ヘッドライン

市原仁奈「かいじゅうの気持ちになるですよ」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495896938/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/27(土) 23:55:38.33 ID:NHoYyh5/0
字の文有りモバマスssです。



2 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/27(土) 23:57:30.57 ID:NHoYyh5/0
 誰しもに行き先があるというのなら、誰しもに帰り着く場所がある。

 言葉にせずとも知っている人もいれば、言葉にしたところで理解できない人もいる。

 ありふれたフレーズだとは思うけれど、ありふれていると思ってしまうだけに忘れてしまわないようにして、折に触れては思い出すものがある。


 暑い砂漠にひっそりと佇む、そいつを。




[ 2017/05/28 06:55 ] モバマスSS | TB(0) | CM(0)

塩見周子「箱庭に降る雨」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495191891/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/19(金) 20:04:51.56 ID:5usAth110
地の文有りモバマスssです。

2 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/19(金) 20:06:00.73 ID:5usAth110
 「……ねえ、周子はん」

 ソファから気の抜けた声がする。

 「んん、なに?」

 流し読みしていた小説から目線を外して、声のした方に返事をする。


 「お腹、空かへん?」

 「あー。そだね」

 あいにく手元に時間のわかるものがなかったから、正確な時間まではわからない。

 それでもどうやら、とうに昼は過ぎてしまったらしい。胃が力なく訴えかけているのを無視できなくなっていた。

 「うち、お腹と背中がひっついてもうて、動かれへん」

 顔だけをこちらに向けた彼女が、柔らかく笑う。

 「軽くなにか作る?」

 「せやねえ」


 ずっと、雨が降り続けている。知覚できないほど大きな装置によって、巡り巡った雨が循環しているんじゃないかと思うほどに。

 いつかすべてが沈んでしまうんじゃないかと心配になったこともあったけど、一向にその気配はない。

 昼と夕方の中間地点で、あたしたちはふたりきりで生きているような気分になる。




龍崎薫「先生あのね」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493980761/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/05(金) 19:39:22.00 ID:81xTOTQj0
地の文有りモバマスssです。

2 : ◆K5gei8GTyk 2017/05/05(金) 19:40:51.58 ID:81xTOTQj0
 とある昼下がりに、ちひろさんから、アイドルのプロデュースをしていてなにが嬉しいのかと聞かれた。


 なんということもない世間話。ここはとあるプロダクションの事務所の一角。

 繁忙期には残業も多いこの業界は、志望する人は多くても、長く続くのはほんの一握りだった。

 その分、職場に長く勤めている人間は、皆真剣にアイドルに向き合って仕事をしている。


 仕事をする上で、なにを嬉しいと感じるのだろう。

 その答えはきっと、回答した人間にとっての、仕事の励みになるようなことなのだろう。

 日々の活力になりえるのだろう。




[ 2017/05/06 02:55 ] モバマスSS | TB(0) | CM(2)

高森藍子「夢で逢えたら」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491015177/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/04/01(土) 11:52:57.86 ID:dadhtGpa0
地の文有りモバマスssです。


2 : ◆K5gei8GTyk 2017/04/01(土) 11:53:42.85 ID:dadhtGpa0
 社員証をかざすと電子扉が開いて、中に入って少し歩いたところにおれの事務所がある。

 誰よりも早く来るのは、別に勤勉だからというわけではなくて、単純に朝早くに目が覚めてしまうからだった。

 部屋の明かりをつけて、デスク脇に荷物を置き、コーヒーを淹れる。

 早く着いたからといって、仕事を始めるわけでもない。必要があるなら手を付けることはあっても、仕事をするために来ているわけじゃない。


 今日日、残業を取り締まる流れが大きくなっている中、早く出社することはまだきつく言われていない。

 少なくとも、おれの働く部署はそうだった。




[ 2017/04/01 18:55 ] モバマスSS | TB(0) | CM(0)

速水奏「お節介」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1490277609/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/03/23(木) 23:00:09.46 ID:cDFgnIFz0
地の文有りモバマスssです。


2 : ◆K5gei8GTyk 2017/03/23(木) 23:01:11.61 ID:cDFgnIFz0
 速水奏が体調不良を訴えたのは、午後三時のことだった。

 心なしか覚束ない足取りでおれのデスクまでやってきて、同様に心なしか覚束ない口調で。

 しんどいのかと尋ねれば、彼女は曖昧に頷いた。熱があるのかと尋ねれば、少し、と答えた。

 彼女のスケジュールを確認すると、ラジオにゲスト出演する以外には、一週間ほど先まで生放送の仕事はなかった。

 仕事に大きく影響しないことを確認すると、早速彼女を病院に連れていくことにした。




2月の昼下がりに橘ありすと話すことについて

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486462720/

1 : ◆K5gei8GTyk 2017/02/07(火) 19:18:40.54 ID:0cqd1nr10
 モバマスssです
 地の文有り 書き溜め有り
 ある有名な作家のファンで、彼の文体を模写しようとしてこれが生まれました
 クオリティは高くはないやもしれませんが、お楽しみいただけますと幸いです

