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善子「優しい波が攫うまで」

1 : ◆XksB4AwhxU 2019/11/11(月) 10:00:35 ID:BwPhFJD2
下半身のない女の子が腕だけで動き回る音から「てけてけ」と呼ばれる妖怪──話を聞いたり自身を目撃した人の元へ3日以内に現れ足を奪うという噂。対処法は一切なく「バナナを枕元に置く」「噂を誰かに話す」等は全くの無意味。

真冬の北海道で電車に跳ねられ上半身と下半身が切断された女子高生が気温故に血管が一瞬で凍結し即死出来ない状態で必死に駅員へ「助けて.......」と救いを求めたことが噂の始まりと言われ、話によっては上半身のままどこかへ逃げたとも。

口裂け女同様当時は世間を騒がした噂だけれど、今となってはその名を知る若者は少なくて会話に出されることは無かったはずだった──。

「ひ、久しぶりだね」

真冬の沼津。
寝間着の津島善子が早朝の玄関を開けた先、下半身の無い松浦果南が足元からこちらを見上げてるのを目撃するまでは。




曜「貴女との空」side曜

1 : ◆XksB4AwhxU 2019/06/19(水) 14:12:20 ID:l68K/QBg
前回書いた善子「貴女との空」
盲目曜目線での作品になります。




善子「貴女との空」

1 : ◆XksB4AwhxU 2018/08/29(水) 10:52:38 ID:eokwBYbs
周りの視線が刺さる。
ヒソヒソ声は隠してるつもりでも、
耳は全てを拾ってしまう。
「化け物」
だと。

教室の空気は拒絶していた。
津島善子という存在を。
いえ、
「口裂け女である津島善子」を。

善子「……失礼したわ」

浦の星女学院の春、津島善子が最後に登校した日は桜が新入生を出迎えていた。

昔、口裂け女と呼ばれる存在が流行った時期があり、本当にいるのか不確かだったのに、目撃情報は相次いで小学校では集団登下校が当たり前に。

口が耳まで裂け、
大きなマスク、
赤いコート、
通りすがりの人に「私、キレイ?」と聞き、
「キレイ」と答えた人に「これでもかぁ!」と裂けた口を見せ、驚いた口を血で錆びた鋏で裂き、
「ブサイク」と答えた人に「お前も同じ目にあわせてやる!」と口を裂いて殺害する。




善子「堕天使は母乳に飢えているのか」

1 : ◆XksB4AwhxU 2018/05/29(火) 00:35:03 ID:g3vycfso
それは屋上での休憩中、壁にもたれて休んでいる私にルビィが話しかけてきた時から始まった。
ルビィ「ね、ねぇ善子ちゃん……」

善子「ヨハネ。どうしたの?息苦しそうよ?」

ルビィ「苦しいよ……だから」

善子「え、ちょ!?」

 ルビィが私の手を取り、強引に屋上から連れていってしまう。果南たちの「どこ行くの!?」と制止する声も遠く、あっという間にトイレへと連れ込まれた。




善子「ずらまる事変」

1 : ◆XksB4AwhxU 2018/06/02(土) 04:46:14 ID:7EKqiTCk
浦の星女学院部室。

善子「ずら丸、大丈夫?」

花丸「う、うん平気ずら」

善子「あんた、朝からずっと調子悪そうじゃない……今日は早退した方が」

花丸「ありがとう、善子ちゃんは優しいね」

善子「ちょ、私は本気で心配して!」

花丸「じゃ、先に行ってるね!」

善子「ちょっと待って!」

花丸「離してずら」

善子「何があったのか知らないけど、あんたが辛い思いしてるなんてほっとけるはずない!」

花丸「でも……」

善子「堕天使ヨハネの名に誓うわ……国木田花丸、貴女が何を言っても受け入れると!」




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