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1 :
◆stww/BS79E 2016/05/16(月) 20:39:06.34 ID:
BpqPnqJ40
デレマスSSです。
地の文の百合的な何かのはずです。
2 :
◆stww/BS79E 2016/05/16(月) 20:40:17.45 ID:
BpqPnqJ40
1、ソファーの向こうのアイツ
アイツは、いつもウチがソファーでファッション誌を読んでると反対側に座ってる。
難しい顔をしてパソコンと向き合ってたり、ウチが読もうと思ったファッション誌を読んでたり……
プロデューサーは、アイツを『偉いヤツ』って言ってた。
話すことも無いし、別にジャマでもないけど……
アイツはファッションに詳しいらしいから……ちょっとだけ、ちょっとだけだけど気になっていたりする。
今日もアイツはウチの反対側に座った。
でも、いつもと同じじゃなくて、パソコンも雑誌も読まないで考え事をしてるみたいだ。
ウチは、雑誌のページより、アイツのことが気になってる。
今日は新しいパンク系ファッションの情報が書いてあるはずなのに……
「なぁ、少し時間いいか?」
それは、いきなりやってきた。
少し緊張しているような声が聞こえる。
その声の主を見ると、ウチの右目と視線が交わった。
アイツは、ウチに話しかけている。
少しだけ心臓がドキッと音を立てて、ウチの警戒心が総毛立つ
「な、なんだよッ」
つい、強い言葉で相手をけん制してしまう。
「おいおい、そんなに警戒しなくてもいいんじゃね?」
相手はさっきの声とは違う、余裕のある声になる。
たしかコイツは、プロデューサーとかと話してるときはこんな感じだった。
「お前、よくファッション誌見てるよな?」
む……
「お前じゃない!ウチは早坂美玲だッ!」
「ん…悪ぃ、じゃあ美玲。ファッション誌よく読んでるよな?」
すぐに名前で呼んできた。
まぁいいか。
「読んでちゃ悪いのか?」
「そういう意味じゃなくて、ここを見てくれ」
そう言うと、今日発売の雑誌のページをめくって見せてくる。
そこにあったのは、発売予定って言葉と一緒に載っていた……