ヘッドライン

P「うちのアイドルが、ヴァンパイアガールだった……」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:18:48.43 ID:5Jx6CsAV0

【Pの家】

ガララッ

響「……おじゃましまーす」

ソロリソロリ

P「ぐがー……ぐがー……」

響「えへへっ、よく寝てるみたいだぞ……♪」

シュルシュル……

響「おおっ……、意外と良いカラダしてるんだな、プロデューサー」

響「……じゅるるん」

響「それじゃあさっそく……いただきまーす♪」

かぷっ

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:25:14.80 ID:5Jx6CsAV0

響「ちうちう」

P「……んっ……?」

響「ごく、ごく……ちゅるちゅる……ぷは」

P「んあ……なんだ……? なんか、痛……」

P「!?」ガバッ

響「あ」

P「ひ、響!? 何やって……」

P「えっ、ていうか俺、裸!?」

響「うぎゃー! どどどうしよう、起きちゃったさー!」

P「……よ、夜這い? ……そんな、ちょっと心の準備が……」モジモジ

響「よばっ……ち、ちち違うもん! このヘンタイプロデューサー!」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:34:25.02 ID:5Jx6CsAV0

P「……なるほど。響はヴァンパイアガールだったんだな」

P(いきなりそんなこと言われても、って感じだが……しかし、この目……)

響「う、うん……ごめんね、今まで黙ってて」

P「それで、夜な夜な見境なく人間の血を吸ってると……」

響「見境なくじゃないさー。どうしても喉がカラカラになったときだけだし、人間の血を吸ったのもこれが初めてだぞ」

P「そうなのか? すまないな、漫画とかのイメージがあって」

響「当たり前でしょっ! 意識に個人差はあるけど、男の子の血を吸っていいのは……――なときだけだもん」

P「え、なんだって?」

響「な、なんでもないさー……あはは」

響(異性の血を吸っていいのは、「きゅんっ!」ってなったことがある相手だけなんて、言えないぞ……)

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:41:18.72 ID:5Jx6CsAV0

響「っていうか、プロデューサーは信じてくれるの? こんなお話」

P「……当たり前だろ、俺は響のプロデューサーだぞ」

響「……ぷ、プロデューサー……」

P「アイドルのことを信じてやれないで、何がプロデューサーだ……ちょっとビックリはしたけどな」

響「ううっ、自分……、プロデューサーに着いてきてよかったぞっ!」

ガッ

P「うわっ!?」

グラ

P「ちょ、ちょっと……いきなりガッとやるんじゃない」

響「あ……ごめんね。こうなってるときは、ちょっと理性とんじゃってて……えへへ」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:49:04.71 ID:5Jx6CsAV0

響「……」ジッ

P「……」

P(響の瞳がいつもと違う……ルビーみたいに真っ赤に光って、薄暗い部屋の中だっていうのに、ギラギラ輝いてる)

P(すごい力で押し倒されてるこの状況が、本当は恐ろしい事態のはずなのに……なんだか心惹かれてしまうな)

響「……あう……」

たらー

P「……よだれ、垂れてるぞ」

響「あっ、う、うう!」ゴシゴシ

P「血、吸いたいのか?」

響「べ、別にっ! もう大丈夫さー、さっきもちょっとだけ吸ったし……」チラ

P「……遠慮することないさ、好きなだけ吸えばいいよ」

響「……い、いいのっ?」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 22:56:25.14 ID:5Jx6CsAV0

P「そうしないと、生きていけないんだろ?」

響(別にそんなことはないけど……)

響「う、うん。実はそうなんだっ」

P「じゃあ、吸っていいさ。俺なんかで、響の力になれるなら……」

響「……っ……」

ぎゅっ

P「……よしよし」ポンポン

響「ごめんね……」

P「謝る必要なんて、ないよ」

響「……自分、一生……プロデューサー以外の血、吸わない……」

P「ははは……それなら俺も、頑張ってレバー食べて鉄分取らないとな」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:03:40.81 ID:5Jx6CsAV0

響「……そ、それじゃ……いただきまーっす」

ちゅっ

P「……っ」

P(首筋に、響の唇の感覚がっ! ゾクゾックするでこれ!)

