http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1539788831/
1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/18(木) 00:07:11.80 ID:
ar6VvWzY0
※キャラ崩壊してます
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/18(木) 00:07:53.28 ID:
ar6VvWzY0
湊友希那(初秋の風が撫ぜる歩道橋)
友希那(めっきり冷え込んだ夕闇の風)
友希那(今日も今日とて、今日が過ぎゆき陽が沈む)
友希那(いつ終わるとも知らないけれど、今日が確かに終わっていく)
友希那(ただなんとなく立ち止まった私は西の彼方の稜線へ視線を送る)
友希那(地方都市と呼ぶのも憚られる関東の片田舎。歩道橋から望むその街の寂れた景色は郷愁を呼び起こし、空っぽな私の胸を容赦なく殴りつけてくる)
友希那(生まれた街の景色と、数多くの美しき思い出と、それらを共にしたかつての仲間たち)
友希那(それと、誰よりも何よりも多く、私の中に存在する幼馴染の影)
友希那(どんなに手を伸ばしたってもう二度と届かないそれらが、私を完膚なきまで打ちのめす)
友希那(その途方のない寂しさと後悔に立ちすくむ。どれほど強く願っても消えてくれないそれらが私の足にまとわりついてきて、動けなくなる)
友希那(そのままどれくらい経っただろうか)
友希那(歩道橋の下を通り抜ける車の数を数えきれなくなったところで、ようやく私の足にまとわりつく幻想は消えてくれた)
友希那(空はもう暗い色で塗りつぶされていた)
友希那(ため息を吐き出して、私はひとり、家路と消すに消せない思い出を辿る)
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