2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:05:31.70 ID:
/vUcHzGy0
ありす「鳥に使われてるハーブの香りは……バジル、レモングラス、タイム、それと」
雪美「ローズマリー……それと…ニンニク……」
ありす「わかるんですか?」
雪美「ペロ……鼻が効く……だから…わかる……」ナデナデ
ペロ「みゃおーん♪」スリスリ
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:06:25.96 ID:
/vUcHzGy0
ありす「それはどちらかというと犬の適正な気が……けど、本当に凄いんですね」ナデナデ
雪美「うん……ペロ…凄い……英会話も…出来る……」ナデナデ
ありす「本当ですか?」
雪美「……うそ……」グゥーッ!
ありす「あっ」
雪美「……ほんと……」カァッ
ありす「誤魔化さなくたっていいんですよ?」
雪美「……ペロ……がまん……!」キュウッ
ペロ「みゃうっ」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:07:07.90 ID:
/vUcHzGy0
バン!
光「メインディッシュの参上だぞ、二人とも!」コトッ
ありす「あ、出来たんですね」
雪美「…鳥の丸焼き……」キラキラキラキラ
光「ペロちゃんもお腹ペコペコだろ。よく頑張ってくれた!」ナデナデ
ペロ「にゃふぅ」ゴロゴロ♪
ありす(よかった、光さんには本当のことは伝わってないみたい)
光(雪美ちゃんを待たせたのは悪いなぁ。もう始めないとだな)
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:09:00.19 ID:
/vUcHzGy0
光「えっと、飲み物は……」
雪美「私が…注いだ…………えへん……」
光「仕事が早いなぁ。じゃあ、鳥の切り分けはアタシがやろう!」
ありす「そのまえに、やるべきことがあるんじゃないですか?」
光「……あ、そっか! 雪美ちゃん、音頭とってくれるか?」
雪美「……いや……」
ありす「え?」
雪美「ありすも…光も…ペロも…一緒にしたい……」
ありす「……ふふっ、そうですか。じゃあ、せーので行きましょう。ハッピークリスマス」コチン
光「ハッピー・クリスマス!」コチン
雪美「ハッピー…クリスマス……」コチン
ありす「ペロさんとは、素振りだけで……えい」コチン
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:27:42.58 ID:
/vUcHzGy0
ペロ「ふにゃああああ〜〜〜!」ビクンビクン!
光「うわわわわっ! ペロちゃんが空腹で大変なことに!?」
雪美「いいよ……もう……ごはん……」
ペロ「ふにゃおんっ、ふにゃおぉんっ♪」スリスリ
ありす「鳥、タマネギ使ってないですよね?」
光「君のくれたメモ通りに作ったから大丈夫だよ。あのレシピ、簡単でいいね!」ザクザクブチブチ
ありす「オーブンがあって助かりました。……それにしても、手際いいですね」
光「時は金なり。そう教えてくれたのは君だろ? はい、中継お願い」スッ
ありす「……どうも。雪美さん、ペロさんにどうぞ」スッ
雪美「ありがとう……ペロ……あーん……」スッ
・
ペロ「ミャウ。……うぅぅるるるぅぅ〜〜♪」スリスリ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:40:44.51 ID:
/vUcHzGy0
光「何て言ってる?」
雪美「味の……宝石箱……やー……」
ありす「ペロさんはテレビっ子さんなんですか?」
光「ふ、ふふ、そうか……アタシの鳥の丸焼きはミシュラン並か、そうかそうか……ふふふふっ……!」
ありす「自分に都合良く解釈するの、やめてください」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:42:48.76 ID:
/vUcHzGy0
光「よし、アタシも食べるぞ! 次はありすちゃんのパスタだ……あむっ♪」パク
ありす「良かった。まだ伸びてません」パク
雪美「……美味しい……」パクパクパクパク
ありす「あ、こっちはタマネギ使ってるから、ペロさんに食べさせないでくださいね?」
雪美「うん……」
光「美味しいなぁ、ボンゴレって言うんだっけ?」
ありす「ええ。今日のために練習しました。本当はイチゴ入れたかったんですけど……」
ペロ「ひっ!」ビクン
雪美「ペロ……? こわいの……何が……?」
光「ケーキがあるからな。イチゴが二人の好物で必殺技なら、最後までとっておくべきだろう! はいサラダ!」コトッコトッコトッ
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:43:45.35 ID:
/vUcHzGy0
ありす「はむ、しゃく……手で千切ったから、手作りドレッシングがよく馴染んでますね」
雪美「私が……千切った…ぷちぷち……」
ありす(レタス千切るジェスチャーしてる……)
光「一玉もやってくれてありがとね。雪美ちゃんは根性あるなぁ!」
雪美「ふふ……」クス
ありす「……あの」
光「ん、もちろんこのパスタも、イタリアンパセリがカラフルで美味しいよ? 分業して料理するの、けっこう楽しいね!」
ありす「いえ、……どうも。一品物も多くありますから、そっちも楽しみましょう?」
ありす(私のの感想も欲しいとか、……すっと言えるようになるのが、来年の課題かな……)
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:46:22.70 ID:
