2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 21:58:08.20 ID:
KjBWnTDw0
丸山「……」ボー
麻子「目は覚めたか?」
丸山「……」コクン
麻子「だめじゃないか、授業サボっちゃぁ」
丸山「……」
麻子「え?そりゃあ戦車道で単位は足りてはいるが……」
麻子「実際、私もそれが目的で戦車道始めたからな」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:04:09.16 ID:
KjBWnTDw0
丸山「……」
麻子「だからといって1年のうちからこんなところでサボってるのは良くないぞ」
麻子「そど子が五月蠅くなる」
丸山「……」
麻子「私?私は良いんだよ」
麻子「そど子には慣れてるし、それに私は……その、これでも勉強はできるからな」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:09:11.75 ID:
KjBWnTDw0
丸山「……」(尊敬の眼差し)
麻子(くっ……なんか自慢してるような感じで恥ずかしい///)
麻子(だが、後輩も私みたいな様になるのは見過ごせないな)
麻子(寝たりないが仕方ない……)
麻子「私も教室に戻るから、丸山さんも自分の教室に戻って授業を受けよう。な?」
丸山「……」
丸山「……」コクン
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:14:14.74 ID:
KjBWnTDw0
次の日
麻子「眠い……もの凄く眠い……」フラフラ
麻子「いつもの場所で眠らないと死ぬ……」
麻子「ん……あれは……」
丸山「……」スー
麻子「もう、いる……だと……?」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:18:50.52 ID:
KjBWnTDw0
麻子「起きろ、起きろ」ユッサユッサ
丸山「……」ノソッ
麻子「だから、サボったらダメだと、アレほど……」
丸山「……」
麻子「は?『私も結構勉強できます。』ってそういう問題じゃないだろ」
麻子(くそっ……これ以上、説得しても説得力のない私じゃあどうしようもないな)
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:22:59.37 ID:
KjBWnTDw0
麻子(だが、意地でもこいつを更生させたい……)
麻子(…………こうなったら)
麻子「分かった、こうしよう。私は明日から遅刻しないで授業に出る」
麻子「だからお前もちゃんとサボらず授業に出るんだ」
麻子「それでどうだ?」
丸山「…………」コクコク
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:26:48.07 ID:
KjBWnTDw0
麻子(ムキになったからといって無茶な約束をしてしまった……)
沙織「麻子どうしたの?何か考え込んで」
麻子「沙織、私が早く起きられるようにして、
なおかつ眠くならないようにするためにはどうすれば良い?」
沙織「無理」
麻子「だよなぁ」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:29:35.53 ID:/Ugj6RZS0
即答ww
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:30:02.09 ID:
KjBWnTDw0
沙織「前だけだったらまだしも、後のを合わせるとか無茶でしょ」
沙織「本当にどうしたの?」
麻子「まぁ……いろいろと」
沙織「教えてよー」
麻子「つまらないことだから」
麻子(とにかく、調べてなんとかしないと)
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:34:50.05 ID:
KjBWnTDw0
その次の日
沙織「麻子、戦車道の朝練も無いのになんか早くでなくちゃいけない
理由があったみたいだけどどうせ起きられてないだろうしなぁ」
沙織「麻子ー」
ドア「いません」
沙織「まさか……いない……?」
校門前
麻子「ふっ……調子が良すぎて早く来てしまった」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:39:09.36 ID:
KjBWnTDw0
麻子(まさか、寝る前に暖かいミルクを飲んで20分ほどのストレッチで身体をほぐして
寝るだけでここまでの成果があるとは……)
そど子「…………」ポカーン
麻子「ん?おはよう、そど子。どうした?鶏を見せられた赤い特命の男みたいになってるぞ?」
そど子「そんな……まさか……いや、そんなはずはないわ……」ブツブツ
そど子「あなた……冷泉さんよね?なんでそんなこんな朝早くにしゃっきりして……」
麻子「私は冷泉麻子以外の何者でもないし、それに」
麻子「生徒が朝早くから、学校に来るのは 当 然 だ ろ ? 」ドヤアアアアアアアアアアアアア
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:42:50.87 ID:
KjBWnTDw0
麻子(さて、なんとかブツブツ言って放心状態のそど子をスルーして授業を受けれたぞ)
麻子(朝なのに爽やかな気分だ。なんでもっと早くやらなかったのだろう?)
麻子(そういえば、丸山さんはちゃんと授業に出たのだろうか?)