響「ちうちう……」

P「な、なあ……」

響「んぐっ……なあに?」

P「俺、別に死ぬわけじゃないよな?」

響「だいひょうぶ、しょんなに、いっぱいは……吸わないぞ……」

P(……あ。ちょっと……クラクラするような……)

コク、コク……

響「ぷはっ……ごちそうさま」

P「も、もういいのか?」

響「うんっ! 今日はこれくらい。ありがとねっ、プロデューサー!」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:09:27.19 ID:5Jx6CsAV0

響「血を吸うのも……、子分を作ったり、ただ喉潤すためだったり、いろいろ種類があるんだけどね」

P「そうなのか……」

響「うんっ。でも、今はこれくらいでいいさー。プロデューサーを子分にもしないぞ」

P「思ってたより、大したことないんだな。もっとこう、体ごとバリバリ食ったりはしないのか?」

響「なにそれっ!? 自分、そんなことしないしー! プロデューサーは漫画の見すぎだぞ……」

P「わ、わるい……響はそんな子じゃないよな」

響「そーだよっ! ……それに、自分だけいっぱい吸っちゃったら、不公平だもんねっ」

P「え? それってどういう……」

響「なんでもないっ! えへへ……」

ひびパイア編 おわり

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:16:09.41 ID:5Jx6CsAV0

【765プロ事務所】

P「……」カタカタ

P(あの夜、響は意味深なこと言ってたな……。自分だけいっぱい吸ったら不公平、だとかなんとか)

P(もしかして……、身近なところに、他にもヴァンパイアガールがいたりして……)

P「なーんてな。ふわああ……」

P「よし、ひと段落着いたし……休憩がてら、ちょっと仮眠するか」

P「さてと……ソファ、ソファっと……」

P「……って」

美希「……すぅ、すぅ……」

P「美希……、またこんなところで寝てるのか」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:23:24.18 ID:5Jx6CsAV0

P「ほらほら、起きろ起きろ」ペシペシ

美希「んむ……やー……」

P「女の子がこんなところで寝るんじゃない。体痛めるぞー」

美希「……むにゃむにゃ……」

P(このままでは俺が眠れないな。よし、ここは心を鬼にして……)

P「ごほん……ん、ん……」

スゥ……

P「こら美希っ! また寝坊してっ!!」

美希「ふぇっ!?」ビクッ

P「もう遅刻よ、ち・こ・く!! いい加減にしなさいっ!!!」

美希「ごごごめんなさいなのっ、律子……さんっ!」

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:29:59.72 ID:5Jx6CsAV0

美希「……あれ? 律子、さん……おっぱいちっちゃくなった?」

P「おはよう、美希」

美希「?? ハニー? 律子さんが、ハニーになっちゃったの?」

P「俺は律子じゃなくて、お前のプロデューサーだよ。ほらほら、立った立った」

美希「え、えっと……はいなの」

スクッ

P「はい。それじゃ、代わりに俺はここで寝るから……おやすみ……」

美希「おやすみなさいなの……」

もぞもぞ……

P「…………ぐがー……ぐがー……」

美希「……? ……えっと……」

美希「……」

美希「!」ピコン

美希「だっ、だまされたの!」

48 :Pはレバー食べてるからいくら血を吸われても平気です 2012/08/15(水) 23:36:19.18 ID:5Jx6CsAV0

美希「ちょっとハニー、そこはミキの場所だよっ! どーいーてー!」グラグラ

P「……やー……なのー……」

美希「ハニーがそんなこと言っても、ゼンゼン可愛くないって思うなっ!」

P「……zzz……」

美希「もうっ……! ……でもなんか、動いたらもう眠くなくなっちゃった」

美希「レッスンまでまだいーっぱい時間あるし……」

美希(これはもしかしてもしかすると……ハニーとイチャイチャするチャンスかも!)

美希「ハニーがいけないんだよ~……ミキのこと、だましたりするから……♪」

コソコソ……

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:42:40.15 ID:5Jx6CsAV0

美希「はーにぃ♪」ピト

P「ん……zzz……」

美希「……でも、なにしたらいいんだろ? 寝てるハニーにくっついても、その先がわかんないの」

美希「いつもはハニーが止めちゃうから……。あれ? ミキがいつも、ハニーにしたいことってなに?」

美希「……」

美希「…………!」ボッ

美希「そ、それはないの! そういうのはやっぱり、起きてるときじゃないと~……やん」モジモジ

美希「……ちら~り」

P「……ふごっ……むにゃむにゃ」

美希「……な、なんかヘンなカンジ。寝てるハニーを見てると、ミキがミキじゃなくなっちゃうみたい……」

ゴクリ

美希「なんだか、ノドもカラカラなの……」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:50:01.96 ID:5Jx6CsAV0