/vUcHzGy0
光「そうだね。うーんっ、麗しきメロンと生ハム〜〜!」パクッ
光「……あれ?」
雪美「おいしい……でも…あまり…甘くない……」モキュモキュ
ありす「海外のメロンを使いました。甘さ控えめで、野菜感覚で食べられるでしょう?」
光「不思議な味というか……キュウリみたい!」
ありす「メロンも瓜ですからね」クスッ
雪美「光……」クイクイ
光「うん?」
雪美「ペロに鳥……もっとちょうだい……?」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:48:01.37 ID:
/vUcHzGy0
光「了解っ! ……って、二人とも鳥を食べてないじゃないか」
ありす「美味しいのは最後にとっとく主義ですから」
雪美「必殺技は…最後にする……光が言ってたこと……」
光「うーん……嬉しい限りだけどさ、冷えちゃうから。それにその、感想が欲しくって!」
ありす「……なら、いただきますね。あむ」
雪美「ふ、はふっ」
光「よし、アタシも……あむ、あちちっ、はふっ」
光 雪美 ありす 「「「…………」」」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:48:44.08 ID:
/vUcHzGy0
光「プリプリだ!!」
ありす「プリプリです! プリプリでじゅわじゅわです!」
雪美「濃い……鶏の旨味……じゅわって…広がって……一回噛むと……倍になる………じゅわー………!」
ありす「これならペロさんだって、あそこまで言います!」
光「ちょっと待ってて、レモン果汁とか取ってくる! ほかに必要なのある!?」
雪美「タバスコ…ある……?」
ありす「辛いの大丈夫なんですか?」
雪美「ううん……けど…きっとそれも美味しい………だから…試したい……」
光「OK! ちょっと待っててねっ!」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:49:58.96 ID:
/vUcHzGy0
………………
…………
……
数時間後
雪美「――うん……そう…そう…ゆっくり揺らして……」
光「ふむふむ。で、全部のカップに順番に少しずつ、だよね?」
雪美「上手……」
光「教えてくれる人が巧いと、な!」コポポポポ
雪美「ふふ……」
光(次はアタシが教えられるようになることを目指さなきゃ……なっ)
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:50:31.53 ID:
/vUcHzGy0
ありす「ケーキ、切り終えましたよ」
光「わぁい! さぁ、デザートタイムだ!」
雪美「イチゴ……いっぱい………!」キラキラキラキラ
ありす「クリームにイチゴペースト、スポンジに乾燥イチゴ、勿論果肉のイチゴも入ってます」フフン
光「まさにイチゴの大将軍! 選んでくれたPも、こっちに来て欲しかったものだ」
ありす「……わかりますけど、言いっこなしです。遅れるだけみたいですし」
光「う……ごめんなさい。そしていただきます!」ぱく
雪美「いただきます……」ぱく
ありす「私も」ぱく
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 14:58:28.61 ID:
/vUcHzGy0
光「……う、う、美味い……説明不要っ!」ワナワナ
ありす(旬だとか保存がいいとか、理由付けが冒涜になる破壊的な味わいです。プチンと潰れる食感の楽しさ、軽やかな酸味、まるで、まるで……!)
雪美「…………!」パクパクモグモグ
光「あれ? ありすちゃんの分、イチゴ少なくないか?」
ありす「え!? ……あ、本当ですね」
雪美「……私たちに……多い方……分けてくれた……?」
光「嬉しいけど、イチゴだって一番好きな人に食べてもらいたいと思うよ。アタシならそう考える!」ごろっ
光(自分を滅し、誰かの幸せの為に行動出来るその姿勢……正しくヒーローのそれじゃないか。アタシはこの娘から学ばなければ!)ジーン
ありす(あわわ、ど、どうしましょう。今更『先につまみ食いしちゃいました』なんて言えません……)アセアセ
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:00:44.42 ID:
/vUcHzGy0
雪美「…………」じっ
光「ええと、どうかした?」
雪美「イチゴ……一番好きなの……ありすじゃない……」
光「ありすちゃんは日本では二番目なのか?」
ありす「なんで唐突に分母が大きくなったんですか?」
雪美「……私も…イチゴ……好き……すごく……」
光「そうか、君が日本一イチゴ好きなアイドルだったか……!」
ありす「あの、勝手にインフレさせたいでくれませんか」
光「なら、そんな君にも食べてもらうべきかなっ」ごろっ
雪美「ううん……いい……」
光「え?」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:01:14.08 ID:
/vUcHzGy0
雪美「光も……イチゴ……好きになって…欲しい……だから……いらない……」ごろっ
ありす(あ、光さんの所に帰っちゃいました)
光「む、そうなのか……ってことは、ありすちゃんももしかしてそう……すまない! 押し付けがましかった!?」
ありす「い、いえ、イチゴを譲って貰ったのは嬉しいですし。お返しします」ごろっ
光「結局、元の鞘に戻ってしまったな……」
ありす(き、気付いたらなんとかなってました。後で雪美さんにきちんとお礼を言いましょう)
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:01:55.95 ID:
