプレゼント買っておいたのよ…」

P「ほんとか!?ありがとう!!」

伊織「はい…感謝しなさいよね」

P「おう!」

伊織がくれた包みを開けてみると時計が入っていた

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/14(水) 02:04:45.88 ID:7gF+w7Kn0

P「これ高いんじゃないのか?」

伊織「たしかに高いけどずっと使えるものよ
   何度も買い替えるよりいいじゃない!」

伊織「いい?時計っていうのはね………」

伊織は得意げな表情で時計の魅力を語っているが
俺はあまり詳しくないので正直よくわからない
でもその顔は楽しそうで
俺はその顔をずっと見ていたかったから話を遮らなかった

伊織は最後にこう言った

伊織「その時計にはこのあたしが特別におまじないをしておいたのよ!
   あんたが今が大好きだって躊躇などしないで言える
   そんな風に時間を刻むようにね、
   だから大切にしなさい」

最後に、にひひっと笑い時計の話は終わった
こうして結婚五年目の夜は更けていった

明日からの俺の一分一秒がもっと大切なものになると思える
俺の残りの時間に伊織がおまじないをかけてくれたから

終わり



元スレ: P「八年後の伊織」伊織「また一人で言ってるわ…」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331657826/


[ 2018/10/04 02:55 ] アイマスSS | TB(0) | CM(0)
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