のワの「吸っちゃえよ」

美希「えっ、誰?」

のワの「チウチウシテー」

美希「ちうちう吸う……何を?」

のワの「」スゥ……

美希「消えちゃった……」

美希「……なーんてね! ミキは本当はわかってるの。今こそ、アレを吸うチャンスってカンジ!」

美希「パッと舞って……へんし~ん!」

くるくる パッ

美希「そうなの! スーパーアイドルは世を……えっと、シノビ姿? ニンジャ? ……ま、いっか」

美希「とにかく! ミキの正体は……なんとなんとなんと!」

美希「ヴァンパイアガールだったの! あは☆」

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/15(水) 23:59:49.31 ID:5Jx6CsAV0

美希「ハニーの血……いただきますなの♪」

ソロソロ……

P「……zzz……」

美希(発見! おいしそうな男の子! な、なんだか良いニオイ……)

美希「じゅるるん……も、もう我慢できないのっ!」

かぷりっ

P「んっ……」パシン

美希「あたっ。もう、ミキは蚊じゃないの……」

美希「……ちう……ちう……」

ドキドキ…

チラ

P「……んおっ……ぐおごごご……」

美希「~♪ ちゅうちゅう……」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:06:45.85 ID:/h1EqWLB0

美希「ぷはぁっ。……は、ハニー、起きてないよね?」

P「……zzz……」

美希「やったやったやったぁ! 男の子の血、初めて吸っちゃった!」

美希「これでミキも、立派な女吸血鬼なの!」

美希「えへへ♪ それにしても~……ハニーの、血ってばぁ……」

美希「……」

美希「意外とマズイの」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:09:30.76 ID:eyDeIT4N0
マズイのかよっ!

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:11:13.50 ID:aFIgElcR0
ワロタ

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:15:04.08 ID:/h1EqWLB0

美希「もっともっと、甘~い生クリームみたいなのを想像してたの……」

美希「ハニー、もっとちゃんとしたもの食べないとダメだよ? もう、ハニーひとりの体じゃないんだからね?」

美希「もっといっぱい吸いたいとこだけど……、ミキ的には、もうお腹いっぱいってカンジ」

美希「血を吸うのは、たまにでいいかなぁ……。冷蔵庫でなんか探そーっと。お口直ししなきゃ」トテテ

がちゃ

美希「……なーんにもない! お茶も、おにぎりも、イチゴババロアすらないのっ!」

美希「ちょっとハニーっ!!」グラグラ バシバシ

P「うがっ!? いたた、いた……な、なんだ!?」

美希「ミキがこないだ取っといた、イチゴババロアはどこ!? ケーキは!?」

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:20:05.11 ID:/h1EqWLB0

P「何言って……美希、それ全部、さっき食ってたじゃないか……」

美希「えっ?」

P「ほら、そこら中にゴミが散らかってるだろ」

ゴチャア……

美希「……そうだったの。てへ☆」

P「まったく、そそっかしい奴だな……そんなことで俺の眠りを覚ますとは」

P「っておい!? お前、その格好……!」

美希「あっ」

P「……」

美希「へ、変身解くの忘れてたの……」

P(いつもより青白い肌、真っ赤に燃える瞳……、そして、マイディアヴァンパイア……)

P「……美希、お前も……ヴァンパイアガールだったのか……」

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:27:57.23 ID:/h1EqWLB0

美希「も? ミキ以外にも、誰か知ってるの?」

P「あっ、いや……まあちょっとな」

P(響と約束したんだった。あまり自分の正体のことは他言しないように、って)