麻子(あとで、確認しなきゃな)
桃『よろしい!ならば、戦車道だ!』
沙織「麻子ー!本当に朝から授業受けてたの?!」
麻子「ああ。その話は後でな」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:47:17.83 ID:
KjBWnTDw0
麻子「そこの1年生の……大野さん?ちょっといいかな?」
大野「アッハイ。なんですか、先輩」
麻子「なんて言うか丸山さんのことなんだが……」
大野「紗希ちゃんがどうかしたんですか?」
麻子「いや、その、今日はちゃんと授業出てたのかなって」
大野「え?なんで先輩が最近紗希ちゃんが朝授業に遅刻してたって知ってるんですかー?!」
麻子「い、いろいろあってな。そう、いろいろ。」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:51:18.07 ID:
KjBWnTDw0
大野「そ、そうですか。紗希ちゃんだったら今日は朝から授業に出てましたよ!」
麻子「そうか!それは良かった!」
大野「でも、この2日間、まじめな紗希ちゃんが遅刻するなんておかしかったんですよね」
大野「聞いても『授業より大事なことがある』とか良く分からないこと言ってましたし」
大野「そういえば聞くところによると先輩も朝は遅いって言うじゃないですかー」
大野「何か知ってるんですか~?」ニヤニヤ
麻子「さっきいろいろって言ったばかりだろ。同じ質問を2回繰り返すのはナントカっていうらしいぞ」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 22:55:43.73 ID:
KjBWnTDw0
大野「酷いなー。でも、それはそれとして紗希ちゃん、どことなく寂しそうでしたよ?」
麻子(ここで反応したら泥沼にハマるな)
麻子「そうか。だいたい分かった。ありがとう」スタスタ
大野「なるほどなるほどー」カチカチ
阪口「ん?あやちゃんからメールだ」
大野『佳利奈ちゃんはリアル百合って信じる?』
阪口「んー……」カチカチ
阪口『お前……頭おかしいんじゃねーの?』
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:00:47.82 ID:
KjBWnTDw0
麻子(しかし、寂しそうに見えたって……)
麻子(ナニか勘違いしてる大野さんの煽りかも知れないが……)
麻子(私のせいならちょっと嫌だな……)
麻子「丸山」
麻子「今日はちゃんと私は朝から授業に出たぞ?」
麻子「お前はどうだった?」
丸山「……」コク
麻子「そうか……ところで、放課後空いてるか?」
丸山「……」コク
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:05:30.95 ID:
KjBWnTDw0
優花里「お疲れさまです!みなさん!」
みほ「楽しかったね」
華「今日の練習は絶好調でしたね」
沙織「じゃあ、みんなでどこか寄って帰ろうか!」
麻子「あ、すまない。私は用事がある」
沙織「えー。ちょっと麻子。どうしたの?」
沙織「結局、朝のことも話してもらってないし」
麻子「そのうち話す。じゃあ!」シュッ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:09:53.50 ID:
KjBWnTDw0
麻子「待たせたな」
丸山「……」フルフル
麻子「じゃあ、行こうか」
アイス屋
麻子「え?なんで奢ってくれたかって?」
麻子「そうだな……ちゃんと私との約束を守ってくれたご褒美ってとこか」
39 :
宇津木ちゃんの彼氏はネトゲ民で一度もあったことないとか 2013/03/27(水) 23:13:45.87 ID:
KjBWnTDw0
丸山「……」
麻子「理由?サボってた理由なんて問いただされてもうっとうしいだけだろ?」
麻子「それにこれからはちゃんと授業にでるなら良い」
麻子「私も(できる限り)授業出るようにするからさ」
麻子「だから一緒に授業サボりはもう無いからな」
丸山「……」シュン
麻子(本当に寂しそうにした……だと……)
麻子(もしかして、この子……私のことを(先輩として)慕ってくれている?!)
麻子(接点がキャンプのときぐらいしか思いつかないけど何か慕われるようなこととかあったかな?)
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:18:52.64 ID:
KjBWnTDw0
麻子「丸山……お前がよければで良いがその……」
丸山「……?」
麻子「今度また、一緒に遊びに行かないか?」
丸山「……」パァァ
麻子「ありがとう。じゃあ、帰るか」スクッ
丸山「……」ボソボソ
麻子「ん?聞こえないな。もっと大きな声で言ってくれ」
丸山「紗希って呼んでください」
麻子「……分かった。よろしくな、紗希」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:21:22.10 ID:
KjBWnTDw0
大野(それ以来、戦車道の時間前などになると仲良くおしゃべり……)
大野(いや、遠目に見ると冷泉先輩しかしゃべってないように見えるけど)
大野(仲良くおしゃべりする2人が良く見かけられるようになりました)
大野(そんな2人を遠くから見て百合百合しぃと思う、私)
大野(『三次元に百合は存在しない。レズと百合は違う。それにアレは(義)姉妹愛だ』説を頑なに貫く佳利奈ちゃん)
大野(私たちの戦いはまだ始まったばかりです)
大野(どのみち2人の幸せを祈ります!)
おわり
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/27(水) 23:23:37.46 ID:
KjBWnTDw0
そど子「そう……冷泉さんあなた、あんな1年にたぶらかされてたのね……」
沙織「酷いよ、麻子……麻子の隣にいるのはいつも私のはずだったのに……」
おわれよ
元スレ:
麻子「目が覚めたら隣に丸山さんが寝ていた」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1364388905/
弐尉 マルコ
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