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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2022/01/02(日) 22:24:13.13 ID:
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「今日から編入する生徒を紹介する」
地元にある女子校に通っている理由はなんとなくであり、強いて言うなら中学時代に仲の良かった友達が先に推薦でその女子校に進学することが決まっていたから自動的に自分もそこに決めたに過ぎなかった。
「どうも。皆さん、こんにちは」
毎日変わらない日々。退屈だけど、それ以上の安心感がその女子校にはあった。しかし、10代の若者はそれではいかんらしく、ある日突然、試練が訪れることとなる。編入生だ。
「この度は我々が通っていた男子校との統合ということでこの先お互いに気まずい思いをするかとは思いますが協調性を持って……」
聞いてない聞いてない聞いてない。男男男。
「……というわけで、みなさまどうぞ、これからよろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げる優男。謙虚な奴らしい。
顔を上げると困ったように微笑んだ。それは我々の遺伝子に刻まれて埃を被った『母性』に火をつける。認めたくない認めたくない。
「くっそ……所詮、あたしも女か」
寝耳に水。降って湧いたような話。それでも種の保存という観点から言えば我々女子高校生は目の前に良い男が居れば本能的に確保しようとしてしまうのだろう。当然、自分も。
これはそんな本能に抗って拗れてゆく物語。