P「ごほん! そ、そんなことより……俺の血、吸ったのか?」

美希「う……。……うん……」

P「やっぱりか……道理で体がだるいと思った。寝てる間に勝手に吸うなんて、もうこれっきりにしてくれよ」

美希「ごめんなさいなの……」

P「……まあ、反省してくれたならいいよ」

美希「はっ、反省してるの! だから、その、キライに……」

P「これくらいのことで、嫌いになるわけないだろう。……正直に言ってくれて、ありがとな」ポンポン

美希「! ハニー……」

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:35:13.02 ID:/h1EqWLB0

P「今度から、ちゃんと言ってから吸うように。気付かないうちに貧血になってたら、体が持たないからな」

美希「はいなの! ……でも、いいの?」

P「しかたないさ。こうでもしないと、生きていけないんだろ?」

美希「? そうなの?」

P「そうなの? って……お前自身のことだろうに。まあ……、それも美希らしいっちゃ美希らしいか」

美希「ハニーがそう言うなら、そうなのかもねっ! あは♪」

P「はは、なんだか適当だな……それで、今日はもう吸わなくてもいいのか?」

美希「うん。ハニーの血、おいしくないんだもん」

P「……そ、そうすか」

美希「もっともっと、いっぱい甘いモノ食べたほうがいいと思うなっ! 血がぜーんぶ、イチゴソースになるくらいっ♪」

P「無茶言うな……」

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:41:34.54 ID:/h1EqWLB0

ぐ~

美希「甘いモノの話したら、お腹減っちゃった」

P「ちょっとフリーダムすぎじゃないですかね」

美希「なんかなんか~、今ミキね、すーっごく、甘いモノが食べたいってカンジ!」

P「甘いモノか……例えば?」

美希「えっとね、具体的に言うとぉ~、ケーキとか……、あと、ケーキとか?」

美希「あの赤くて甘酸っぱ~いのが乗ってると、さらにグッドなの♪」

P「わかったわかった、イチゴが乗ったショートケーキな。……まだちょっと時間あるし、買いにいくか!」

美希「うんっ!」

みきパイア編 おわり

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:49:46.52 ID:/h1EqWLB0

【765プロ事務所】

ガチャ

貴音「……はぁ、はぁ……おはようございます、プロデューサー」

P「ああ、おはよう貴音。……ってどうした!? 顔色が悪いぞ」

貴音「……いえ、なんでもありません。私は、至って健康で――」

P「なんでもないってことはないだろう、熱でもあるんじゃ……」

ピト

貴音「っ! ふ、触れないでくださいっ!」

パシッ!

P「っ……!」

貴音「ぁっ……も、申し訳ありません! ああ、私はなんということを……」

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 00:56:16.74 ID:/h1EqWLB0

P「い、いや……俺の方こそすまない。気安くさわるような真似をしてしまったな」

貴音「……いえ、あなた様は、何もお気になさらずに……手をあげるつもりでは、なかったのです……」

P「具合が悪いなら、今日のスケジュールは無しにするか? 幸い、レッスンだけだし……」

貴音「いいえ! 四条の家の人間として、これしきのことで休むなど許され――」

ふらっ

貴音「っ……!」

P「お、おいおい、大丈夫か!?」ガシッ

貴音「だ、大丈夫、大丈夫ですから……お願いです、これ以上……」

P「これ以上?」

貴音「……なんでも、ありません……」

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:01:53.13 ID:/h1EqWLB0

P「やっぱり病院に行こう。とても普通の様子には見えないぞ」

貴音「……たしかに私は、ある種の病を患っている、と言えるかもしれませんが……」

貴音「一般の病院では、きっと……これを治すことはできないでしょう……」

P「そうは言ってもな……」

貴音「……わ、わたくしはっ……!」

ぐ~ギュルギュルギュル……

P「……」

貴音「あの、その、私は……えっと……」カァァ

P「えー……あの、貴音? もしかして、今こうなってるのって」

貴音「いっ、言わないでくださいませ! 決してそんな、空腹だから、などということだけが理由では……!」

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:06:13.52 ID:/h1EqWLB0

貴音「……う、うう……」

P(両手で真っ赤になった顔を抑えてる。かわいい)

P「……ごほん! つまり、そうなんだな? まったく、無理なダイエットでもしてるのか? 貴音らしくもない」

貴音「だいえっとなど、そのようなつもりはないのですが……」

P「何か食べに行こう。とは言っても、空腹にいきなりラーメンとかは重いか……」

貴音「らーめん……じゅるるんっ」

だらー

P「……ラーメンでいいか」

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:11:43.93 ID:/h1EqWLB0

【ラーメン屋さん】

コト……

貴音「……ごちそうさまでした」

P「お、おい、まだ半分も減ってないぞ?」

貴音「申し訳ございません……やはり、食欲が……」

貴音「……調理をしていただいたお店の方にも、なんとお詫びしたらよいか……うぅ」

P(泣いている……そんなにも、ラーメンを完食できなかったことが悔しいんだな)