/vUcHzGy0
ありす「じゃあえっと、お茶、いただきますね。んく、んく」
光「ん、んっ♪」
雪美「……んっ……んっ……ごく……」
ありす「すごいですね……マスカットみたいに爽やかです」
光「これをよく飲んでるって言うのなら、雪美ちゃんが羨ましいなぁ」
雪美「うん……うれしい……ママの……好きなお茶……」
ありす「あ……」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:03:57.65 ID:
/vUcHzGy0
光「そっか。素敵な趣味のお母さんだね」
雪美「うん……来年は…一緒にしたい…パパも……ママも一緒……」
光「なら、沢山お仕事しないとだな」
雪美「……どういうこと……?」
光「時は金なり。それが正しいなら、逆にお金で時間を買えないかなーって思って。……出来ないかな?」
ありす「……簡単に言わないでください」
光「む、無理かな?」
ありす「……そこまでは言わないけど……。けど、働いてれば得られたお金を失うだけじゃなくて、信用も失うんですよ?」
雪美「……それも…がんばれば…払える……?」
光「熱血だな、それ。……それならアタシ、手伝いたいな!」
ありす「……わかりました。随分生々しい、精進する理由が出来ちゃいましたね。お金のため、ですか」
光「けど、一緒に過ごしてみたいだろ。……違う?」
ありす「……いちいち確認取らないでください」
光「ええっ。怒られなきゃダメ!?」
ありす(……来年はみんなでだけじゃなく、父も母も、……お父さんとお母さんも招待して、ですか)
ありす(……親の分まで稼いで超えろ、なんて、何だか光さん好みの展開ですね。……なんで私、ワクワクしてるんだろう)
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:04:32.55 ID:
/vUcHzGy0
光「あ、そうだ。Pの分、ラップしとくね。買ってきた当人が食べられないのは可哀想だ」
ありす「この寒い中、並んで買ってくれたんですよね。どんなお礼をしてあげましょうか?」
雪美「……あっためてあげる……」
ありす「そのお茶を飲んでもらうとか?」
雪美「それも…する……それと……ぎゅーってする……みんなで……」
光「なるほど、おしくらまんじゅうか!」
ありす「何で納得するんですか」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:05:01.17 ID:
/vUcHzGy0
雪美「うん……おしくらまんじゅう……押されて……なくな……」キュウウ
光「うんうん! 押されてなくなっ♪」キュウウ
ありす「い、今始めなくたって……ああもうっ!」キュウウ
雪美「ぎゅー……」ほかほか
光「ぎゅー♪」ほかほか
ありす「ぎゅ、ぎゅー……」ほかほか
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:07:53.28 ID:
/vUcHzGy0
ありす「……温いですね」
光「ああ、温いぞ。二人ともな」
雪美(ぽかぽか……お日様みたい……すやすや…………ダメ……起きてたいのに……)
ペロ「ふひゃあぁ……」ふにゃーご
雪美「あぅ……ペロも……眠い……?」クシクシ
ありす「確かに、いい時間ですよね、もう」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:09:32.29 ID:
/vUcHzGy0
光「ありすちゃん、ちょっといい?」ヒソヒソ
ありす「なんですか?」ボソボソ
光「雪美ちゃん、もうキツいみたいだし。念のためクリスマスソング歌うの繰り上げて……いいかな?」
ありす「……いいですよ。雪美さん、そろそろ歌いましょうか」
雪美「じゃあ…みんな……手……繋いで……」ギュッ
光「伴奏いる? 無いけど」ギュッ
ありす「いりませんよ。私たちなら。そう思いません?」ギュッ
光(そういうとこ、格好いいなぁ)「そうだね。じゃ、せーの!」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:10:11.90 ID:
/vUcHzGy0
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
森に林に 響きながら
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:12:05.51 ID:
/vUcHzGy0
ペロ「ニャにゃにゃにゃん、にゃーにゃーにゃー♪」
光「そうか、ペロちゃんも歌ってくれるか……!」ナデナデ
ありす「ありえません……。……いいえ、聖夜の奇跡、ってことにしてあげます」
雪美(JASRAC…申請中……? ペロ……何の話……?)
ペロ(ふにゃーご)
おわり
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/28(月) 15:13:01.95 ID:
/vUcHzGy0
遅刻でしかもや・お・い申し訳ありません。LMBG黒髪ロング三人衆でした。公式では雪美→光の呼称は「光さん」ですが、これまでのセリフと比較して違和感を感じたので、申し訳ありませんが「光」で統一してます。依頼出してきます。
佐城雪美(10)
南条光(14)
橘ありす(12)
前作
モバP「黒い髪とLMBGと初対面」
SS速報VIPに投稿されたスレッドの紹介です
元スレ:
モバP「黒い髪と聖なる夜とそれぞれが出来ること」
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