2 : ◆K5gei8GTyk 2017/02/07(火) 19:20:22.56 ID:0cqd1nr10
 この物語はフィクションであり、誰にも捧げられるべきではない。

3 : ◆K5gei8GTyk 2017/02/07(火) 19:21:16.09 ID:0cqd1nr10
 二十七だった僕が三十二になる頃には、十二だった彼女も十七になった。
 その五年の中に、ドラマと称して差し支えのないような出来事は幾つもあるような気はするけれど、本当のところはよくわからない。
 ドラマとは、完結したものにしか冠することのできない称号のようなものだから。
 僕と彼女がどういう形であれ、その関係性が終わりを迎えなければ、ラべリングはできないのだ。




[ 2017/02/07 22:25 ] モバマスSS | TB(0) | CM(0)

若林智香「幸せの順番」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482512228/

2 : ◆K5gei8GTyk 2016/12/24(土) 01:57:52.36 ID:sctM3UwS0
 「Pさん」

 「Pさんは、もしもアタシが、今ここで、」

 「アイドルを辞めようかなあって言ったら、どう思いますか?」




[ 2017/01/03 14:55 ] モバマスSS | TB(0) | CM(1)

千川ちひろ「紫煙の奥から」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1471867772/

2 : ◆K5gei8GTyk 2016/08/22(月) 21:10:37.44 ID:Bte9AddR0
 建物の三階の、西方の角にある喫煙室を利用する人は多くない。

 それどころか、わたしの知りうる限りでは、誰もいない。

 そもそも三階はスタッフが作業をするフロアであり、喫煙をするスタッフは三階中央の談話室のすぐそばに据えられた大きな喫煙室を利用するからだ。

 そうなると、何故同じ階に二箇所も喫煙室があるのかがわからないけど。


 六畳あるかないかぐらいの狭さに、無骨な木製のベンチが二つ。

 耳に残る換気扇の排気音と、何の必要性があってか、アンビエントミュージックが小さくかかっている。

 あってもなくても差し障りのないような空間。

 だけどわたしは、だからこそこの喫煙室を好んで利用している。




的場梨沙「おくりもの」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467381344/

2 : ◆K5gei8GTyk 2016/07/01(金) 22:56:19.79 ID:3M5gfQWJ0
 最近はどうも忙しくて、睡眠時間が不足しているからか、日中から瞼が重くて仕方がない。

 それは裏を返せば、うちのアイドル達の人気があることに他ならないので、いいことなんだけど。

3 : ◆K5gei8GTyk 2016/07/01(金) 22:57:31.44 ID:3M5gfQWJ0
 飛鳥「梨沙のプロデューサーさん、いま、少しいいかい?」


 あくびを噛み殺しながらデスクワークをこなしていると、珍しくも彼女の方から話しかけてきた。

 P「飛鳥か。おう、どうした」

 彼女、二宮飛鳥は俺が直接担当しているアイドルではないから、普段から顔を突き合わせているわけではない。

 こうして話すようになったのは、俺の担当しているアイドルが彼女とユニットで一緒になってからだ。

 ユニット企画が一時的に落ち着いてからも梨沙とは仲良くしているらしく、よく一緒に行動しているのを見かける。


 飛鳥「ああ、その、一言でいえば相談があるんだけど」

 ばつが悪そうに、彼女は自分の首元をさする。

 彼女が身体を動かす度に、身につけた装飾品が控えめに鳴る。




高垣楓「二分二十秒の気持ち」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466859487/

2 : ◆K5gei8GTyk 2016/06/25(土) 21:58:44.98 ID:9gikU85z0
 本作品に登場する商品はすべて、実在のものとは関係ありません。

3 : ◆K5gei8GTyk 2016/06/25(土) 22:00:15.13 ID:9gikU85z0
 楓「ただいま戻りました」
 

 その日、高垣楓がドラマの撮影を終えて事務所に帰りついたのは、午後七時を回ろうかというころだった。

 あとは仕事の報告と次の自分の予定を確認すれば、彼女のアイドルとしての一日は終わりを告げる。


 たしかな空腹を抱えながら、彼女は晩餐をなににしようかと思案していた。


 世間的にはどうにも居酒屋で管を巻くイメージが強い彼女ではあったが、意外にも料理は得意とするところのものだった。

 しかし今日は撮影の疲れもあってか、なんとなく自炊をする気分にはなれない。

 不精な発想から適当に即席麺で済まそうにも、備蓄を切らしたばかりなので買いに行かなければならない。

 となれば、誰か暇そうな大人組を捕まえて、居酒屋でゆっくり飲もうなんて考えていたのだが。


 事務所の扉を開けた先にいたのは、彼女のプロデューサーだけだった。




[ 2016/06/26 02:55 ] モバマスSS | TB(0) | CM(0)
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