P「ほ、ほら、店員さんも困ってるから……とにかく、出よう」

貴音「う、うう……はい……」

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:19:36.20 ID:/h1EqWLB0

―――
――


P「……落ち着いたか?」

貴音「はい……見苦しいところを、お見せしてしまいましたね……ぐすっ」

P「そんなこと、気にしなくていいさ。……なあ、何があったんだ?」

貴音「……そ、それは……」

P「無理にとは言わないが……俺でよかったら、話して欲しい。少しでも、貴音の力になりたいんだよ」

貴音「プロデューサー……」

P「……まぁ、俺なんかじゃ頼りないかもしれないけど」

貴音「いえ、決してそのようなことは……でしたら、語らせていただきます」

P「……」

貴音「あなた様は……、吸血鬼なる者の存在を、信じますか?」

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:26:47.57 ID:/h1EqWLB0

P「……吸血鬼?」

貴音「お化けや妖怪と呼ばれる……人外、異形の者達のうち、そのひとつ。……その存在を信じますか?」

P「……」

P(……響、美希……あの子たちのことを人外だとは、決して言いたくはないが……)

P「信じるよ。それは、間違いなくいる。俺たちのすぐ近くに……」

貴音「……」

P「……ど、どうした、そんな驚いた顔して」

貴音「いえ……、実に自信ありげに宣言するものですから、私、少々驚いてしまって……ふふっ、ふふふ」

P「わ、笑われるようなことか? そんなにおかしな言い方をしてしまったかな」

貴音「可笑しくなどありません……。私はただ……、あなた様の、真にあなた様らしい、そのお姿に……」

貴音「心から……、安堵してしまったのですよ」

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:34:03.75 ID:/h1EqWLB0

P「……この話をし始めたのも、その体調不良に関係してるんだろ?」

貴音「はい……あなた様は、全てお見通しのようですね」

P「そんな大それたもんじゃないよ。ただ、貴音はお化けが苦手な怖がり屋さんだったからさ」

貴音「あ、ああ、あなた様っ!? なぜいきなり、そのような……!」

P「はは、そう恥ずかしがるなよ」

貴音「は、恥ずかしがるなど……もうっ」

P「そんな貴音が……、なんでもない雑談で、こんな話をするわけがない、と思っただけさ」

貴音「……そのとおりです。あの……あなた様?」

P「どうした?」

貴音「今から見るもの……その全てから、目を逸らさないでいただけますか?」

P「……あ、ああ」

P(な、なんだ? 急に、貴音の雰囲気が変わった)

サァァ……

P(……これは、やっぱり……)

130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:38:14.92 ID:/h1EqWLB0

 ザァ…… 
        ザザァ……


貴音「……」

P(……空気が冷たい。貴音を中心に、地面に落ちた木の葉が、渦を巻いている……)


 バサッ バサバサッ…… 
              キー キーキー!


P(……こうもり? なんでこんなに、たくさん――


ゴォォオオ! ブワッ!


P「!! か、風が……! げほ、ごほ……」

P「お、おい、貴音! そっちは、だいじょう……ぶ……」

P「!?」

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:44:55.76 ID:/h1EqWLB0

貴音「……」

P(……透き通るような蒼い肌、水滴が零れ落ちるほどに、濡れたまつ毛……)


貴音「あなた様……」

ギロリ

P「……っ」


P(ルビーのように、そして炎のように燃える瞳が……怖いくらいに、俺の心を掴んで離さない……)

P(息が出来ない、目が離せない。油断したら、食われてしまう……!)


貴音「……驚きましたか?」


P(そして……、黒と赤を基調にした、ロリータ・ドレス……マイディアヴァンパイア……)

P「……貴音、やっぱり……、お前は……」

貴音「……そう、私は……」


貴音「ヴァンパイアガール、だったのです」

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:51:08.83 ID:/h1EqWLB0

貴音「あの……、あなた様……?」ジッ

P(だが、呑まれてはいけない! 響や美希とは違う、吸血鬼の恐ろしさを感じたって……、そんなもの関係ない!)

P(俺は……この子の、プロデューサーなのだから!)

P「……ああ、信じるよ。貴音は、吸血鬼なんだな」

P「それで……、血が吸いたくて、たまらなくなっていたんだ」

貴音「……ふ、ふふ、ふふふふ……♪」

P「……お、おい……?」

貴音「そのとおりです♪」

ヒュンッ…… ガッ!

P「ゴフッ!」

P(んなっ、なんて力だ……!? 少しガッとやっただけで、地面に叩きつけられ――

貴音「私は、もう辛抱できないのです。あなた様の匂いは……、これでもかと、私の心をかきたてます……じゅるるん」

P「ひぃぃ」

142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 01:58:35.69 ID:/h1EqWLB0

メリメリ……

P「いっ、痛っ……」

貴音「よ、よろしいでしょうか? よろしいですね? も、もう私、はっきょ、発狂寸前なのでしゅ」

P「わ、わかったわかった……わかったから、ちょっと手の力を緩めてくれ」

貴音「こ、これは失礼を……真に申し訳御座いませ――

ぐ~ぎゅるぎゅるぎゅるグゴゴゴゴ……!

P「……」

貴音「……」ぽっ

P「は、はは……また腹の虫が鳴いてるな……」

P(……なぜ、俺はさっきまで、貴音のことを恐れていたんだろう。どんな姿になろうと、正体がなんであろうと……)

P(目の前にいる少女が、あの、心優しい貴音であることに……、違いはないのに)

P「ほら、俺は抵抗しないから……いくらでも吸ってくれ」

貴音「いくらでも?」ピク

144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:02:33.19 ID:/h1EqWLB0

P「ああ。とは言っても、もちろん死なない程度に――

ガブリっ!

P「!?」

貴音「」ズゾゾゾゾゾ

P「お、おおっ、おおお……」シワシワ

貴音「」ジュルルルルル

P「……は、はぁあ~ん……」

シュワシュワ……

145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:04:04.58 ID:cmLcJ94c0
P枯れたw

147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:06:41.21 ID:/h1EqWLB0

P「あ、あ……」ピクピク

貴音「~♪ ちうちう……」


P(俺の見える世界が、闇に包まれる)

P(暗転していく、俺の意識が……、かろうじて最後にとらえたものは……)

P(嬉しそうに血を吸う、貴音の最高の笑顔だった)

P(ははは……アイドルの笑顔が、最期に見られるだなんて……、プロデューサー冥利に……尽き……)

150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:13:11.24 ID:/h1EqWLB0

―――
――


P「ほあっ!」ガバッ

貴音「あ、あなた様! ……ああ、良かった……目が……!」

P「え? こ、ここは……あの世?」

貴音「い、いいえ、ここは間違いなく現世ですよ」

P「現世……ということは、生きてるんだな!? よ、よかった……!」

貴音「あなた様……本当に、申し訳ありませんでした……」

ズサッ……

P「お、おい、いきなり土下座なんて……ちょ、ちょっと説明してくれ。俺はあのあと、どうなったんだ?」

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:19:05.86 ID:/h1EqWLB0

P「……つまり、ミイラ寸前になったが、貴音がなんとかかんとかして蘇らせてくれたんだな?」

貴音「はい……」

P「不思議なもんだな……そんな力まであるのか、ヴァンパイアガール」

貴音「もちろん、個人によって出来ることに差はありますが……この程度のことならば、私ならば出来ると踏んでおりました」

P「ん、ということは、今までやったことはなかったのか?」

貴音「ええ。なにせ、蘇らせるには、たいえ……」

P「?」

貴音「……な、なんでもございません」ぽっ

158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:25:55.46 ID:/h1EqWLB0

P「随分、顔色が良くなったじゃないか」

貴音「ええ……、あなた様のおかげです。このご恩は、決して忘れません……」

P「そんなに畏まらなくてもいいさ。こうして今は、俺も元気になったことだしな!」

貴音「……ふふ、ふふふ♪」

P「貴音がそうして、笑顔を取り戻してくれて……本当に嬉しいよ。やっぱりお前には、笑顔が一番よく似合う」

貴音「……」

P「……な、なんか言ってくれ。さすがに臭かったか?」

貴音「いいえ……あなた様はやはり、私にとっての……、銀の弾丸のようだと、思っただけでございます」

P「え? どういう意味だ?」

貴音「ふふっ……私を、ハッピーエンドに導いてくれる存在、ということですよ♪ 真の意味で……」

P「……?」

161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:31:29.37 ID:/h1EqWLB0

P「よし、それじゃあそろそろ、帰ろうか。随分暗くなってしまったしな」

貴音「はい……」

ぐ~

貴音「……」

P「……よし、帰りにもう一回、ラーメンでも食べにいくか! 奢るぞ」

貴音「申し訳ございません……」

P「今なら、完食できそうか?」

貴音「はい! それはもう、何杯でもいけそうな気がいたします!」

P「はは……て、手加減してくれよ」

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:36:46.97 ID:/h1EqWLB0

テクテク

貴音「~♪」

P「……」


P(もう貴音は、いつもの元気を取り戻したようだ。見た目も服装も、今ではごく普通の人間そのものだ)

P(……しかし……)


貴音「? どうしたのですか、あなた様? そのように見つめて……」


P(しかし、しゃなりしゃなりと歩くその姿に……、俺は不思議と、いつもよりずっと強く、心が惹きつけられてしまっていた)

P(これも、ヴァンパイアガールが持つ不思議な力のひとつなのだろうか?)

P(……いや、そんなこと言ったら貴音に失礼だな)


P「なんでもないよ。貴音は魅力的だな、と思ってさ」

貴音「まぁ、……あ、ありがとう、ございます……」

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:42:14.84 ID:/h1EqWLB0

貴音「い、いきなりそんなことを言うなんて……おかしな人ですね」


貴音(……ですが、そんなあなた様だからこそ……私は、発狂寸前にまで、心を狂わせてしまったのです……)

貴音(……恋の病……。ヴァンパイアガールは、この病を患ってしまうと……)

貴音(その心の渇きを潤すために、異性の血を激しく求めてしまうのですよ)


P「貴音、なんだか上機嫌みたいだな? ……ああそっか、ラーメン屋が見えてきたからか」

貴音「もうっ……それは、わざと仰られているのですか? あなた様は、本当に……いけずです」

P「ええっ? な、なんで……」

貴音「……それは……」


貴音「とっぷしーくれっとですよ、あなた様」

たかパイア編 おわり

169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:47:45.31 ID:/h1EqWLB0

P(世界には、俺の知らないことがまだまだたくさんある。人にしか見えないが、人ではない存在……)

のワの「ナデナデシテー」

P(……この生き物もそうだが、まあ今は関係ないから置いとこう)

のワの「!?」


P(ヴァンパイアガール……暗闇の中で魔性に目覚める、吸血鬼)

P(響、美希、貴音……俺はこの短い間に、三人のヴァンパイアガールに出会った)

P(彼女たちが普段、何を思って生きているのか? なぜ俺の血に、そこまでこだわるのか?)

P(それすらも、俺にはわからない。しかし……間違いなく、彼女たちはここに存在している。それだけは確かだ)

P(もしかしたら……あの子たち以外にも。ひょっとしたら……この事務所の人間の中に、他にもまだ……)

P(そんなことを思いながら、今日もアイドルプロデュースは続く。彼女たちのアイドル活動は続く)

P(人も、そうでない存在も……、みんなまとめて、笑顔にする。そんなアイドルを目指して……)

174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:52:59.82 ID:/h1EqWLB0

ガチャ……

あずさ「……あら、プロデューサーさん。おはようございます~」

P「ああ、おはようございます、あずささん」

あずさ「ふふっ、奇遇ですね、こうして事務所で会えるなんて……」

P「そうですね。普段は、竜宮小町とは活動範囲が違いますから……あれ? あずささん」

あずさ「どうしたんですか?」

P「……今日の朝食は、トーストにイチゴジャムでも付けて食べてきたんですか?」

あずさ「えっ……、ど、どうしてですか~?」

P「ははは、その顔を見れば、一発でわかりますよ。だって……」

176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:53:45.42 ID:/h1EqWLB0


「口元に……、真っ赤な跡が、残っていますから」


おわり


182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 02:55:45.53 ID:/h1EqWLB0
おわりです。お付き合いありがとうございました
三人が限界だったよ

さあ、みんなも生っすか01を買ってきゅんパイアを聴こう!

197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 03:24:11.30 ID:x5RStoXWi

普通にのワのいんのかよw

201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/16(木) 05:02:01.75 ID:q9gWgqPj0
お姫ちんえろい…乙!



元スレ: P「うちのアイドルが、ヴァンパイアガールだった……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1345036728/

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